CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

年末台北台中高雄旅行 16 宮原眼科と台鐵弁当

2020-04-14 21:28:04 | 年末台北台中高雄旅行(2019)

すっかり楽しんだ台中南天宮をあとにします
立派な門もあって、ステキな場所でありました
また訪れたいところである

さて、雨が酷いし、昼飯を食べたいということでタクシーを捕まえて移動
タクシーにて、駅前にある沁春園なる、台中でも屈指の小籠包を食べさせてくれる
蒋介石も絶賛したとかいうお店にいこうと思ったんだが、
運ちゃんにうまいこと伝わらず、気付いたら宮原眼科に連れてこられたのでありました
なんということか、日本人はとりあえずそこに送り込んでおけみたいな感じか…


まぁ、来たものは仕方ない、中で確かご飯食べられたよなと
ふらっと入っていくことに、ついでにお土産の補充もかねております


来る度に、門前というか、玄関の感じがかっこよくというか、
ちょっと間違った日本ぽさが増しているのが面白い
いや、日本感ではなく、台湾の古い文化と融合させてんだろうか
よくわからんが、似合っているのでよしとします


中は相変わらずの美しさ、そして人の多さに驚くばかり
とりあえずメシをと食堂に行くものの、待ち時間が1時間とか言われて断念
仕方ないので、帰りの新幹線で弁当食べることにしてみやげ物を買うことに専念


年末ということで、謹賀新年的な掛け軸もあったりして
なかなか雰囲気を楽しめる、そして、日本語率が高い
客も店員も、結構な数の人が日本語で会話している

買い物は両親が店員に捕まって、あれこれ買わされているのに任せて
一人、ぶらりと調度品ではないが、外装なんかを見て回る


レトロ看板だとか

なぜか地面にアリの彫り物が、前にもあったかな

スタバではないけども、レンガアーチと台湾提灯、そしてレリーフというのが
新古あわさったかっこよさがあってすげぇステキだと思ったのでありました

みやげ物の写真を撮るのを忘れてしまったんだが、
お決まりのパイナップルケーキやら、太陽餅やらを買ったのでありました


雨が酷い中ながら、流石にタクシー使わずにお店から歩いて台中駅まで
こちらは旧駅舎、雰囲気あって好きなんだが、
今後は博物館的な扱いになるんだろうか、
やっぱり、もうちょっとしてから、再度台中には行かなくてはなるまいな

そんなことを思ったりしながら、ばたばたとただ買い物しただけなのでありましたが
とりあえず、台北に急ぎ戻ることに、駅では駅弁を仕入れて
座るのに難儀したんだが、無事着席して食事をかっこんだのでありました
あわただしい、ちょっと残念な食事になってしまった


弁当は八角形の豚肉弁当としました80元だったかの格安で
もっといいものを両親に食べさせたかったのだが断念であります
急ぎ台北に戻って、今回の旅のもうひとつの目的地へと向うことにします

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【読書】ブランド力 今、企業や自治体に求められている大切な価値

2020-04-13 21:14:33 | 読書感想文とか読み物レビウー
ブランド力 今、企業や自治体に求められている大切な価値  著:関野 吉記

マーケティングではなく、ブランディングを行うこと
それは、こちらから押し付けるのではなく、相手にそう思われること

なんていう感じで、ブランドを作るということがどれくらい重要で、
どんなに大変か、そのあたりをさらっと解説した本でありました
本の大半で、ブランディングの重要性をうたっていて
それはなるほど理解できると思うものの、
様々な企業が、ブランディングをしたという話、
そして、どれほど頑張ってそれを行ってきたかというところが多くて
手法や、技術といったもの、
ブランディングをどうするものかについては
まったく触れられていないのが残念でありました
もっとも、そういうことを仕事にしている人の本なので、
やりたかったら、私を雇いなさいと
まぁ、そういう感じなんだろうとも思ったりしてしまうのである

おたふくソースと秋田県での事例というか、
実際に培われてきた様々なお話が披露されていて
そのあたりが興味深いところでありましたが
人にどう思われるか、それが見えない価値を生むのだと
その大切さがこんこんと説かれているのでありました

おたふくソースの快進撃はなかなか面白いところが多くて、
おたふくソースを売るには、お好み焼きを広めることが重要だと
商品を売り込むよりも、お好み焼きを売り込むことに
全力を傾けてきたかのようなお話が凄いよかった
将を射んとするならというお話でもないんだが、
遠回りのようで、それが一番よい方法だと
信じて疑わない躍動感というか、強い信念が、よい結果を生んでいるんだろうかなんて
思ったり感じたりしたのでありました
海外展開に野望を燃やしているところとか
なんというか、本当にわくわくしてしまう

一方、秋田県のほうも地味なようで
実直な働きを行っているのだそうで、
これはどれくらいの結果が出ているか、もうひとつわからないのだけども、
秋田と名のつく様々なものが出てくるのに、
肝心の秋田県については、あまり知られていないというのが
大変残念なことだったようでありますけども、
それを払拭するために、地元のよいところを最大限に生かす努力を
相当に続けているのだそうで、なかなか興味深いところでありました

個人的には、セラミックバレーという名前で
美濃を売り出しているという話が衝撃的で
もっと、その話を読みたかったとか、個人の趣味的に思うところもあったけど
まぁ、とりあえず読んだとメモっておこうと書いたのであります

麒麟がくる  帰蝶のはかりごと

2020-04-12 20:46:13 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」
視聴完了しました
有名エピソードの信長と道三の対面がメインだと思っていたら、
その前までで終わってしまった
けど、凄い面白かった、いい塩梅だ、凄く楽しい

意外だったというか、まぁ、仕方ないところながら、
位牌に灰投げつけ騒動がなく、
かつ、平手の爺様の切腹が政治的理由ということだそうで、
本当はそういう話だったのかと衝撃を受ける
てっきり、うつけがすぎるのをいさめるという
テンプレは史実だと思ってたのに、
と、よく考えてみれば、そんなわけあるかという話でもあるのか
いや、今回のが体のいい創作なのか
わからんのだけども、楽しく見られたのでありました
平手の役者さんよかったから、もっと見ていたかったけど
仕方ないですな

医者先生が無事に尾張を離れていたのは
まぁ、いつぞやに続いてなので
あまり気になるところではなかったけども
太夫が思いのほか凄い人で面白かった
そりゃ、オノマチ使うんだから当たり前だよなとも思うけども、
そこに対する帰蝶というのが、ヒロインっぽさもあって
凄いよかったのであります
ちょっと可愛すぎるので、今回のはややキャラ的に合わない感じかとも思ったが
満足げでよかったのでありました
ああいうのを高飛車な女優でやりたかったという
意図は凄く伝わって、それはそれで見たかったようにも思うのである
でも、今のもすごいいいのだ、この帰蝶好きだわ
功名が辻の千代感がある、好き

土岐との話も、あっさりというか、
落着の仕方がマフィアっぽくてよかった
あれは、ひょっとするとゴッドファーザーのオマージュなんだろうか
いや、寝てるときに布団から出てきたわけじゃないから
ちょっと違うか、でも、ああいうのが堪えるというのは
よくわかるというか、
それによって、息子の間抜けっぷりというか、
哀れさが際立ってよかったように思うのである
奴だけが阿呆で可哀想だ

相変わらず光秀はお使い番かと思っていたが、
涙ながらに中進するあたりとかは、結構いいなぁ
実直というのが、不器用とあいまってるキャラだなと
よくよく伝わってステキでありましたところ
それに対する道三がまた、どのシーンでも魅力的すぎるわ

次週いよいよ会談本番が
また楽しみで仕方ないのである
収録止まっていると聞いて結構ショックなんだが
仕方ないなぁ、でも見たいなぁ

【土曜時代ドラマ】螢草 菜々の剣

2020-04-11 20:51:06 | ドラマ映画テレビ感想
NHKの時代劇枠でありました
今回もなかなか楽しめた
もっとコメディよりでもよかったんじゃないか、
というか、殺陣を見せてくれてもよかったんじゃないかと
思ったりしていたんだが、
殺陣の動きはやはり難しいんだろうか、
アクションというか、動く演技上手そうなんだけどなぁ

個人的に、主演の清原果耶さんは、透明なゆりかごのときに
あまりの演技の上手さに泣かされた記憶から、
凄く注目していたので、時代劇でも主役とはと
着々とキャリア積んでいることに、親のような気持ちが芽生えつつある(どうでもよい)

さて、のほほんとした流れで話は進みつつも、
藩の陰謀と、敵討ちがないまぜになった
いかにも時代劇という設定で、けなげに女中をしていく姿がよろしく、
最近の女性だから、線が細すぎるなぁと心配しながら見守ったのでありました
特に、よくあるいびりを受けるわけではないし、
奥様には優しくされて、市井の人たちに変な綽名をつけつつ
仲良くなっていくというのが、
いかにもほのぼの時代劇で凄い好きでありました

それはそれとして、でも、仇討ちものなのでありますからと、
殺陣はどうだと心配していたんだが、
だんごべえさんの殺陣を一瞬でトレースしてしまうという
天才が発揮されて、このあたりは、まぁ時代物ってこういう
娯楽的要素、物凄くあうよなと
その動きの流麗なところはよかったと思ってみたのであります
線が細いのと、腰の位置が高いという
現代っ子の問題が結集していただけで、動きが悪かったわけじゃないと
思ったんだけど、あの動作くらいしか
殺陣らしい殺陣の長まわしがなかったのが残念で仕方なかったのであります

その力をちょっとずつ使って、強盗を倒したりしたかと思ったら
その後、別に刀で何か解決することがないので
やきもきしていたんだが、最終的に仇討ち真剣勝負になって
どうなるかと思うと、ああそうか、そういうオチだったかと
初めて、この時代劇が殺陣というか
刀で解決するという方針のそれではなかったと気付かされたと
まぁ、自分の間抜け視聴っぷりにがっかりしてしまったのでありましたとさ

何書いてんだという感じではあるんだが
時代劇として楽しめたのでよしとして
また、次の時代劇、殺陣のがっつりあるやつをと
期待しつつ、そういうのは、今年については麒麟に求めるべきなんだろうかとも
思ったりして過ごすのである

【ドラマ】ゴールド!

2020-04-10 21:16:18 | ドラマ映画テレビ感想
NHKで放映していた、創作ドラマ大賞作品でした
なかなか面白かったというか、
いかにもNHKらしい、ほどよい静かさのあるドラマで
じっと見入ってしまった

高齢者を描いているので、現在、テレビ好きの大多数を占めつつある
お年寄りに不評だったんじゃないかといらん心配をしてしまうんだが、
高齢者の自動車運転についてのお話をコミカルとまではいわないが、
よくニュースで飛び交う感じにはしないで、
でも、そういうことが、本当にあるんだなと
身近に思える内容に、凄い丁寧に仕上げているのが伝わってきて
なんとも感心したのでありました
これなら、神経逆撫でされることなく、免許返上もと
考えるきっかけくらいには、なるかな、ならんかな

痴呆の話と、かつての約束という
テンプレめいたものではあるんだけども、
そういう穏やかな区切りではないが、クライマックスがあるというのが
結構好きだなぁと、自分が年齢を重ねてきたことを実感しつつ
ダットサン・フェアレディが、いきなりあんな屋根もないところに駐車してあるとか
ありえねぇだろうと突っ込みも入れたくなったんだが、
いい話だなんて、思わされたのでありました

というか、フェアレディを出したいだけのドラマだったんだろうかひょっとしてと
考えてしまったりもするのである、
NHKの制作は、お金があるせいなのか、時折、とんでもない旧車を持ってきたりするので
油断がならないと思ったり感じたりしたのでありました
じっくり見られる、よいドラマだったと感じるのである

【読書】夢見る帝国図書館

2020-04-09 21:24:04 | 読書感想文とか読み物レビウー
夢見る帝国図書館  作:中島 京子

穏やかな気持ちで読める物語でした
ヒッピーとは違うんだが、不思議な老齢の女性が紡ぐ
とても不思議な物語と、そのときあかしといった内容で、
魅力的な、でも、地に足の着いた、本当にそんな人がいて、
そう生きたのかなと思える物語が楽しめました

帝国図書館のなりたちを追いかけつつ、
それぞれにかかわりのある文豪との話が小話めいて、
作中作として出てくるんだけども、それの本題ともいえる
現代での不思議な女性とのやりとりが軽妙で、
どこかはぐらかされているような雰囲気だとか、
明るく、さばさばしたと形容されるところから伝わる
絶妙な雰囲気がなんとも心地よく
読んでいて楽しい物語でありました

後半は、その女性の生い立ちの謎を追いかける形になり、
また、その謎が図書館の成り立ちとも関わりあっていくように
収斂していくのも楽しくて、戦後のどたばた、
バラックでの雑多な生き様という描写がありあり伝わると思えば、
そこに居た、あるいは、そういう心持で居たという経験というか、
思い出、辛いことなんかが透けて見えるようで
作中泣いてしまう老教授と同じく、涙してしまいそうでありました

不思議な女性が、知り合いに凄い似ている感じがして
そのあたりも、なんとも楽しく読めたというのは
きわめて個人的な感想ではあるのだけども、
そういった人生を送った人が、そんななりたちというか、
そういう雰囲気の人になるものなのかもなと、
勝手に合点してしまったり
なんとも、ほんわかしながらも、かみ締めるように読めた
よい小説でありました

しかし、戦中の動物園の話は本当に悲しいなぁと思えるが、
口減らしではなく、覚悟を促すための儀式めいた死というのが
残酷であり、そういう面もあったのかと思わされたり
戦争の恐ろしさが、自然、伝わってくるようでもあった

【読書】がん宣告「される前に!」「されたら!」まず読む本

2020-04-08 20:56:37 | 読書感想文とか読み物レビウー
がん宣告「される前に!」「されたら!」まず読む本  著:吉川 敏一

タイトルの通りですが、
現在「がん」という病とどのように付き合うべきか、
医療の最先端ではないけども、古くからの死の病という印象から
大きく変わっている治療の現場や、実際について
大変わかりやすくまとめた本でありました

自分が年齢を重ねてきたこともあるし、
両親が年老いてきたことなど考慮すると、
「がん」という病気は恐ろしいものだと考えがちだけども、
この本を読むかぎり、本当に、ずいぶんと様変わりしているようで、
イメージがだいぶ違って見えるのでありました

がんは治さなくてもよい

こんなはっきりとは書いていなかったけども、
がんと呼ばれるような部位が、一定以上に大きくなると、
その大きさによって、他の健康部分が圧迫されるなどして
不具合をきたすというのが本当だそうで、
がんを抱えていること、それ自体にはさほどのことはないというのが
最近の考え方の一つなんだそうで、
それなら、大きくしないでおく方法を考えるという
がんを抹殺するという、戦いから、共存に移行しているというのが
なんというか、頼もしいというべきか
「がん」でも、すぐ死ぬとかではないんだなと
思わされたりしたのであります
ある種励まされる内容でありました

治療について、いろいろな苦しさもあるが、
その苦しさを軽減させるためのケアも
ずいぶんと進んできているようで、悲壮な戦いというイメージから
ゆっくり、じっくりと生きていこうという
やさしさというべき世界も見えるようで
なかなか興味深いというか、恐怖が若干なりとも
抑えられるように感じるのでありました

あくまでお医者さんの書いた本ということもあって、
医者として、患者さんに、できればこういう気持ちでいてほしい
医療現場をもっと信頼してほしいといったことも
様々垣間見える文章なんだが、実際にそうであろうし、
患者はどうしたって不安になってしまうから
それをどうにかしてという、強い思いのようなものも読み取れて
なかなか興味深かったのでありました

あきらめるなんてことはもってのほかで、
しっかりと向き合い、それを助け合うことで生きていく
ごく当たり前の文章になってしまうそれを
本当にやっていこうというのが
大変重要だと、そんなお話だったと思うのであります

かからないにこしたことはないが、
こればかりはわからないので、
じっと、その日が来ても大丈夫なように
心を整えておきたいなんて思ってしまったのである
何につけてもストレスがいけませんね
でも、現代社会人、それと無縁には生きられないなぁ

年末台北台中高雄旅行 15 関羽コレクション in 台中

2020-04-07 20:46:20 | 年末台北台中高雄旅行(2019)

さて、前回に続いて、台中南天宮であります
語るべきことはほとんどなく、ただただ、中で見かけた関羽雲長にまつわるそれこれを
ひっそりアップしていくだけの回にしようと思うところ
ほどほどにと思っていたのに、見返してみたら
とんでもない数の写真撮っていたことにびっくりしたのですが
関羽ファンがいれば、楽しんでもらえれば幸い


そういいつつも、とりあえずは関係のない内部の廊下風景
雰囲気がとてもよいのである、道教寺院独特の構造が、
なにやらわくわくさせるのである
密教における金剛界のようなところで、


こちらは、午年の神様だったと思う
十二支にまつわる神様がずらり並んでいて撮ったと思うんだが
ひょっとしたら、財神だったかもしれない
いずれにせよありがたいのだ


関羽雲長

多分、道教的な神様なんだろう

天井絵もなにやら怪しく、北斗七星が光る

そして北斗の神様、道教の死生が見えるわ


木造の関羽、これは何体かいたうちのひとつ

京劇のシーンを模したものなのか、独特の造詣がツボにはまる


これも道教の神様、名前忘れたが、このモチーフはいろんなところで
絵画とかで見た気がするな、屋根造詣もじっくり見ていると飽きることがない


そして関羽

またも関羽

毛皮に描かれた関羽、これがかっこよすぎる


壁画の関羽

赤兎馬

と、こんな按配で、まだまだ様々な関羽および神様の写真があるんだが
きりがないのでこのあたりで、ともかく、凄い満喫して
すっかり時間を過ごしてしまったのである、ただ見ているだけなのに
あっという間に1時間以上経過してしまった
午後からは台北で用事があるので、まだまだ楽しめそうだったけども
いそいそと退却することにしたのでありました
台中でもマニア向けの場所であろうとは思うが、非常に満足できたので
おすすめしたいスポットでありました



最後に、観音様らしきそれと、
前回レビウに書いていたすずりに墨をするアトラクションいや、マニ車、
字がうまくなるといいんだがなぁ

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【読書】PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話

2020-04-06 21:35:20 | 読書感想文とか読み物レビウー
PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話  
作:ローレンス・レビー

小説というジャンルだと思うんだが、
自伝的なドキュメンタリというべき作品でありました
ノンフィクションというジャンルでもあるんだろうかね
ともかく、ジョブズが四苦八苦していたピクサーの経営について、
その補佐として重要な役目を担った本人による、
その時のお話でありました
知らない世界の話だったけど、凄い面白かった

この本で書かれるまで、なんかわからんが、
ジョブズが、アニメーションでも成功したという
断片的な話しか知らなかったわけだけども、
実際は、ジョブズがというわけではなかったようで、
でも、やっぱりジョブズのおかげも間違いないというのが
本当といったらいいか、このあたりは
ジョブズという偶像も含めて、扱いが難しいジャンルなんだなと
そういう印象を覚える内容でありました

アニメーションスタジオとして、赤貧というか
酷い有様だったピクサー、なんとかしようと金を出したジョブズが
困り果てていたという状態、そんなところだから、
ピクサーの社員たちと、凄いぎくしゃくしているし、
なかなか殺伐とした職場だったのではないかという序盤から、
起死回生となる、トイストーリーの成功、
そこからのディズニーとの交渉闘争、様々な難題が次々出てきて
それでも、なんとかしてきたという自伝なので
読んでいるだけで、わくわくというか、凄く楽しいのであります
他人の成功体験を読むと、追体験して
自分もえらくなった気分になってしまうから危ないなぁ

ピクサーという会社が、そもそもなんなのか、
CGを使った新しいアニメーション会社というイメージで、
そこをうまくやったのがジョブズかと思っていたけど、
ジョブズのアイデアがどうしたということはほとんどなく、
ピクサーの社員たちが、その技術でなんとかしてきた
そういうお話だったようで、目からウロコでありました
また、そもそもはCGアニメーションのなんらかのシステムというか
ソフトウエアを自前で持っているというのが強い
そういう会社だったようであります

その強みが、さほどの市場ではない部分だということで
ばっさりやって、危険極まりない、アニメーションで勝つというもくろみに張って
見事逆転というか、その勝利を手にしたというお話だったわけで
凄いなぁと、ほとほと感心したわけでありますけども
この作者の人の苦労が、凄く偲ばれて
なんというか、当たり前だけど、順風満帆ではなかったんだな
凄い大きな仕事だなと感動したのでありました

今更ながら、ストックオプションの意味もわかったりして
作者が経済屋のきらいもあるところを含めて
非常に面白い読み物でありました

麒麟がくる  十兵衛の嫁

2020-04-05 21:20:36 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」
視聴完了しました
とうとう信秀が死んでしまった
いよいよ尾張動乱というべきか、信長の台頭が始まるなと
楽しみで仕方ないところその序盤でありました

まずは、さっさとタイトル回収というべきか
嫁さんを娶るという難事が割りとあっさり、
或る意味劇的に進んで完了、これくらいがいいなぁと
独り身身分として、こういうことが
なぜ自身に起こらなかったのか、麒麟よりも嫁がこないという話に
涙ぐんでしまうが余談である

しかし、目が慣れたのか、あるいは、色校正が変わったのか
最初のときのぎらぎらした感じがひそめて
なんというか、落ち着いて物語を見られるようになってきた
特に、嫁ちゃんのピンクがきっと鮮やかなのに
落ち着いて、浮いて見えないというのがいいなぁと
思ったりしたのである
シーンの邪魔をしないというか、いい絵だと思えたのである

さて、尾張の動乱が面白くて仕方ないところ
信長の危なっかしいところと人情味というか、
案外、母親との確執という人間ドラマ的なところが根本という風にも読める
そんな描き方が面白かった
そこで活躍する帰蝶というのがいかにもドラマ的なんだけども
これはこれで、すっきりというか、そういう物語を楽しむに十分なところでありました
土田御前のそこはかとないいやな感じがよろしくて
あわせわざで、このパートも楽しめたのであります
ただ、あの耳打ちははたして、そうだったのか
帰蝶の策略だったのか
と考えていたら、次回のタイトルが帰蝶のたくらみだったので
大丈夫かしらと思ってしまうのである

尾張もすったもんだながら、
美濃のほうもいよいよといった具合で、
稲葉山城の動乱もまた、すぐそこという感じで
わくわくしながら過ごすのでありました
次週が待ち遠しいばかりだわ

【ドラマ】スカーレット

2020-04-03 21:24:31 | ドラマ映画テレビ感想
NHK朝の連続テレビ小説「スカーレット」
無事見終えたのでメモるのであります
序盤中盤にかけて、久しぶりにわくわく面白いと
食い入るように見ていたけども、後半になって穏やかな気持ちで見ることになって
なんだか、不思議な視聴後を味わった作品になりました

個人的に好きな、「信楽」「焼き物」というテーマで、
始まる前なんかに、信楽でモデルの人の個展が開かれていたり
なんだかんだ、どっぷりと楽しませてもらったのでありますが
内容は、結構破天荒で衝撃的でありました
まぁ、全編通じて、そういうことかというか、
なるほどなと思わされたのが、
お父ちゃんの存在感の強さ、あの皿がずっと鎮座していたことも
なんかの暗喩かというくらい、娘たちそれぞれに
似たところが乗り移ってというか、遺伝しているのが感じられて
非常に面白かったのでありました
あの頑固というか、不器用なところが素晴らしい

特に、穴窯騒動のあたりが、ひとつクライマックスで、
淡々と進んでいくなぁとか思ってたら、
え、離婚?唐突じゃね!?とか感じてしまうくらい、
ふつふつと煮えていくような関係の崩壊、
そこに突き動かされていく、お父ちゃんの血としか思えない喜美子というのが
見所として、一番だったと思い返すのであります

もっと陶芸作品の凄いのが出てきてほしいなぁとか思ってしまってたんだが、
なにげに、信楽の大きな作品がごろごろ展示で出てきたり
なかなか見ごたえあって楽しかったところ、
惜しいというか、できれば、武士が大賞をとれなかった
白い雪を降らせた作品というのを見てみたかったんだが、
いいのが作れなかったんだろうか、
あるいは、映さないということが重要だったんだろうかと考えてしまうところ
勝手な想像ではありますが、
実際は用意してあったけど、思った以上にできばえがよすぎて
大賞とれないのがおかしいと、視聴者が感じてしまうような
派手さだったんでないかとか、夢膨らむのであります

その後の、波紋の作品がひとつ集大成のようでありましたが、
あれも綺麗なお皿でよかったと感じるところであります

クローズアップされていたのが、喜美子の生き方であって、
陶芸そのものではなかったということでもあるかなと
このあたりは、自分の勝手な思いいれとの差異を意識してしまうんだが
おおむね楽しく見られたと思うのであります

途中、一週だけスピンオフみたいな内容になってましたが、
あれが賛否両論のようで、個人的には賛のほうでありました
なんやかんや、晋作のキャラクタが好きだというだけなんだが
あの夫婦のコミカル演技が、全体的に暗い調子のドラマに
よい影響を与えていたと思えてならんところ
林遣都は、ずっと朝ドラで当たりばっかりだなと改めて思い知らされたのでありました

役者さんもそれぞれ個性が立っててすごいよかったので
また、別のドラマで見たいと思わされたりしつつ
最終回が、静かなエピローグで終わった作品は珍しいと感じた
今期の朝ドラでありました

【ドラマ】伝説のお母さん

2020-04-02 20:44:15 | ドラマ映画テレビ感想
NHKのよるドラ枠でありました
今回のは、正直はずれだったなーと
メモっておきたい
狙いたいところと、やりたいところは多分
全部やれていたんだろうけども、
なんといったらいいか、説教臭すぎてみてられなかったというか
いや、全部見たんだけど(なんだかな)
特に家庭もなく40代を過ごしている自分には、
特に響かないというか、いや、家庭を持っていても響かないというか
むしろ、怒るんじゃないかと思ってしまうような
ステレオ的な育児社会問題をRPG風に描くと
野心的なんだが、ふざけすぎじゃねぇかなと思うような
そんなドラマだったのでありました

出来る限りコメディにふっているのが、
また、致命的にバカにしてんのかという感じに見えてしまって
なんともという具合であった、
でも、大地真央さんの演技はずば抜けてよかったし、
なんだろう、テーマ違ったらもっと楽しめたんじゃないかと
役者たちの気が抜けたようで、ちゃんと演じきろうという思いというか
演技のそれこれには感心してしまったのだが、
まぁ、話の筋が悪かったなと思ってしまうのである

というか、そういや、クウカイのところの伝説の魔法は
結局どんなものだったのやら、使ってないよな?使ったっけ?
まぁ、なんでもいいや、とりあえず
魔王がやりたかったこともわからなければ、
また、復活して倒しに行くというループも
説明不足すぎて意味がわからんというか、
せっかく、ドラクエ風にしてんだから、
ゾーマなり、の台詞っぽく、また再びやってくる理由を
今回のテーマになぞらえて、まだ解決してない問題でもあげつらうとか
もう、徹底しろよ、と愚痴てしまったのである

と、久しぶりにはずれドラマを引いてしまったと
書いておきつつも、なんだかんだちゃんと見て
感想を抱いたのだから、何も残らないものではなかったのかと
考えたりもするわけで、
ただ、予算使いすぎじゃないかなと
使いまわしきかなさそうな数々の道具やら、色々なものについて
考えさせられたのでありました

まぁ、そういう枠から予算ひっぱってんだろうからいいんだが
なんだかなぁ

【ドラマ】スローな武士にしてくれ

2020-04-01 20:52:49 | ドラマ映画テレビ感想
さすがNHKというべきであろうドラマでありました
ドラマでもあり、ドキュメンタリでもあり、
コメディであり、入れ子の物語でありと
あれこれ、わかって楽しむものだと
ちょっとずるいとも思える内容ながら、すこぶる面白かった
以前に番宣やってたときに
超絶見てぇと切望していたのが
ついに地上波でやってくれて、大感激というか大満足でありました

最新の機材を使って時代劇を撮ろう
ざっくりいうと、そういうお話の流れなんだけども、
その流れのままに、本当に最新技術を使って
時代劇のシーンを撮るという物語を撮っている
もう、劇中劇みたいな感じで、軽やかに進んでいくのが
非常に楽しくて仕方ないのでありました
実際あんな感じなのか、嘘なのかもわからんが
京都の撮影所なる場所の独特の雰囲気なんかが
凄い素敵というか、いやー、そういうのみたいなぁと
思う匂いというか、雰囲気が充満していて
物凄く楽しかったのであります

前情報とかそれこれ見ていないのでわからないんだけども、
多分、殺陣には相当凝ったところを持ってきていたんじゃなかろうかと
その撮影シーンを撮影するというのが、
私のような亜流時代劇好きにはたまらないものがありまして、
里見浩太郎さんを斬られ役にするというシュールさもあいまって
凄いよかったのでありました
ドローン撮影とか、ああやってたんですね
次に、なんかの時代劇見るときチェックしておこう(マニア思考)

話の筋なんてものは、正直どっちでもよくて、
ただ、時代劇の殺陣をかっこよく撮りたいだけ、
そう思えてならない番組の潔いつくりが個人的にすごいよくて
キャラクタ作られすぎている職人たちの言動と行動が
まぁ、なんというか、楽しそうで仕方なかった
あれは、お客さま用の京都の撮影所なんだろうと
思ったりもしてしまうのが悲しいのだが
それでもいいのだと、見たいものを見せてもらった
とてつもない満足が存在したのでありました

21秒で13人を切るという殺陣シーンが圧巻で、
殺陣ってああいう感じで作っていくんだと
稽古場のシーンと、それが実際の路地現場になってのところの差異というか
いやー、すげぇ、超面白い、ずっと見ていたい
そんな風に思ってしまったのでありました

最後の階段オチはお約束ではあるけども、
そこより、そのちょっと前、本気でのアドリブ殺陣(という設定)が
また、素晴らしい迫力で、物語を見ているのか、
もう、何を楽しんでしまっているのか
わからんが、見たいものを本当に見た気がして
凄い楽しく過ごせたドラマでありました

4Kカメラとかもすげぇなぁと思ったりしつつ
凄い楽しかったと、何度でも書いておく