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地方が見えない東京メディア?

2013-07-02 11:56:13 | アラカルト

日経新聞に、「何だかな~」という見出しの記事があった。

日経新聞: 「スタバゼロ県」のSNS選挙 手探り・・・日本の縮図

「スタバゼロ県」というのは、私の実家がある鳥取県のこと。
今後の進出予定があるのか、どうかは知らないが現在スターバックスが無い県は、鳥取県しかない。
ある意味、貴重な県かも知れない。

この記事を読んで気になったことがいくつかある。
その一つが、「スタバとSNSは、親和性が高い」と言うコトだが、記事を読むと「スタバのことを書くとリツィートが多い」という内容。
逆に「スタバにいる」というコトを伏せた状態で、「スタバ以外のコトをスタバでツィートする」と、どうなるのだろう?と思ったのだ。
FB等でスタバのコトを書いていらっしゃる方は、「スタバで○○(商品名)」という内容と写真が多い。
言い換えれば、「スタバ」という言葉や写真に反応している人が多い、と言うコトなのではないだろうか?

何故その様なコトが気になったのか?と言うと、SNSを選挙で使うとなると、特定のお店などの名前を出すのは、まずいのでは?と思ったからだ。
FBの「チェックイン」という機能にしても、選挙で使う場合は外す必要があると思う。
選挙活動が、特定のお店等の宣伝になってしまうのでは?と言う見方もできるからだ。
もちろん立候補者が選挙期間以外に、どんなお店にチェックインしようと関係ないと思う。
ただ選挙活動とそれらの情報(特定のお店等)が、結び付くと言うことに問題はないのだろうか?

もう一つは、選挙民の人口構成という視点だ。
ご存じの方も多いと思うのだが、鳥取県は「(選挙の)1票の格差」で話題になる、選挙民が少ない県。
ただ投票率は、都市部に比べれば随分高い。
何となくおわかりになると思うのだが、昨年の人口統計によると、「老年化指数:206.5、内75歳以上116.5)」という、超が付きそうな程の「高齢者県」だ。
その「高齢者」が主な選挙民であるコトを考えると、立候補者が熱心にFBで近況をあげたり、Twitterでつぶやいても、どれだけの選挙民が反応をしているのだろう?
それよりも、昔ながらの「どぶ板選挙」のほうが、選挙民にとってはわかりやすく共感しやすいかも知れない。

選挙でネットが使えるようになった!からと言って、そこにばかり注目し「選挙戦のトレンド」と取り上げる必要はないのでは?
地方には地方の選挙スタイルがあり、それが時代遅れ感があったとしても、有効な方法という可能性もある。
その視点が無いから、「スタバゼロ県」というタイトルに繋がっているのだろう。