日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「生活者の眼」-マーケティング・アイ-

2005-02-18 15:16:48 | マーケティング
昨日の「京都議定書発効」について「占い日記」の管理人さんからトラックバックをいただきました。ありがとうございます。

昨日の続きと言う訳ではありませんが、今企業の多くが「エコロジー」「環境」をキーワードとしています。
単に「リサイクル商品を製造・販売している」ということを、指しているのではありません。
企業のあり方そのものが「どれだけエコロジーなのか?」「環境問題に積極的に取り組んでいるのか?」ということを、「生活者が観て、生活行動の基準(=購入基準)といる」ということなのです。
だからと言う訳ではありませんが、テレビCMなどで環境対策の基準である「ISO××××を取得」というテロップを流すのは、「当社は、これだけ環境問題に積極的に取り組んでいますよ!」ということを、言っているに他なりません。

マーケティングの分野だけではなく、最近では企業のあちらこちらで「ステークホルダーとの関係を重視」という言葉が聞かれるようになりました。
「ステークホルダー」というのは、「企業を取り巻く総ての利害関係者」ということです。
それは、株主だけではなく取引先や競合企業、自治体や行政機関、もちろん顧客など企業が社会活動をするために関係する総ての人たちを指します。
忘れてはいけないことは、「過去・現在・未来の従業員」も重要なステークホルダーであると言うことです。
それら総ての人たちの眼というモノを、企業が意識しなくては社会の一員として存在できないと言うのが、今企業がおかれている立場なのです。

50年代後半~70年代、多くの企業はお客様や従業員の関係は「企業>お客・従業員」でした。
その結果、企業エゴが優先され日本の環境が悪化し、公害病などを生んでしまったのです。
当時は、まだまだ「需要と供給のバランス」が「需要高、供給不足」という状態でした。
だから、様々な企業エゴがまかり通っていたのです。
しかし、今のような「需要低、供給過多」の時代には、企業のエゴは「反社会的行為」とも受けとめられる可能性があるのです。
そして、それは企業だけではなく行政についても同じなのです。

「生活者の視線」それは、今の問題を観る事なのです。



京都議定書発効

2005-02-17 11:12:32 | ライフスタイル
昨日、京都議定書が発効されました。
ニュースでのトップ扱いは、なかったようにも思いましたが、世界的に評価される内容のことなのです。
早朝の地震や、寝屋川市で起きた17歳少年による小学校での事件などがありましたから、仕方ないのかも知れません。

実は、この京都議定書というのは日本が初めて議長国として採択された「環境議定書」です。
「京都会議」があった頃は、連日のように「ラムサール条約」等についての報道がありました。
ただ残念なことに、京都議定書の発効について積極的だったのはEUでした。
そして、世界最大のエネルギー消費国アメリカは、参加していません。
確か、中国も積極的ではなかったと思います。
その理由は、「産業界に及ぼす影響が大きい」ということでした。

考えてみれば、日本の産業界は「危機をチャンスに変えることが上手い」と思います。
今から30年くらい前にあった「オイルショック」では、「燃費の良いクルマ作り」を目指しました。
その結果、燃費だけではなくハイブリッドカーなど、環境にも優しいクルマの開発を手がけることができたのです。
いまや、ハリウッドのセレブはトヨタの「プリウス」に乗るのが、一番カッコ良く、当たり前となっているようです。
それだけではなく、日本人の「もったいない」という意識が「世界の美徳」となり「mottainai」という世界で使われる言葉となるかも知れないのです。

50年代から70年代に掛けての「公害病」や「環境汚染対策」については、政府や行政の力があったと思います。
しかし、それを「力として発想を変えてきた」のは、やはり市民団体や社会との関係を熟知した企業によるところが大きいと思います。
それどころか、最近の政府・行政は「既に決まったことだから」と言って、40年以上も前のデータを基にした公共事業の見直しをしようとはしていません。
その為に失われた、環境も数多くあるはずです。
実際に突きつけられた「京都議定書」の目標数値は、とても厳しいものです。
だからこそ、政府や行政の積極的なイニシアティブを発揮して欲しいのです。

まぁ、あてにならない政府や行政よりも、セレブな方々が「エコロジカルライフ」を実践し、紹介することのほうが効果的かも知れませんが・・・。


時代の移り変り

2005-02-17 00:14:50 | トレンド
夕方のasahi.comに「ニフティがパソコン通信サービス中止」と言う記事が出ています。
この記事を読んで「懐かしいな~」と思われた方もいるのでは?

インターネットが普及する以前ですから、相当前のような気がしますがPCの情報通信システムとして話題になったのが「パソコン通信」です。
現在のHPの「掲示板」や「メール」の役割を果たしていた、と記憶しています。
「記憶していた」という表現をしたのは、実は一度もやったことがないからなんです(爆)。
当時はPCそのものの価格も高く、今よりもハードディスクの容量も少なく、一般家庭には余り普及していなかったのです。
その為に、「パソコン通信」の利用者と言うのも限られていたと思います。
それから、20年近くで提供サービスがなくなってしまいう事になりました。
本当に、日進月歩というのがITの世界なのですね。

ITの世界と言う訳ではありませんが、かつて一世を風靡した情報ツールがありました。
「ポケベル」です。
開発当時は、「いつでもどこでも呼び出すことができる」ということで、営業マンが携帯するツールだったのですが、それが数字を記号化・文字化することによって、女子高校生の情報ツールとなりました。
当時は、まだまだ携帯電話が普及していなかった、と言うこともあります。
加入登録料なども10万円以上しましたし、何よりも「重い・大きい・使いにくい」という難点がありました。
今の高校生などは、信じられないかも知れませんが大型トランシーバーくらいのサイズがあり、肩から下げて歩かなくてはいけないようなモノだったのです。
それに比べ、ポケットサイズで連絡が取り合える通信手段として人気だったのが、ポケベルだったのです。
ただ難点だったのは、受信しても返信をする時は公衆電話を利用しなくてはいけなかったこと。
その為、当時の高校生はハイスピードで公衆電話のプッシュボタンを押すと言う姿が、普通に見られました。
今でいうなら、携帯電話のメール文をハイスピードで作る高校生と同じです。
しかし、携帯電話の軽量化と加入登録料の引き下げなどにより、携帯電話が一気に普及。
結局、市場から姿を消してしまいました。

「パソコン通信」もひとつの役目を終えたということになるのでしょうね・・・。
市場に登場し一生を風靡しても、その役割を終え姿を消していく・・・そいう商品・サービスの「ライフサイクル」が、短くなってきています。
その反面、昭和を懐かしむ風潮も生まれている。
マーケターにとっては、難しくも鍛えられる生活者の意識変化の時代です。

「セントレアね~」-元気な名古屋-

2005-02-15 23:24:26 | アラカルト
明後日の17日に、「中部新国際空港」が開業します。
おそらく、東海地域以外に住んでいる方にとっては「はぁ~?」と言う程度のことだと思います。
実は、この「中部新国際空港」(愛称:セントレア)は、「日本初民間経営国際空港」なのです。
今、郵便事業の民営化など世間は「民営化」流行ですが、それを先取ったカタチでの経営となります。

この中部新国際空港の経営の中心となっているのは、トヨタ自動車です。
主な経営陣は、トヨタ自動車出身者です。
もちろん、名古屋の経済界の中心となる企業からも派遣されています。
しかし、どうして官型にしなかったのでしょうか?

この中部新国際空港の構想が発表された時、現在の名古屋空港は拡張・拡充を予定がされ、既に予算組みまでされていました。
実際、1998年には拡張工事をし終えています。
むしろ「どうして、この時期に新しい空港が必要なのか?」「税金の無駄遣いではないか?」という声も多くありました。
それを、無理押ししても新国際空港の必要性の理由がなかったのです。
その時「愛知万博(愛・地球博)」の開催が決まり、アクセスの充実の必要性ということだけがその理由となりました。
この「愛知万博」もトヨタ自動車と言う、企業のバックアップがあって開催にこぎつけることができた、と言われています。
事実、愛知万博のことを「トヨタ博覧会」、中部新国際空港のことを「トヨタ空港」と揶揄する人も少なくありません。

愛知万博のメイン会場は瀬戸市ですが、「日本館」や「トトロの家」等は、豊田市に近い長久手会場となっていると思いました。
中部新国際空港も、豊田市に近くアクセスも充実することになりました。

こうやって見ると、「名古屋が元気」と言ってもトヨタ自動車と言う企業が元気で、その元気な企業に地域の経済界が乗っかっていると言うことがよく分かります。
これを「元気」と言っていいのでしょうか?
もうひとつ、「愛知万博」が終わったあとは一体どうなるのでしょうか?
その後の都市計画が、市民には見えていないのが本当の姿なのです。

現在の名古屋空港は、今後「県営空港」となります。
採算が取れるのか、分かりません。
「税金」で、それを運営することになります。
中部新国際空港の開業は、おめでたいことかも知れませんが、県民にとっては、思わぬ税負担となることになることも忘れたくないですね。

新しい習慣?-ギフト市場-

2005-02-14 10:51:17 | マーケティング
「新しいビジネスチャンス」をいつも持つことは、マーケターとして必要なことです。
でも、そればかりを捜し求めていると言うわけではなく、いろいろなことに対して興味をもって「何か面白いことがないかな~」と思って、周囲を見回してみる中でフッと気がつくことも少なくありません。
「トゥース・フェアリー・ボックス(TOOTH FAIRY BOX)」と言う記事をasahi.comで見つけました。

「永久歯へと抜け替わった、乳歯を入れておく箱」のようなのですが、それにまつわるお話が素敵です。
「乳歯から永久歯へと抜け替わる」と言う、大人になることへの「お祝い」のひとつだと思うのです。
洋の東西を問わず、「成長することへのお祝い」というものがあり、そのひとつひとつにお話があります。
そのようなお話とともに、子供達と一緒になって世界の習慣を知ったり生活観を知るということは、とても大切なコミュニケーションとなります。

今は、「物を売る」というだけではなく、「モノにまつわるお話」や「コミュニケーションチャンス」を提案すると言うことが必要です。
特にギフト市場は、贈る側にも贈られる側にも「ワクワク・ドキドキ」という気分が伴い、開けて話が膨らむような「ストーリー」が必要です。
それもお説教じみた内容ではなく、「夢」のあるストーリーが必要なのです。
まだまだ、日本で定着していませんが「銀のベビースプーン」も、欧州の古い贈り物の習慣+お話があって、初めて「銀のベビースプーン」の価値が生まれてきます。
これは、古くからある日本の贈り物についても同じです。

「モノを贈る」というのは、物だけではなく贈る人の気持ちをストーリーにすることが、大切なのです。






朝日新聞とNHK-「スポーツと広告」-

2005-02-12 11:58:54 | アラカルト
昨日、「スポーツと広告2」というタイトルで「ラグビー日本選手権」のスポンサーとなった朝日新聞のことを書こうと思っていたのですが・・・思わぬ展開となってしまい、しばらく様子を見ていました。

おそらく先週10人に6人以上の人が、「朝日新聞」という看板を見たのではないかと思います。
と言うのも、朝日新聞社は現在行われている2006年W杯ドイツ大会・アジア最終予選のスポンサー企業だからです。
他にも。2002年からJリーグの「百年構想」のスポンサー企業としてJリーグの試合、2002年の日韓大会での「オフィシャルニュースペーパー」として全試合を通して、看板掲示などをしています。
当然ですが、NHKでの中継でもバッチリ「朝日新聞」の看板は映っていました。

「ラグビー日本選手権」については、主要な試合での審判ユニフォームに対する広告掲示と言う事が既に98年から始まっており、今まで取り立てて大きな問題ともならずにきていたからです。
と言うことは、今回の一件は単なるスポンサー名が審判の胸にあるから中継するの、しないのと言う次元ではなさそうな気がします。
今日の毎日新聞にも、同様の指摘がされています。
一連の「与党政治家への放送事前報告・番組改変」に対して、NHKが過剰反応しているように見えてしまうのも仕方ないと思います。

それだけではなく、その後のNHKの対応もお粗末でした。
「中継放送中止」の抗議や要望の電話などが殺到したために、急遽中継放送を決め審判の胸にある「朝日新聞」のロゴを映さない様にしたと言うのですから。
スポーツの審判は、ゲームをコントロールする「演出家」のような役割をすることはあっても、主役となることはありません。
サッカーでは、審判に当たってしまったボールは、「石に当たった」と見なされておしまいです。
ラグビーでも、審判に注目して試合を見ているラグビーファンはまずいないと思います。
プロ野球ファンも同じでしょう。

スポーツ中継には、スポンサー名が映されることが度々あります。
有名なところでは、NHKが独占中継している「大相撲」でしょう。
懸賞金の幕も、土俵をきれいにする人たちの衣装の背中に入っている名前も総て企業名=スポンサー名ですから。
今回のNHKが朝日新聞の名前に対して、過剰ともいえる対応は今の日本の「国技」を含めてスポーツと企業スポンサーの存在と言うことを、明らかにしただけではないでしょうか?

昨年から始まったプロ野球の「ジャイアンツ戦」については、どうやって中継をするのでしょうか?NHK。
「ジャイアンツ=讀賣新聞社」ということは、誰もが知っている事実ですけど。

チョコの準備はお済?

2005-02-11 19:18:42 | トレンド
来週月曜日は、St.ヴァレンタインデー。
今日からの三連休で、「チョコレート買い」に奔走する女性も多いのでしょうか?

実は昨日、デパ地下でチョコレートの試食をして来ました。
いわゆる洋菓子メーカーさんのチョコレートだけではなく、街のケーキ屋さんが作る「チョコレートケーキ」等もありました。
どれも美味しかったです。
いくつか見てまわったところ、今年の流行が見えていました。
どうやら、「山椒」「柚」「一味唐辛子」といった「和のスパイス」、「桜の塩漬け」などの和菓子の素材、抹茶だけではなく「ほうじ茶味」等「和テイスト」が目に付きました。
まぁ、これまでになかった味覚のモノですから、目だって当然なのですが・・・。

ここ名古屋では、以前から「期間限定 えびせんのチョコレートがけ」という商品が。この季節に登場します。
もちろん作っているのは、えびせんの老舗店です。
他にも全国発売されている「柿の種のチョコレートがけ」や「あられのチョコレートがけ」といった、[和の辛味+チョコレート」という商品もあります。
ここまでくると、ベルギーやスイス、フランスなど本場のチョコレート菓子とは、「似て非なるもの」ですね。
しかし日本の男性、特に中年以上の方はチョコレートを食べる方は余り多くないようですね。
以前、私も「義理チョコ」ならぬ「義理あられ」を職場で、配ったことがあります。
このような、潜在需要を見つけて商品化するのも、日本人らしい「柔軟性のある発想力」でしょう。

もうひとつ、流行の傾向として「義理より本命。人にあげるより、頑張る自分」だとか。
そもそも、「女性から男性へ愛の告白」というヴァレンタインの習慣は、日本だけのもの。
まして「義理チョコ」は、「職場のコミュニケーションツール」。
今のように、職場で義理を果たす必要がなければ廃れるのも、当然でしょう。

「ゴディバ」「ノイハウス」「デメル」といった、ヨーロッパの有名チョコレートを用意しますか?
それとも有名ショコラティエのチョコレートでしょうか?
最近では、なかなか高級チョコを扱うようになった、コンビニエンスストアーのチョコも侮れません。
さぁ、どれにしましょう?
折角美味しいチョコレートを用意したなら、丁寧に入れたコーヒーと一緒に頂くと、より一層美味しくいただけるようです。

「黒船堀江丸」来航

2005-02-10 23:52:26 | アラカルト
一昨日、「ライブドアが、ニッポン放送株の35%を取得した。」ということが、話題になりました。
それから情勢?を見てきましたが、どうやらフジサンケイグループとしての受けとめ方は、「黒船堀江丸来航」という感じのようですね。
「鎖国を解き、自由闊達な放送事業の提案を聞け!」と言っているライブドアに対して、アタフタとしている「日本人」フジテレビという構図のようです。
そのアタフタぶりは、昨年のプロ野球球団への参入の時と似ていますね。

通常の公開株取得の方法によって、ニッポン放送の株を35%取得したライブドアは、商取引上何の問題もありません。
そのことで、関連子会社の会長である日枝さんが、アレコレ言っても意味がないのです。
ただ「日本人的方法論」からすれば、「違うやり方もあるんじゃないの?」ということでしょう。
日枝さんの発想は「モノゴトには順番と言うものがあって、『根回し』と言う日本の交渉方法もなしで、いきなりなんだもの。そこらへんは、もうチョッと考えてくれないと・・・」というところではないでしょうか?

そして、今日フジテレビは思いもよらない方法で堀江さんとの対決姿勢を打ち出しました。
それが、堀江さん出演番組の放送中止のようなのです。
フジテレビからの発表は違いますが、世間の見方は決して、そのように見ていないようです。

しかし、ここで一番考えなくてはいけない本質は、「何故この時期に、ライブドアがニッポン放送の株を取得したのか?」と言うことだと思います。
ニッポン放送が、株式公開を進めていたことは確かです。
でもそれは、「親より大きくなってしまった子ども(=フジテレビ)が、年老いた親(=ニッポン放送)を扶養家族にする」という目的だったのでは?
ところが、堀江さんは「ラジオ放送は、将来性のあるメディアだ!」という考えから、株の取得を考えたようなのです。
だから「ボクに任せてくれれば、価値を高めるアイディアがある」という発言に、繋がってくるのです。
とすれば、最初からフジテレビ(=フジサンケイグループ)とライブドアとでは、「ニッポン放送」に対する価値の見方が、まったく違っているのです。

価値観の違いが、どのようなカタチで動いていくのか、しばらく目が離せませんね。


いろいろなお話-スポーツ-

2005-02-10 11:09:01 | アラカルト
昨夜埼玉スタジアムで行われた、2006年FIFATMワールドカップドイツ大会 アジア地区最終予選北朝鮮戦(ホーム)の視聴率は、約48%(関東地区)だったようですね。
多分、この数字はテレビ朝日の中継放送での数字だと思うのですが・・・。
後の「報道ステーション」でも、試合のことしか放送していませんでしたから、サッカーに興味のない視聴者からは、抗議の電話が殺到したのでは?
そして、「サッカーのことをよく知らない」と言っていた古館氏のコメントは、サッカーファンからすれば「ツッコミどころ満載」でしたね(笑)。
今朝のスポーツ新聞各紙の一面は「神様・仏様・大黒様」だったようで・・・こういうベタなコピーも、スポーツ紙ならではです。

さて、先日「政治とスポーツ」というテーマでブログを書きました。
福岡に住んでいらっしゃる創難駄クリキンディーズ2004福岡のosa3さんから、トラックバックをいただきました。
ありがとうございました。
そして、とても力のこもったブログを拝読させて頂きました。
ブログの大半を、在日朝鮮人Jリーガーのことについて、書いてあります。
確かに彼等の心境は、複雑だったと思います。
でも、彼等はいろいろな思いを選手として、最善のプレーをしたように思いました。

それよりも気になったのは、北朝鮮の選手達です。
ロスタイム、日本の大黒選手に決められた瞬間、力なく崩れるようにして倒れこむ選手達が多くいました。
中には、号泣しているのではないか?と思われる選手もいました。
その表情は「母国=北朝鮮には帰れない」という、雰囲気すらありました。
確かに「敵国・日本と対戦をして最後の最後で負けた」事は悔しいと思いますが、彼等が号泣していたのは悔しいだけなのだろうか?という気がしたのです。
むしろ「W杯予選が突破できなければ、自分だけではなく家族も『粛清』されてしまうのでは?」という恐怖心を持っているのではないか、と感じたのです。
予選の試合は、後5試合あるのです。
まだまだ、勝点を積み上げていけば、十分出場できる可能性があるのです。
そのことを選手自身が知らないハズは無く、あれほど「崖っぷち」といわれ続けたフランス大会への最終予選でも日本は勝点を積み上げ、出場を決めているのです。
しかし、彼の国の「偉大なる領主さまは、そんなことでは納得しないのだろう」と思ってしまうくらいの、姿でした。

その前には、ゴルフの横峯さくらがハワイの男子トーナメントに出場し、堂々の17位と言う成績を残しています。
今から25年くらい前「女の記録は、やがて、男を抜くかもしれない」(昭和55年 伊勢丹百貨店)というコピーがありました。
正に、そんな時代を現実視するような快挙です。
「男性の優位性って、一体なんだろう?」となる時代は、案外近いかも知れません。

政治とスポーツ

2005-02-08 12:20:45 | スポーツ
年明けからメディアが色々と書き立てている、2006年W杯ドイツ大会出場に向けてのアジア最終予選の北朝鮮戦(ホーム)が、明日埼玉スタジアムであります。
ここまでの、報道を見てみるとサッカー専門誌は比較的穏やかと言いますか、戦術や戦略的な内容で「勝ち点3を取れ!」という記事が目立ちます。
まぁ、これは当然と言えば当然でしょう。
さて、一般誌となると相当変わってきますね。
最初の頃は「美女大応援団の来日はあるのか?」から始まり、スタジアムでの騒乱を予想しているところもあるようです。
確かに、北朝鮮と日本の関係はとても難しいところにあると思います。
しかし、ここで日本がサッカーを絡めて北朝鮮を挑発することは、得策とはいえないように思います。
むしろ、北朝鮮のプロパガンダの思うツボだと思っています。

スポーツが政治の道具となったのは、いつの頃からでしょうか?
私が覚えているのは「血で塗られたオリンピック」と言われるようになってしまった、72年のミュンヘンオリンピックが最初でした。
それ以前では、ベルリンオリンピックがナチスドイツのプロパガンダとして、使われた事は有名です。
他にも、当時のソ連がアフガニスタンに侵攻したことで、アメリカをはじめとする西側諸国はモスクワオリンピックをボイコットしましたし、その報復として次のロサンゼルスオリンピックを、ソ連と東欧諸国がボイコットする、ということもありました。
政治の道具ではありませんが、最近ではサッカーアジアカップでの中国サポーターによる騒乱等もありましたね。

こうやって見てみると、スポーツはその時々の政治の道具とされてきていると言うことが、分かります。
「スポーツと政治は別」と言っても、「共通言語」としてのスポーツは、ある意味主義主張が言い易いのかも知れません。

でも、こんなこともあったのです。
64年に開かれた東京オリンピックの開会式では、当時ベルリンの壁によって分断されていた東西ドイツ選手達が、同じユニフォームを着て一緒に入場をしているのです。
これも、スポーツの凄さでしょう。

明日の試合はテレビ観戦の予定ですが、7年前のように戦績によって体調変化を起こさないように冷静に観戦したいと思っています(笑)。