日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

明後日の選挙を前に考える

2013-07-19 19:13:51 | 徒然

今度の日曜日は、参議院の投票日。
既に、多くのメディアが「自民圧勝」と伝えている。
ただ、この「自民圧勝」という言葉を見るたびに、嫌~な感じを受けるのだ。

この「自民圧勝」の理由として挙げられているのが、株価の上昇による「景気回復」への期待。
言い換えれば、「アベノミクス効果への期待」ということだと思う。
実際、安倍さんというか日銀が打ち出した政策によって、株価が上がったのは事実。
自動車産業などを中心に、収益増というニュースも流れた。
流れたが・・・その後起きた円の乱高下で、おそらく増収分の多くは、無くなってしまったのではないだろうか?
何故なら、商品が売れて増収したのではなく為替によるものだったからだ。

それでは海外で日本製品(=日本で造られた製品)が売れたのか?と言うと、収益増となった企業の多くが現地生産をしているため、日本国内でつくられ、輸出された製品・商品が売れた訳では無い。
そして国内に目を転じると、円安が進んだことでガソリンや食品を中心に値上がり始めている。
大手スーパーなどは、これを機会にPB商品の充実を図り、価格を押さえることで顧客を確保しようと言う動きが現れている。
もう一つは、「アベノミクス効果」で、夏のボーナスがアップしたのか?と言うと、決してそうでは無い。
「アベノミクス」の効果を、生活者が実感できるようになるまでに、生活必需品が値上がり、秋には消費税のアップも決まっている。
と言うコトは、「アベノミクス」の効果と言うのは、メディアが騒ぐ程生活者の多くは、実感できていない、と言うコトだと思う。

その一方で考えなくてはならないのは、各政党の掲げる「公約」だ。
自民党の「憲法改正」にしても、何故96条なのだろう?
内容を読むと、今の憲法のほうがズッと「民主主義的」な内容だ。
「憲法改正」が悪いのでは無い。
急速な時代変化によって、憲法の一部が時代と合わなくなってきている部分もあると思うからだ。
良いモノは残し、時代にそぐわないモノは変える・・・と言うコトが重要だと思うのだが、自民党案だと「お国のために、個人は犠牲になれ」と言っている様な気がしてならない。

「原発」にしても、「フクシマ事故」により、「高コスト・高リスク事業」ということが判ってしまった今、急いで稼働再開というのは、如何なモノだろう?
もうチョット、立ち止まって考えても良いのでは無いだろうか?

そして「雇用の流動化」という点でも、「流動する対象」が上級役職者が中心であれば、それこそ「ヘッドハンティング」され、流動的雇用となるだろう。
しかし、どうやら今の若年層を中心とした、キャリアが十分では無い層を対象としているようなのだ。
キャリアが十分では無いのに、流動的雇用対象となってしまえば、キャリアを積むことができないし、経済的安定を得ることも難しいだろう。
当然、税収が増えることもなく、場合によっては「生活保護世帯」が増える可能性もある。
結果今以上に財政が厳しくなる自治体が出てくる可能性もあるし、それが国となる可能性もないとは言い切れないと思う。
今日、デトロイト市の破綻のニュースがあったが、決して「対岸の火事」ではない、のでは?

そう考えると、「自民圧勝」で迎える社会は、案外生活者に厳しく、経済的安定も見込めないような気がするのだ。
そして他の政党にしても、「・・・・」という部分が大きい。
一度、どの政党も均等割りのような議席数になって、200日くらい連日国会でさまざまな問題を議論しあう位のことが必要なのでは?と言う気がするのだ。