事例紹介コラムです。
27日のJ1リーグでC大阪は鹿島に敗れ、通算3度目のJ2降格が決定してしまいました。当ブログでもここ最近事例紹介する事が多かった話題のクラブでしたが、残念ですね。やはり、監督力が大きかったのではないかと当ブログでは認識しています。それにしてもリスクが大きかったですね。以下、各マスコミ報道を抜粋して紹介。
清水が柏に負け、勝てば残留、負ければ降格という一戦で4失点。ホーム最終戦後のセレモニーでは「史上最攻(=今年のスローガン)は経営だけ 大事な強化は空回り 20年間の経験を財産にできないクラブに花は咲くのか?」と書かれた横断幕が登場。21日に辞任を発表した岡野社長の挨拶はブーイングで」で聞こえず。'01年、'06年に続き3度目のJ2降格。過去に京都、福岡、札幌、湘南の4クラブが3度のJ2降格を経験しており、C大阪は5クラブ目。
今シーズン期待の季はW杯南アフリカ大会MVP&得点王のフォルランは26試合7得点と年俸6億円(推定)に終わり、この日もベンチ外となりスタンドで観戦。柿谷は海外移籍、山口が長期離脱に加えて監督人事でも迷走。今シーズン就任したポポビッチ監督を6月に成績不振で解任。後任のペッツァイオリ監督はリーグ戦で1勝すらできず、9月にシーズン2度目の監督交代という一貫性のない異常事態。
今後は若手中心に大量流出の予感。既に丸橋が鹿島から、扇原が神戸から、杉本が川崎から正式オファーがあり、山口や南野らにもオファーが届く可能性あり。
また、元川さんという方の「柿谷が去り、山口蛍が負傷、フォルランがベンチ外、南野も途中交代…。起こるべくして起きたセレッソ大阪のJ2降格」というタイトルのコラムがあります。監督人事の迷走がよくわかります。以下、抜粋して紹介。
ポポヴィッチ監督が指揮したシーズン序盤は、柿谷のゴール欠乏症や失点の増加が懸念されたが、フォルランが得点を伸ばすなど前向きな要素もあった。W杯直前に連敗し、中断前の13位で監督交代に踏み切ったことが、最悪の結末に至る大きなターニングポイントだったのではない。次がU-18の大熊監督の内部昇格ならまだ良かったかもしれないが、突如としてペッツァイオリ監督を招聘。それがいただけなかった。日本人選手の特徴やJリーグの傾向を全く知らない指揮官がすぐに結果を出せるほど、日本サッカー界は甘くはなく、2ケ月で2度目の更迭。
Jスポーツ該当記事:http://www.jsports.co.jp/press/article/N2014113019183602.html
スポニチには「C大阪、J2降格を斬る(1)最後までなじまなかった『超大物助っ人』」というタイトルで、フォルラン選手の事が載っていました。今シーズン当初からチームは一つになっていなかった事がよくわかります。大体そういうチームはいい成績を残せません。以下、抜粋して紹介。
Jリーグ中断期間中の11月の関西ステップアップリーグ京都戦で、DFから「ディエゴ、走れよ!」と言葉が飛ぶが、。これに反応しないフォルランは、一方で仲間のパスがわずかでもズレるとボールを受けようとせず、両手を振り上げて怒りをぶちまけるばかり。タイトルへの切り札として獲得した超大物は、最後までチームになじむことはなかった。
超大物の移籍は、皮肉にもチームのバランスを大きく崩した。仙台戦からはベンチ外になるなど、ピッチの上では期待外れに終わった。実は、岡野社長がフォルランと交わした契約には欠点が存在。ゴール給やアシスト給などの出来高が含まれていないため、得点を量産しても、ベンチを温めても給料は変わらない。モチベーションに少なからず影響していたことは確か。
また、フォルランが日本人選手と食事に出かけるなどピッチ外で交流を深めることは無かったそうで、若手選手らとの距離は最後まで埋まらず。W杯後に早々にチームへ合流した柿谷や山口とは対照的に、母国で2週間の完全休養。言い訳のような発言にチームメートの不信感は高まった。このフォルランの獲得に尽力したのが岡野社長で、ビッグディールに成功したクラブトップこそ、低迷を招いた張本人。
スポニチ該当記事:http://www.sponichi.co.jp/soccer/news/2014/12/01/kiji/K20141201009383370.html
「桜の誤算」というタイトルでスポーツ報知に、フォルランとユース出身者派閥との距離感が載っていました。全くうかがい知れない内容でした。降格した鹿島戦で、ともにベンチ外のフォルラン選手とベンチだったカカウ選手がやや笑みを浮かべながら場内一周で歩いていたシーンが、その根深さを象徴している気がします。以下抜粋して紹介。
岡野社長は昨年10月に、チームを計8シーズン率いたクルピ監督に'14年以降の契約を更新しない旨を伝達。「岡野社長から『フィロソフィー(哲学)を変える』と言われた。1つのサイクルを終えることだ」とコメント。しかし、次の哲学がはどんな見当たらなかった。
今シーズンにフォルランが入団し、多くの関係者は、フォルランが柿谷など生え抜きの日本人選手と融合し、チームを躍進させる姿を夢見たが、起こったのは「負の化学反応」。当時のポポヴィッチ監督は「フォルランは特別な存在」という空気が流した。
「セレッソの若手に私の経験を伝えたい」とフォルランは望んだが、教えを乞う選手は誰一人いなかった。「『ディエゴさん、はい、そうですか』となるぐらいなら、俺はプロをやっていない」と柿谷らは反発し、主力の大半を占めるユース出身者「派閥」との距離が埋まらず、ビッグネームは徐々に孤立。
スポーツ報知該当記事(上):http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20141201-OHT1T50149.html
〃 (下):http://www.hochi.co.jp/soccer/national/20141201-OHT1T50151.html
これらの情報を読むと、セレッソさんの今回の降格劇は決して突飛な事ではなく、無理な背伸びをしようとしたところから始まっている事がよくわかりました。当ブログでは、Jクラブの中でも2ステージ制に疑問を持ち、自らこうやって観客を増やすのだと身を持って示してくれた岡野社長は一定の評価をしていました。なので、岡野社長についてはまるっきり評価を下げた訳ではありません。が、いかんせん監督に恵まれなかったですね。
また、アカデミー閥ができる事の弊害も学ばせてもらいました。こういうプロスポーツでは必要以上に派閥ができてしまうのは致命傷。ドイツW杯しかりです。いかに一心同体で勝利に向かって突き進めるかが指揮官の能力ではないでしょうか。このアカデミー閥の弊害ですが、とても他人事ではないです。大物監督が今回勇退し、アカデミー有力者が来シーズンの監督に就くチームが一つありますね。とても心配です。
また、セレッソさんは某黄色いチームにとって、J1初昇格の同期クラブ。その同期が3度目のJ2降格というのはショッキングな事かもしれません。来シーズンはネル監督でなく、限りなく未知数の吉田ダイレクター(予測)というのも不安材料です。1年後同じような光景でない事を祈ります。
フォルラン選手やカカウ選手は取り手が無くて、来シーズンも残るかもしれないという情報がありますが、本当にそうなったらJ2はスゴい事になりますね。磐田さんが残り、セレッソさんがやって来られ、清水さんか大宮さんというクラブが初めてJ2に参戦される時代、セレッソさんの大物外人もJ2に来るとなれば、とんでもない事になりますね。一昨年のガンバノミクスに匹敵する事態です。という事で、セレッソさん、お手柔らかにお願いします。
C大阪関連⑬:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140507
〃 ⑬:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140419
〃 ⑫:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20140219
〃 ⑪:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20131108
〃 ⑩:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130922
〃 ⑨:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130829
〃 ⑧:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130817
〃 ⑦:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130122
〃 ⑥:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121102
〃 ⑤:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20110226
〃 ④:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100929
〃 ③:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20091108
〃 ②:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20090406
〃 ①:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20081006