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がんばろう!ベガルタ仙台19

2015-03-29 00:20:50 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 先月の語る会でベガサポくに氏より「ベガルタはしっかり地域貢献活動できてますよ」と渡してくれた3つの冊子があります。J1仙台の20年史、後援会発行の「カントリーロード」というメモリアルデータブック、そしてクラブのイヤーブックです。以前にも10年史を見せてもらった事がありますが、素晴らしいですね。ページを読む中で、目に留まったところをピックアップしてみました。以下、順番に紹介。
   
【ベガルタ仙台 クラブ20年史】
〔ベガルタ仙台・市民後援会〕
・発足の経緯
 過大な選手補強で累積赤字を積み上げ、'97年には経営危機が表面化。'98年のJFL開幕戦の観客数が3,612人に留まる状況。そのような状況下で、'98年に当時普及していたインターネットを介してビブス配布等の企画を行ってきたサポーター有志が中心となり、市民レベルでクラブを継続的に支える組織の立ち上げ準備を開始。横浜フリューゲルス消滅報道等もあり、市民後援会が'99年に発足。
・活動の基本的考え
 活動内容について、「資金集めをすべき」という意見もあったが、「多くの市民・県民が応援している」事を形に表すために「2万人の会員でスタジアムを満員にする」事を活動の中心として設定。誰でも払える100円を入会金とし、年会費は無しと決定。'14年12月末での会員数は11,179名。
・主な活動
 ・スタジアム応援企画の実施(人文字、チアカード配布等)
 ・ホームゲームでのブース業務
 ・旗立て(ホームゲーム日のスタジアム周辺)
 ・クリーンベガルタ(スタジアム周辺の清掃活動)
 ・ベガルタウォーク(ウォーキングイベント)
 ・七夕企画
 ・ベガル田(田植えと稲刈り、収穫米一部をチームに贈呈)
 ・カントリーロード発行(会報)
 ・V-PRESS編集協力(オフィシャルMDPの編集支援)
・その他(サポカン主催、スタジアムアンケート実施等)
・地域支部
 太白区、☆県北支部☆、泉区支部、気仙沼支部、青葉区支部
   
【ベガルタ仙台 メモリアルデータブック COUNTRY ROAD 2014-15】
〔後援会活動報告〕
・企画部
 ・人文字企画
   Sバック指定席を利用した人文字作成。ホーム開幕戦と最終戦で実施。
 ・アウェイ戦ツアー新聞(VVE)
   「Vegalta Victoy Express(VVE)」は編集委員が連携を取り、第2節から第26節までの11号を発行。
・ホームタウン部
 ・常設フラッグ
   デザインを作成し、泉中央近辺で掲示。
 ・ホームゲーム時の旗立て
   ホームゲーム時で雨天の心配がある日以外に、ベガルタロードに設置および撤収。
 ・クリーンベガルタ
   ユアスタ周辺を4月から5回清掃活動を実施。選手等も参加。
 ・ベガル田
   サポーターや外国人留学生と田植えを体験。収穫はできなかったが、収穫米をチームへ寄贈。
 ・講座ベガルタ
   ユアスタ内会議室で、西川社長を講師に開催。
・情報部
 ・ホームゲームでの市民後援会ブースの出展、フェアプレーフラッグ入場の旗手選出。
・全体活動
 ・お子さま向けのイベント
  こどもの日前後のホームゲームでのイベント実施。
 ・OB選手等写真パネル展示
  20周年記念OB戦出場のOB選手を中心に、ベガルタ仙台ホームタウン協議会が製作した写真パネル」を展示。
 ・縁日企画
  泉区まちづくり推進課」と共同で、泉区内大学生の企画・運営によるイベントを開催。
 ・20周年記念イベント
  後援会メンバーが選んだ相手チームとの秘蔵写真や新聞記事を展示。他にもイベントやJ2優勝シャーレを展示。
 ・応援歌CDによる被災地支援活動
  売上枚数5,383枚で、1枚につき800円で、4,306,400円の義援金を集め、サポーター有志で2年間で7団体へ物資支援を実施。
・泉区支部
 ・ホーム試合時の旗立て、地区へのポスター配り、ベガッ太サロン管理、ベガルタロード植栽、クラブハウス花植え当を実施。
・県北支部
 ・ラッピングバスで行くアウェーツアー、街ベガ(街をベガルタ色に染めよう)等の実施。
・気仙沼支部
 ・FM番組コーナーの担当、親睦イベント、「講座ベガルタin気仙沼」等を実施。

ベガルタ仙台ボランティアクラブ活動報告〕
・トップチームの運営補助の他
 20周年記念OB戦、レディース試合、SOCIO CLUB会員感謝の集い、天皇杯試合、皇后杯試合、JPFAチャリティー試合の運営補助。

〔ホームタウン活動〕
・2014シーズン ホームタウン活動実績(年間合計394回)
  スポーツ振興活動35回、地域貢献活動157回、社会貢献活動62回、相互交流活動71回
・スポーツ振興
  各種サッカー教室30回/バリアフリーサッカー2回/各種スポーツ教室3回
  各種スポーツ=ウォーキング、バスケットボール、ソフトテニス、バレーボール
・地域貢献
  介護予防運動23回=健康体操教室、栄養講習会など。
  地域貢献&密着活動110回=地域の清掃活動、商店街の活性化、地域いべんと参加
  ホームタウンPR活動24回=地域の団体と連携し、イベントを用意。地域特産品等の販売協力。
・社会貢献
  職場訪問26回=小中高生の職場訪問の受け入れ
  学校・施設訪問27回=「夢を持つことの大切さ」等をテーマにした講演や交流。
  チャリティ活動・募金活動9回=選手によるチャリティーオークションや募金活動の継続的実施。
・相互交流
  招待事業17回=「宮城・東北DreamProject」の全試合実施。
  観光宣伝活動34回=「仙台・宮木観光観戦ガイド」を作製し、アウェーサポーターに配布。
  プロスポーツ交流・サッカー交流7回=プロ野球楽天やbj仙台と連携し、スポーツイベントを開催、JFL仙台と連携し、サッカー交流。
・復興支援
  被災地の子どもの招待事業「宮城・東北DreamProject」、荒浜慰霊塔訪問、キャンドルナイトへの参加。
J1仙台公式HP「ホームタウン活動について」:http://www.vegalta.co.jp/hometown/hometown_about.html


【イヤーブック 2015】
ECO PROJECT
 ユアスタから発生するゴミの削減、資源節約を目指すプロジェクト。以前にユアスタのホームゲームで1試合につきゴミ袋500袋以上のゴミが発生し、1試合約10万円の処理費用がかかった。その処理費用を減らし、チーム資金を有効活用することにより、チームの強化に繋げていく内容。
・ユアスタゴミ持ち帰り運動
  ゴミの持ち帰り、分別し、排出する事によって、ゴミの削減、資源の保全へつながり、ゴミ処理費減少によりチーム強化につながる。
・ペットボトル・紙コップのリサイクル運動
  1試合あたり排出のペットボトルは155kg、紙コップは約5千~7千個。分別回収し、全てをリサイクルに投入。
宮城・東北DreamProject
・招待試合/全ホーム戦  ・招待人数/各試合90名
・招待エリア/宮城、岩手、福島の子ども達とその家族
・招待内容/指定席チケット、バスのチャーター、弁当と御土産、オリジナルTシャツ作成、選手とのふれあいイベントへの参加
・2014実績: 賛同企業:75団体、招待人数合計(20市町村):1,788名、招待人数累積合計('11~'14年):7,012名

 結果的には市民後援会や地域・社会貢献活動ばかりになりました。まさに「えらい違い」という印象でした。個人的に読んで欲しい顔がいくつも浮かびました。見る人間によっては、これくらいの「事業は外部にしてもらわなくてもできる」と言いそうですが、それでは公共財とは言えません。営利目的のみを追求する一民間企業になります。いかに「アウトソーシング」できるかでしょう。いくら今が見てくれや成績や数字が良くても、何かトラブルが起こればどうなるか。しっかり地域に支援の根(後援会など三位一体)が張られていれば、びくともしないでしょうが、根が張れていなければあっという間に倒れてしまうと、大昔から当ブログでは言い続けています。
 よく「親企業の無い市民クラブ」「親企業の無い企業チーム」と口にしますが、仙台さんは前者ですね。一度経営危機になっているから、こういう支援の根が地域にしっかり張れているのでしょう。そういう面では甲府さんもそうですね。唯我独尊になるのではなく、他の市民クラブは仙台さんのいいところを見習うべきだと思います。いわゆる「リスペクト」ですか。仙台さんは一度J1で優勝に手が届きそうになったし、頑張っていると思います。
 あと、J1、J2とクラブがありますが、読者の皆さんの地元クラブの10年史、20年史は発行されていますか? 情報開示の意味でもこういうものが発行されているかどうかも、当ブログでは付加価値の基準だと思っています。周年記念のイベントで何となく終わっちゃっていませんか? 見かけていないようでしたら、問い合わせてみてはいかがでしょうか。
ベガルタ仙台・市民後援会公式HP:http://www.d1.dion.ne.jp/~vegalta/
J1仙台10年史関連:http://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20121122
J1仙台関連:232221

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