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放射能汚染水問題と特定秘密保護法案

2013-11-27 19:07:41 | アラカルト

「特定秘密保護法案」が、成立しそうな勢いだ。
そもそもこの法案が考えられる様になった背景は、おそらく尖閣諸島での中国漁船と海上保安庁との攻防ビデオが、海上保安庁職員によってyoutube上に公開されたコトがきっかけだったと思う。
youtube上に公開される前まで、政治と国民との間にあった「温度差」のようなものを考えると、ビデオが公開されたコトで煮え切らない態度の政府に対して、「何を隠す必要がある内容なのか?!」という、疑惑というか違和感を国民が持ってしまった、と言うコトが大きな理由となってしまったのかも知れない。

このビデオ公開と同じような政府と国民との「温度差」があるモノと言えば、「東京電力福島第一原子力発電所事故」だろう。
2020年のオリンピック招致のプレゼンテーションで、安倍さんは「(放射能は)コントロ-ルされている」と言ったが、その実、汚染水はダダ漏れ状態で「どこがコントロールされているのでしょう???」という状況が続いている。
この様な情報も「特定秘密」とされ、公開されなくなるコトになれば本当に問題だと思うし、何より「ダダ漏れ状態」というコトがわかっているからこそ、日本中の様々な研究者たちが知恵を絞り、安いコストで安全に処理する方法はないか?と、研究に励むコトができるのだと思う。

一例を挙げるなら、先日一部新聞で報道された「竹炭で除染」という方法だ。
朝日新聞:竹炭で除染、セシウム吸着を確認 中京大研究グループ

鉱物の一種であるゼオライトに比べ、竹炭は手に入りやすい素材だ。
手に入りやすいどころか、日本各地の山々の多くは「竹害」で悩んでいる。
人の手が入らない竹林は、どんどん勢力を伸ばし広葉樹どころか針葉樹すら枯らす程だ。
その結果、竹そのものは地下深く根を張ることがないため、豪雨や台風などで簡単に土砂崩れを起こす要因になっている。
「竹害」と「災害」という点で、地方自治体の頭痛の種となっている。
それらの問題を一挙に解決できるだけではなく、「汚染水処理」という難しい問題も解決できる可能性がある。

汚染水処理で使われた竹炭は、燃やし灰にするコトで保管もしやすくなる、と言う期待もある。
素人考えで申し訳ないのだが、竹炭そのものは火力が強いので、汚染水処理で使った竹炭を燃やして発電することもできるかも知れない。
と言っても、今稼働している火力発電所ほどの発電量は望めないと思うが、フクシマ事故処の一部はまかなえるかも知れない。

「震災がれき受け入れ」で、住民の多くが難色を示した地域でも「竹害」に悩んでいる自治体はあると思う。
その様な自治体にとって、「汚染水処理協力のため」と言えば住民や地権者の理解を得やすいと思う。

その様な一連の話を、キチンと住民や地権者に話し、理解を得るためにはやはり「政府にとって都合の悪いこと」も、公開していく必要があると思う。
その様な視点が無いまま、「都合が悪いことは、取りあえず隠す」という発想では、進む事柄も進まないのではないだろうか?