貧困のない世界を創る 著:ムハマド・ユヌス
難しそうというか、ちゃんと読み込まないといけないなと
なんとなし、遠ざかっていた一冊であります
今回三連休だし、ちゃんと読めるだろうと
手にとって読み終えたわけでありますが
いい本を読んだ、心のそこから満足というか
納得している現在であります
世界から貧困をなくす
この取り組みのため、マイクロクレジットとソーシャルビジネスを提唱した著者の
その方法論と、内容とを丁寧に解説した本でありました
読み始めてからしばらくは、夢物語だなというか、
随分よいことしか描いてない、いわゆるお花畑的なものではないかと
斜に構えていたのでありますけども
読み続けて、いや、そもそも読み続けられるほど
非常に丁寧な文章というか、説明が魅力的でありまして
読み進めるにしたがって、そうかもしれないと思わされる
なんとも魅力的な内容だったのであります
本当にわずかなお金によって、貧困から数名のバングラデシュの女性を救った、
この嚆矢が見事で、これならば、実学、実行をすれば
もっとよりよくなれるのではないかと
経済の教授という身分から、マイクロクレジットのバンカーになって、
やがては、大きなうねりの中心を織り成していくというのが
なかなかステキすぎて驚いたのでありました
提唱されていた内容については、
いちいち納得のそれだったのでありますが
一番よいなぁと思われたのは、貧乏な女性は貸した金をちゃんと返すという
この前提が約束されているという部分でありましょう
これは、バングラデシュ人が素晴らしいのではないかと
勝手に思ったりしていたのですけども、
やはりアプローチがよい、借りたものを返す、
返せる内容で貸す、そして、その貸したものを元手にして
何か始めることができるよう促すというのが見事
はっきりいって、日本においても、
社会福祉というか、生活保護なんかにまつわるものは
この方式によるべきじゃないかしらと
真剣に考えさせられたのでありました
借りたものを返すというフローを根付かせるというか
なんというかな、大切なことである
そんなわけで、現在の日本における貧困とも照らし合わせると
間違いなく、この本にある貧困はより悲惨であるのに
わずかな元手を使って、なんとかしていく力がある、
また、教育はそれからついてくるという状況なのに
なぜ、こんなにうまくいくのだろうか、
ひるがえって、日本ではいかないんだろうかと
考えさせられてしまったのでありました
政治批判は、蜜でありますのでこれくらいにしておきますが
ともかく、深く刺さったのでありました
これとは別に、日本からのODAを利用した方法が
しれっと書かれていて、衝撃を受けたというか
いまさらながらに、ODAという仕組みが理解できたのであります
ODAで貸し付けつつ、それを使う先は日本企業へインフラ整備発注と
そういうお話だったのでありますね
この本の趣旨から外れてしまうので書かないけども
これで潤う仕組みというか、ODAをやめられない事情みたいなのも
日本の側としてわかったような気がしてしまったのである
それはそれとして、ともかく貧困をなくすためにと
様々な取り組みが実っていく、そして、当然のように営利に
血道をあげているそれらとの戦いがこれから始まるというのが
なかなか楽しみでもあり、どうなってしまうのかと
心配しつつ読み終えたのでありました
一歩さがってみると、これは色々とリファインした社会主義なのかなとも
思わなくもないんだが、これがうまくまわると
いいことがあるのか、あるいは、これもまた、いくらかの貧困があるからこそ
まわる仕組みなのかもとも思わされたり
なかなか難しくいっぱい考えたのでありました
面白かった
難しそうというか、ちゃんと読み込まないといけないなと
なんとなし、遠ざかっていた一冊であります
今回三連休だし、ちゃんと読めるだろうと
手にとって読み終えたわけでありますが
いい本を読んだ、心のそこから満足というか
納得している現在であります
世界から貧困をなくす
この取り組みのため、マイクロクレジットとソーシャルビジネスを提唱した著者の
その方法論と、内容とを丁寧に解説した本でありました
読み始めてからしばらくは、夢物語だなというか、
随分よいことしか描いてない、いわゆるお花畑的なものではないかと
斜に構えていたのでありますけども
読み続けて、いや、そもそも読み続けられるほど
非常に丁寧な文章というか、説明が魅力的でありまして
読み進めるにしたがって、そうかもしれないと思わされる
なんとも魅力的な内容だったのであります
本当にわずかなお金によって、貧困から数名のバングラデシュの女性を救った、
この嚆矢が見事で、これならば、実学、実行をすれば
もっとよりよくなれるのではないかと
経済の教授という身分から、マイクロクレジットのバンカーになって、
やがては、大きなうねりの中心を織り成していくというのが
なかなかステキすぎて驚いたのでありました
提唱されていた内容については、
いちいち納得のそれだったのでありますが
一番よいなぁと思われたのは、貧乏な女性は貸した金をちゃんと返すという
この前提が約束されているという部分でありましょう
これは、バングラデシュ人が素晴らしいのではないかと
勝手に思ったりしていたのですけども、
やはりアプローチがよい、借りたものを返す、
返せる内容で貸す、そして、その貸したものを元手にして
何か始めることができるよう促すというのが見事
はっきりいって、日本においても、
社会福祉というか、生活保護なんかにまつわるものは
この方式によるべきじゃないかしらと
真剣に考えさせられたのでありました
借りたものを返すというフローを根付かせるというか
なんというかな、大切なことである
そんなわけで、現在の日本における貧困とも照らし合わせると
間違いなく、この本にある貧困はより悲惨であるのに
わずかな元手を使って、なんとかしていく力がある、
また、教育はそれからついてくるという状況なのに
なぜ、こんなにうまくいくのだろうか、
ひるがえって、日本ではいかないんだろうかと
考えさせられてしまったのでありました
政治批判は、蜜でありますのでこれくらいにしておきますが
ともかく、深く刺さったのでありました
これとは別に、日本からのODAを利用した方法が
しれっと書かれていて、衝撃を受けたというか
いまさらながらに、ODAという仕組みが理解できたのであります
ODAで貸し付けつつ、それを使う先は日本企業へインフラ整備発注と
そういうお話だったのでありますね
この本の趣旨から外れてしまうので書かないけども
これで潤う仕組みというか、ODAをやめられない事情みたいなのも
日本の側としてわかったような気がしてしまったのである
それはそれとして、ともかく貧困をなくすためにと
様々な取り組みが実っていく、そして、当然のように営利に
血道をあげているそれらとの戦いがこれから始まるというのが
なかなか楽しみでもあり、どうなってしまうのかと
心配しつつ読み終えたのでありました
一歩さがってみると、これは色々とリファインした社会主義なのかなとも
思わなくもないんだが、これがうまくまわると
いいことがあるのか、あるいは、これもまた、いくらかの貧困があるからこそ
まわる仕組みなのかもとも思わされたり
なかなか難しくいっぱい考えたのでありました
面白かった