CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【映画】ブリッジ・オブ・スパイについてのネタバレ疑問メモ

2016-01-12 20:54:31 | ドラマ映画テレビ感想
何をひっぱる必要があるかと
自分でも思うのですが、
昨日見て、感想を書いて、
書けば書くほど、そういえばあれはこうなのか、
なんて疑問がわいて仕方ないといったところなので
誰かと分かち合う日がくることを信じて
自分のために、ネタバレメモを置いておく次第であります
全編ネタバレのため、お気をつけください

今回、映画を見て、ラストシーンの解釈をひとつ決めました
昨日書いたとおり、

ソ連のスパイは返還されたあと、
彼らの仲間に抱擁されるか、何もなく車の後ろに乗せられるか、
その二通りが用意されているとソ連のスパイが言い残す
結果、アメリカ側は仲間の抱擁があり、
ソ連側は車に乗せただけだった
その、乗せただけだった様子を主人公が
悔恨ともとれる表情で見送るシーンで終わる
終幕間際に後日談があり、
アメリカのスパイは20年後くらいにヘリコプターが墜落して死亡する
ソ連のスパイは妻、子供と再会し平穏に過ごしたとある

だから、私の解釈では、
アメリカのスパイは処刑され、ソ連のスパイは生き残ったのではないか、
映画ではそこを語らないまま、アメリカの残酷な部分というのをしれっと描いたんじゃないか
そう決めたのであります

これを肉付けするため、話を遡って、思い出していくと
映画の本筋は、一人の弁護士が自分の仕事をまっとうし、
正しく評価されて終わるハッピーエンド、という見た目なわけだが、
このハードさは賞賛されるべきだが、
この状況を作ったのは、ほかでもない賞賛した人たちではないかと
まぁ、そういう問題提起をしているのではないか、
賞賛していた人たちは、それより前のシーンで、
正義をまっとうする主人公をソ連を守ろうとする不届きモノとして扱っている
軽薄なそれこれを描写している

ソ連のスパイはほとんど台詞もないが、抜け目がなく、
何よりも落ち着いて理知的に描かれて終わった
主人公との心のやりとりはあったような気になれるという部分は
人間ドラマとしてステキすぎると、感激したんだけども
それと、ソ連とアメリカという対立構図はまったく別であった
間抜けなCIAと、用意周到に潜り抜けたスパイ、
しかし、どのアメリカ人も東側を嘗めている、
あまつ、スパイ交換について学生を見捨てることを厭わない
馬鹿を見たのはアメリカで、ソ連が上手だったのではないか

もしかすると、普通のスパイ映画のように、
ソ連のスパイがあの少ない台詞のなかで主人公に何かを喋らせたんじゃないか、
それによって、交渉はさも、彼の努力の結果のように見えるが
操ったというトリックが隠されてんじゃないか、
そう思ってしまうのであります

アメリカの返還が早すぎるから、
ソ連のスパイはすでに情報を喋ったと思われるとKGBが言う、
ところが、そのすぐ後にソ連が話しに乗ってくるという結果が現れる
これは、アメリカのスパイがソ連の拷問に耐え切れず喋ったのではないか、
それがわかったのがずっと後で、彼はヘリ事故で死んだんじゃないか
考えすぎかしら

KGBについても、弁護士がコートをなくしたくだりについて、
あれは彼が仕組んだことだという仄めかしだったのではないか、
つまりKGBとスパイ(彼もKGBなんだろう)は、
恐ろしく切れるという描写だけで終わった
東側の間抜け描写である、偽者の家族たちは東ドイツが用意したのではないか、
そして、東ドイツの弁護士が間抜けを見るという構図で、
東側が間抜けであるというミスリードを誘ったんじゃないか
ソ連と東ドイツは別であるとしたのじゃないか

これらを考えると、1対2という人質交換の取引は、
数字上はアメリカ有利という結果だけども、
内実は、裏切ったスパイ&さしたる機密意義のない若者で、
情報を渡さなかったスパイを交換するという、
ソ連について十分な結果だったんじゃないかしら

そういえば、学生はその後経済学者でそれなりの権威になったとのことだけど、
専門分野は共産主義経済だったわけで、何か、皮肉めいたメッセージなんじゃないかしらと

主人公は賞賛されるべき働きだったが、
手放しに喜ぶような事態じゃないと、
そんなことを映画で皮肉ったんじゃないかしら
そう考えてみたわけだけども

考えすぎなんだろうか、陰謀論にはまる人っぽく
一生懸命考えてみたんだが、どうだろうかね