CLASS3103 三十三組

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【読書】シャーリー・ホームズとバスカヴィル家の狗

2022-09-21 21:02:39 | 読書感想文とか読み物レビウー
シャーリー・ホームズとバスカヴィル家の狗  著:高殿円

ホームズの性別を入れ替えて現代化したシリーズの続編、
本歌のほうはまったく知らないので、楽しく読めた一冊でありました

相変わらず漫画のようなというか、
キャラクタの魅せ方がうまい小説だと楽しみながら、
さらさらと推理小説を堪能できた
SFめいた設定も楽しめるけども、やはり、それぞれのキャラクタへのさりげない描写がいいというか、
少女漫画的な場面や、装いが丁寧に文章化されているので、
絵を想像するとなかなか楽しいのがよいと思う、
というか、漫画として再生されてしまう感じがする

さらっとしか出てこないのが、
基本的にワトソンの一人語りで進んでしまう手前、ワトソンの過去が見え隠れするシーンが
割と陰惨なようなのに、その真実というか、核心にまったく迫れないのが面白いというか
凄い興味深いと思えてならないのであった
割と内容は、砂糖菓子のような甘さを感じる描写が多いのに、
そのコーテイングの下にだいぶ黒々としたものがあるような、
その匂わせともいうべき、漏れ伝わる内容がよいと思うのである

正直推理の内容は、よくわからんうちにというか、
解こうと思っているうちから、解決していく、あるいは、
先の展開にさっさと連れ去られるという忙しさがあって、
なんだかんだ、スリルを楽しむ、サスペンス小説として楽しいのもよかった

登場人物が、何かしら、壊れているというでもないが、
どっか常人、常と異なっているところがある
その狂気みたいなのが、愉快さで包まれているというところに
えもいわれぬ魅力があるなと、しみじみかみしめたのであった

それはそれとして、ストーンヘンジで数時間踊り続けた話は笑った
すげぇその動画がみたいわ