日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

マーケットって、何だろう?

2013-11-11 21:07:10 | マーケティング

マーケティングという仕事をしているのだから、今更何を!と言われると思う。
でも、この分野の仕事に携わっていると「マーケット」を説明する難しさを、実感するコトも度々ある。

多くの人にとって「マーケット」と聞いた時、何を・どんなことを思い浮かべるだろうか?
金融関連の仕事をされている方なら、「金融市場」と言われる「株式や為替の売買」を思い浮かべるかもしれない。
野菜や果物、魚などの生鮮食品を扱う仕事をされている方なら、それこそ「市場」というコトになると思う。
それら総てが「マーケット」だと思うのだが、そこで動いているモノ・コトはお金や物質的なものだけではないと思う。

週末のFM番組に「感じて漢字の世界」という、ミニ番組で先週末取り上げられた漢字が「市」だった。
そして、その説明の妙にとても関心をしたのだった。
「感じて漢字の世界 11月9日放送「市」

「市=マーケット」と考えると、そこには多くの人が集まり様々な情報も行き交っている。
情報だけではない、人を思う気持ちも行き交っている。
「人を思う気持ち」と言うのは、単なる商売の発展を思うコトだけではなく、「人と人とが触れ合い、ぬくもりを感じ、確かめ合う場所」だと考えれば、「マーケット」という場は、とても多様的で複雑な要素を含んだ場であり、人の生活の営みが行き交う場でもあるのだと思う。

そう考えると、今の「マーケット」にそんな暖かみや思いやる気持ちが、あるだろうか?
最近感じるコトの一つに、「人のモンスター化」というコトがある。
違う言い方をするなら、「俺様主義」というのだろうか?
自分のコトばかりを主張して、相手のことを思いやれない。自分の考えが正しく、周囲は自分に合わせるべき、と言う考えに凝り固まっている・・・などなど、その様な思考の人が増えているように感じるのだ。
そうなると、「マーケット」そのものが、機能しなくなってしまうような気がしてならないのだ。
ギスギスした、お金や物だけが行き交う「マーケット」というのは、決して社会をしあわせにしないと思う。

わずか数分の番組なのだが、そんなコトを考えさせられたのだった。