見学レポです。黄色いホリデー後編です。
柏総合グラウンドに、J1柏の練習見学に行ってきました。ネットで四方を囲っていない素晴らしい練習場という事で、前から一度行って観たかった場所でした。練習場は日立台こと日立柏サッカー場の真横にある天然芝のピッチでした。以前に試合観戦に来た時に目にはしていましたが、実際に目の前で見るのは初めてでした。天然芝はトップ用、道を挟んだ向こうの人工芝コートがアカデミー選手用で、同じ敷地内に共存している素晴らしい施設です。
通路とアカデミー用の人工芝コートとは下左の写真にあるように、ものすごく簡素なネットがありました。ガチガチのネットという感じではなかったです。トップチーム用コートはそういうものは一切なかったです。
天然芝コートをよく見ると、昔野球の練習場だったのか、バックネットがそのまま残っていて味があります。ベンチ席も残っていますが、現在は物置のような感じです。イメージどおり、練習ピッチとファン・サポーターが見学する場所の間には高いネットは何もありません。あえて言えば、隣のもう1面のコートとの間に膝の高さ位の低いネット(上右写真)が少し置かれてあるだけ。これで全然いいじゃないか!と。(上の写真はネット上で拾った資料写真です)
たぶん、Jリーグ開幕前からずっとサポーターなんだろなぁと思える団塊の世代の古参サポとしばらく歓談しました。すぐに「廉は最近どうしてるんだ。外に出た選手がすごく気になるんだよ」と言われていました。レン選手の存在の大きさを改めて知りました。
そうこうしていると、うろたんK氏登場。向こうからスタッフと選手達が登場しました。何と先頭で入って来たのはネル監督です。もう少しで黄色くならなくなるのに、気合い入っています。ピッチの真横の桜の木の下で見学させていただきましたが、何人も熱心なサポーターが来ていました。お馴染みの選手が大勢目の前のすぐ前で練習しているので、とても面白かったです。時間は2時間もかからないくらいの時間でした。我々と選手達の間には何の障害物もありません。何度か練習ボールがこぼれてきましたがご愛嬌で、怪我の心配がある訳がないという印象。
ここで衝撃的と言うか、スポーツ文化でのカルチャーショックを受けました。まずは、トップとアカデミーの間にあるすぐ隣の天然芝コートで、地元グループのラグビーの練習と試合が行われているのです。古参サポ曰く「先週は野球をやっていたよ」と。トップチームの練習場を市民に貸し出して、なおかつサッカー以外のスポーツをやっているとは。文化が違いすぎます。
先発組かな、黄色い選手達がグループでグラウンドの外周を軽いランニングをしているのですが、そのラグビーの真横を何度も通って行くのです(上右写真)。これは凄かったです。まるでヨーロッパかどこかのような光景に文化の大きな違いを思い知らされました。これが例えば、まだまだJリーグでの歴史が浅いクラブだったら、「選手に何かあったらどうするんだ!」と、現場の統括責任者が顔を真っ赤にしているところでしょう。
無論、ルールを守る上で、あのラグビー団体も利用していたと思いますが、某黄色いチームの懐の深さを実感しました。選手の露出を極端に避けるチームがあったとして、比べてしまうとやはり文化や価値観の開きが大きいのかなと、しみじみ感じました。こういうチームがJ1にふさわしいなとも。横で親子がサッカーボールで遊んでいましたが、何度かボールが練習ピッチに入って来ました(下左写真)。子どもさんだったり、お父さんがささっとボールを拾いに行っていました。少し距離があった事もあって、選手もコーチも気が付かない様子で、こういう見た事もない、懐の深い光景にもカルチャーショックを受けました。
練習が終了する時間に、クーラーボックスの周りに外人選手が集まっています。観ると、ブラジル人コーチと通訳さんの姿も。そこから動かなかったです(笑)。どんどん宴会状態になっていって、盛り上がっていました。いわゆるラテンのノリというやつで、ピメンテウコーチ?身振り手振りでみんなを笑わせています。たぶん、ブラジルチームの現場って、あんな空気なんだろなと思いました。モンちゃんも他の2人の選手も大盛り上がりです。あの、一体感がこのチームの強さでもあるのかな。
日立台の向かいに選手食堂である「ピアノ」がありました。練習後はそこで選手とスタッフが飯を食っているのでしょう。そして、その横に2011年のリーグ優勝時に親会社の日立さんが立ててくれたというトレーニングセンターがありました。そこからも選手達が何人も出てきて、ファンサービスの列に加わりました。馴染みのある選手ばかりです。
練習後、ファンサービスゾーンへみんなが一斉に移動したのでついて行きました。この日はネル監督にありがとうを言いに来たので、サインが欲しくなりました。そして、ネル監督が向こうからファンサービスをスタートさせて、こちらへやって来たので写真とサインもらいました。マジックを返してもらう時に「ありがとう」と日本語で伝えました。やはりいい笑顔の紳士でした。その「ありがとう」はサインをくれた事だけでなく、J1の黄金時代をプレゼントしてくれた御礼の意味もあります。その後、タニ主将やエキセントリック工藤にもサインもらっちゃいました。いい日でした。
ファンサービスの時も、クラブによったら後ろで腕組みした統括責任者が睨みを効かせているのでしょうが、そういう光景も空気も無かったです。素晴らしいクラブでしたね。
その後、レイソルローソンを観に行きました。日立台から少し離れたところにありましたが、思ったよりも黄色かったです。お店の方に了解を得て、写真を撮らせてもらいました。うらやましいですね。昼時間という事で、有名なカレー店のボンベイへ行きました。柏サポの溜まり場という事ですが、実はまだ若い頃、仕事で週一柏に来ていた時にボンベイの旧店舗に食べに来ていたので、かれこれ20年ぶり近くになります。無茶苦茶美味しかったです。個人的感想ですが、岡山にはここまで美味しい店はないなと思える味でした。うろたん氏も舌鼓打っていました。
読者の方で、興味がある方はぜひ日立台の練習を観に行って下さい。ヨーロッパのようなスポーツ文化の風景に、ビックリするでしょうから。また行ってみたいですね。
そして何と、今日開催される予定だったリーグ最終戦の、アウェー新潟戦が大雪で延期になりました。ACL出場に期待を込めるJ1柏ですが、面白い展開になってきました。ひょっとしたら、来週にガンバさんが天皇杯で優勝して4枠に広がり、新潟戦に勝てばACL出場決定という展開になるかもしれません。