今日、岸田首相が次々と「ロシアに対する経済制裁」の対象追加品目を発表した。
毎日新聞:首相、ウオツカ輸入禁止表明 一部木材や機械も ロシア追加経済制裁
あくまでも見出しと作った毎日新聞によるところが大きいのかもしれないが、「ウオッカの輸入禁止」がどれほどの経済制裁となるのだろ?と、やや疑問に思ってしまった。
何となくのイメージで申し訳ないのだが、ロシアの人たちのようにウオッカを飲酒する人がいるのだろうか?と、疑問に思ったのだ。
もちろん、カクテルなどのベースとして、ウオッカを使うコトは知っている。
ただウオッカベースのカクテルを提供してくれる飲食店は、「コロナ禍」で相当厳しい経営に迫られている、という気がするのだ。
「家呑み」で、ウオッカベースのカクテルを作って楽しまれる方は、いらっしゃるとは思う。
青梅のシーズンになるとウオッカで「梅酒を作る」という方もいらっしゃるかもしれないのだが、梅酒に使うウオッカを含む全体の消費量は?というと、さほど多くはないのでは?というコトなのだ。
それに対して、木材や機械となると影響は大きいはずだ。
この後に発表された、石炭となると火力発電に使われるなど、「私たちの生活により大きな影響を与えるのでは?」と、懸念される方も多いのでは?
現在のロシアがウクライナに仕掛けている侵攻は、決して許されるものではないし、許してはいけないことだ。
そのための経済制裁は、効果的だと思う、
それは、ロシアがウクライナに侵攻の為に費やされる莫大なお金を、調達できなくなるようにするための一つの方法だからだ。
いくら20年余り前、経済成長が見込まれる国々として「BRICs」ともてはやされたとは言え、プーチン氏の長期政権によりプーチン氏をはじめとする一部の政治家に利権とお金が集まり、海外の金融機関に保有するコトはあっても、国として保有しているお金はさほど多くはないのでは?という指摘がされるからだ。
そもそも「BRICs」として、ロシアがもてはやされた理由は、天然ガスや石炭などの「豊富な地下資源」に対するものだったからだ。
その豊富な地下資源があったとしても、実際に取引されなくては国としての財力は弱くなってしまう。
まして、ルーブルでの取引を停止されれば、ロシア国内に流通するルーブルは増えてはこない。
そのようなコトがわかっての「資源の輸入停止」となれば、上述したように日本国内への影響が出てくるはずだ。
木材などの輸入が一時的にでも停止すれば、住宅建材などの高騰が考えられる。
「コロナ禍」によって、輸入木材が減少したことで起きた「ウッドショック」に、追い打ちをかけるような状況になるだろう。
国内の木材にシフトするとしても、木を切ってすぐに建材として使えるわけではない。
何年か時間をかけ、乾燥させる過程で木材特有のゆがみなどを見極め、初めて製材することができるのだ。
そのうえ、日本の林業の従事者は年々減り、高齢化も進んでいる。
石炭にしても、今から日本で国内の炭鉱事業を復活させる、ということ自体無理がある。
とすれば、関連企業はもちろん私たち生活者自身が、「自分の暮らし」を見直す必要がある。
それほど、ロシアの経済制裁をすることは私たちの生活にも影響がある、というコトなのだ。