J OKAYAMA ~岡山スポーツの桃源郷へ

岡山トップスポーツファミリー(ファジアーノ等)、スポーツ文化情報リスペクトブログ(共同運営)。

Jリーグの話題80

2015-03-21 00:02:32 | サッカー(Jリーグ(J1・J2)・国内)

 事例紹介コラムです。
 去年とかで散々批判してきた天下の悪法2ステージ制ですが、2015年シーズンも始まり、言い尽くしたとしてしばらく2ステージ制ネタは控えていました。そんな中、ビックリ情報を知りました。何と、あのリーガエスパニョーラで過去に2ステージ制を導入して見事に大失敗した過去があるのです。そんな事例があろうとは・・・ まずは読んでみて下さい。以下、抜粋して紹介。
   
【スペインでは80年代に大失敗…Jリーグ2ステージ制移行の成否は?】
 欧州では、リーグ戦の形態は様々であり、オランダのようにプレーオフを行なうリーグもあるが、メジャーな国ではほとんどがホーム&アウェーでの総当たりで年間順位を決するというシンプルな方式。プレーオフを採用するとしても、それは降格・昇格争いに限られるケースばかり。本場の欧州ではルールに手を加えることを好まない人が多く、敗者復活の精神よりも、分かりやすさと公平さが第一。
 確かに1シーズン制であれば、リーグの展開によっては多くの消化試合が生まれてしまうこともあるが、欧州の各クラブにはいつの時代にも熱烈なサポーターが多数存在し、順位に関係なくスタジアムに詰めかけることでサッカー先進国のリーグ戦は成立。

 ところが過去を振り返ると、あのリーガ・エスパニョーラが、興行的な事情から2ステージ制に踏み切ったシーズンがあった。1986-87シーズンで、現在と同様に、レアルとバルサの2強だったこの時代、リーガは18チームで形成されていたが、このシーズンで、ホーム&アウェーでの総当たりでリーグ戦を行なった後に、上位から6チームずつに分けて、順位決定のための新たなリーグ戦(ホーム&アウェーでの総当たり)を導入。
 34試合を戦った後、さらに10試合を強いられるという新リーグ方式に対して、当然クラブ側は反対したが、「試合増加だけでなく、スリル倍増で観客数の増加が望める」と主催者側は自信を持って新たな試みを断行。
 結果、シーズン終了後にスペインの頂点に立ったのは、やはりバルサと競り合っていたレアル。2連覇であり、さらにこの後、5連覇を達成して黄金時代が到来。
 
2ステージ制の効果は、誰が見ても大失敗。最大の目玉であるはずの上位6チームによる決勝リーグは、いつもの2強による争いとなり、何ら目新しさはなし。プレーオフ特有の緊張感はなく、試合数増加による疲労の影響か凡戦続き。かえって客足は遠のくこととなってしまったとか。
 しかも、34試合を戦った時点での順位と、その後の6チームでのリーグの順位でほとんど変化がなかったとあれば、2ステージ制をやる意味は全くなかったと言える。
 結局、リーガ主導による「斬新なアイデア」は1シーズンで撤回。翌シーズンからは20チームによるホーム&アウェーでの総当たりという、誰もが慣れ親しんだシンプルな方式に戻り、現在に至るとか。
サッカーダイジェストWEB該当記事http://www.soccerdigestweb.com/news/detail/id=7940

 スペインリーグで1986-87シーズンに導入されたのは、ポストシーズン制の中でも、なでしこリーグと同じ「スプリット制」。当ブログでは一番ましな制度としていましたが、去年のなでしこリーグを見て、ベルのレギュラーシーズンの優勝がどれほど盛り上がったのかとても疑問に思います。なでしこも上位にいた日テレがそのまま優勝したし。果たして今のJリーグで、今シーズンから2ステージに替わった事をどれほど世間に認知されているのか疑問。
 別のコラムでは「Jリーグ衰退、最終局面入りか 利益最優先、世界基準から遠のく…批判殺到の新制度導入」というタイトルで、やはり2ステージ制の批判記事です。やはり、みんな思っているんだなぁと思いました。以下、抜粋して紹介。

【Jリーグ衰退、最終局面入りか 利益最優先、世界基準から遠のく…批判殺到の新制度導入】
 今回の2ステージ制への変革の目的は、ポストシーズンを設けてステージごとのスポンサー収入を増加させ、誰にでもわかりやすい山場を多くつくることでメディア露出を増やし、ファン層を拡大する事。2ステージ制の是非については、ファンや識者の声を拾っていくと、大半が反対意見。実際に昨シーズンは試合会場で、制度に反対する横断幕が掲げられるシーンも目立ったが、主要な反対理由を紹介すると、以下のような内容に集約。

・優勝の価値が希薄化することによる公平性の損失
・試合数増加に伴う、スケジュールの過密化
・ACL出場枠とJ2降格枠の拡大に伴うモチベーションの低下
・長期的なスパンで見た際の、リーグ衰退の懸念
・利益重視の協会の運営姿勢

 2ステージ制導入の各国リーグの実情。としては現在、メキシコ、ブラジル、アルゼンチンを除く主要南米各国が2ステージ制を採用。Jリーグが発足当初2ステージ制を導入していたのも、南米が1つのモデルケースになったとされているとか。昨シーズンまでの越年制の前後期2ステージから、今シーズンは30チームによる通年リーグに移行するアルゼンチンリーグについて、現地記者のコメント。
「通年リーグ制の実施については、10チームが2部から昇格するため、リーグ全体のレベル低下を懸念する意見がある一方、サポーターからはポジティブな意見も多かった。なぜなら、去年までの制度は一部のビッグクラブが優遇されるシステムだったから。ただ、前後期の年間王者決定戦は盛り上がりを見せていましたし、2ステージ制が浸透していたのも事実」

 国民性や文化の違いもあり単純な比較はできないが、アルゼンチンや南米各国とJリーグの大きな違いは移籍市場。南米は運営費の予算規模が小さく、選手の売り手市場のため、移籍金(売却益)がクラブ財政において大きな比率を占めるケースが多いので、2ステージ制のメリットは大きい。
 シーズン中は選手の移籍は禁じられているため、半期でシーズンが成立することで移籍のタイミングを確保。ステージ間の中断期間は、次のステージのチーム編成や戦い方を検討できる時期。しかし、Jリーグのように売り手市場とはいえないリーグでは是非が問われるポイント。さらに中断期間が、わずか2週間しかないスケジュール感にも疑問。
 また、反対意見の中にはチャンピオンシップの仕組みを考慮すべきとの声も存在。2015年シーズンのプレーオフ方式では最大5チームが進出することが可能で。予想外のチームの台頭、試合数増加に伴う集客増といったプラス要因もあるが、前期、後期王者による年間王者決定戦というシンプルな構図のほうが、公平性、世界基準という点では説明がつく。
 昨季2ステージ制の導入が発表された後、複数のJリーグ試合会場でサポーターに話を聞いたが、「システムが複雑でわかりにくい」「リーグにはしっかりとした説明をしてほしい」「野球のクライマックスシリーズとどこが違うのか」「短期的な利点だけで運営をしているのではないか」といった不安の声が多数という結果。
 シーズン開幕前の現段階では、2ステージ制の成否は判断できないが、リーグを支えているのはサポーターであり、また各クラブが所在する各地域であることは忘れてはならない。Jリーグの今後10年、100年を占う上で今季の動向は試金石となると締めくくっています。
ビジネスジャーナル該当ページ:http://biz-journal.jp/2015/03/post_9190.html

 という論調でした。主要な反対理由の中で、「利益重視の協会」とありましたが、正確には協会(もそうでしょうが)ではなく、「利益重視のJリーグの運営姿勢」になると思います。まあ、これらの話は当ブログでも去年まで散々論じてきたことと遜色ありません。当ブログでも「無気力試合が発生する」欠陥制度とか言った事もあり、もう言い飽きました。開幕当初としては観客数はまずまずの様子。ただ、それは想定内です。あれだけ大きな口を叩いていたのですから、最初からダウンしては論外になります。問題は来年以降でしょう。地上波TV局がまだ付いているのか。当然出てくる「本当に強いチームはどこなのか、わかりやすい方式に戻すべき」という世論がいつ支配するのか。そこだと思っています。
 数年後、やっぱり駄目だったという結果が待っていますが、その時に日本のサッカー界はどうなっているのか。W杯に出場できず、育成は大停滞、経営破たんするクラブの発生、結局2014年以前の方が平均観客動員数は多かったという結果が、ずっと目に見えています。リーグ幹部が責任を取って辞任したくらいでは損害を補いきれないでしょう。

Jリーグ組織問題関連(2ステージ関係):22 / 21 /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /
Jリーグ組織問題関連 (その他):21 / 20 /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /  /

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする