日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

食品の偽装表示よりも怖いこと

2013-11-08 20:17:39 | ライフスタイル

有名ホテルどころか、百貨店や喫茶店チェーンなども巻き込んで「偽装表示」が問題になっている。
確かに、生活者を裏切る問題ある事件だと思う。
ただ、この事件とは別に思い出したコトがある。
それは「食生活」というコトだ。

先月の「体育の日」に合わせて、新聞社各社が世代別の「体力測定」のようなニュースを報じていた。
その中で目立ったのは「老年期の人ほど、体力がある」という内容だった。
「老年期の人」と言っても、今の時代還暦を迎えた方が「赤いちゃんちゃんこ」を着て、写真に収まった写真というのは、余り見ない。
見ないと言うよりも、形式的には「赤いちゃんちゃんこ」を贈られても、その「赤いちゃんちゃんこ」が似合わない、と言う方が増えているように感じる。
最近の幼稚園の運動会や発表会などでは、親だけではなく祖父母も一緒ということが多いらしい。
そこで見られる「祖父母」の姿というのは、私が幼稚園児だった40数年前の「祖父母の姿」とは、随分違う。とても若々しく、「3世代リレー」などという競技があっても、十分活躍出来そうな「祖父母」だ。
そんな元気な中高年が多くなりつつある反面、子ども達の体力不足が問題になっている。
この傾向は、ここ10年位続くもので最近ではこの様なニュースを聞いても、驚くようなコトはあまりないのではないだろうか。

そんな折、栄養士さんの講演を聞く機会があり、ビックリしたコトがある。
「スナック菓子などが主食代わりになりつつある子ども達は、若年期から生活習慣病のリスクが高くなり、親よりも先に若年期の子どもが亡くなる、と言うケースが当たり前になる時代がくるかもしれない」と言うことを言われたコトだ。

「食品表示の偽装」は、「食品」としての問題ではない。
故意的に、高い食材や社会的イメージを悪用した「偽装」だ。
それに比べ単体として、常食さえしなければさほど問題にはならないが、今の子ども達に「常食」傾向が見られる食品に対して、社会全体が興味・関心を持っていない、と言う現実のほうが、陰に隠れた大問題という気がするのだ。

別に「スナック菓子」や「ファーストフード」を食べるな!と言うのではない。
手作りで栄養バランスが取れた食事を、1日3食用意する、と言うコトも現実としては難しい。
だからこそ、1週間単位くらいで食事全体を考えるコトが大切だと思うし、ニュースにならないからこそ、注意をする必要があると思う。