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東京オリンピックは、利権オリンピックだと思う

2021-07-23 19:53:23 | アラカルト

今夜、東京オリンピック2020の開会式がある。
先週から昨日までの開会式イベントのゴタゴタは、終了したのか?と思っていたら、今日も色々あったようだ。
それは21日、AmebaTVに出演していた、オリンピック組織委会参与の夏野剛氏が、「(自粛によって中止になった)クソのようなピアノ発表会なんて、どうでもいいでしょ。(中略)オリンピックに比べれば、一緒にするアホな国民感情がある。今年選挙があるから乗らざる得ない」という趣旨の話をしていたことが、再び問題発言として、取り上げられている。
中日スポーツ:東京五輪に無観客を望む国民感情はアホなのか 組織委・夏野剛参与の発言が波紋「クソみたいなピアノ発表会なんかどうでもいい」

この発言を知って「また!?」と、「問題の論点が、理解できていない」という気がした。
参与という立場でありながら、ご自身の発言の影響力が分かっていない、というのは、とても残念な方だな~と思ったのだが、先週からトラブルを起こしている方は、世間からズレた感覚の方々だった。

夏野氏からすれば、自分のお子さんのお稽古事の発表会よりも、有観客でオリンピックをすることの方が大事である、ということは分かった。
夏野氏が指摘している通り、Jーリーグや音楽ライブ等でも「新型コロナ対策を実施して、有観客」で実施している。
問題なのは、オリンピックに関してこのようなアナウンスが、徹底されてこなかったという点だろう。
組織委会をはじめ政府が言ってきたことは「安心・安全」だけで、具体性のあるものは無かったように思う。
参与という立場であり、これまで様々なビジネス実績を持って、その要職についているのだとしたら、国民が安心できるシステムを何故、つくりあげてこなかったのか?という点が疑問に感じたのだ。

そこで改めて夏野氏の経歴を見てみると、あることに気づいたのだ。
オリコンニュース:KADOKAWA、オリンピック開会式の『公式プログラム』発売中止 小林賢太郎氏の解任を受け

現在夏野氏は、「公式プログラム」の発売を中止した、KADOKAWAの代表取締役社長なのだ。
組織委会の参与が関係している企業が「公式プログラム」の発売をする予定であった、ということでもある。
参与という立場ではなく、KADOKAWAの代表権のある社長という立場であれば、「公式プログラム」を発売したかっただろうし、当然それに伴う利益も考えていたのでは?

そのように考えると、今回の東京オリンピックは関係者の利権でがんじがらめになっている、という気がしてくるのだ。
だからこそ、中止や延期ではなく強行開催へと突き進んだのではないだろうか?
1984年のロサンゼルス大会が「商業化オリンピック」の始まり、と言われているのは、拙ブログでも何度も書いてきた。
「商業化オリンピック」というのは、スポンサー企業がオリンピックのマーク等を独占的に使ったり、CMに使ったり、聖火ランナー募集のキャンペーンを実施し、企業名の入った伴走車両を走らせたり、という意味だ。

しかし、今回の東京オリンピックは「商業化されたオリンピック」ではなく「利権オリンピック」なのではないだろうか?
オリンピックの本質云々ではなく、全く異質な「利権ビジネス」がオリンピックというイベントを利用している、そんなコトが開会式直前になって次々と露呈した、ということなのだと思う。



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