Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

アラン ロード いよいよ組立開始

2009-09-20 20:34:14 | 自転車 レストア ロード
昨日、不足や交換が必要な部品を揃え いよいよ自転車の
組立に掛かります まだ細かな部分で手を加える必要も有りますが
出来る処から組んで行きましょう






組立と言っておきながら いきなりこんな写真が・・(笑)
カンパ純正のブレーキゴムとシューホルダーです 

シューホルダーの錆とゴムの片減りが酷かったので 外品を用意
していたのですが カンパのブレーキはこの独特のシューホルダーが
値打ち そこでブレーキゴムを ヤスリで成形して使う事にしました








ブレーキレバーのパッドはどうしても交換する必要が有り
カンパの純正品も探せば有りますが そんな高価な物は勿体無い

カンパにはこの SUNTOUR サンツアーの物がジャストフィット
お値段も 630円とお安いしこれを選択 しかしこれも良く在庫で
有ったもんだ・・







ブレーキ本体を取付け ワイヤーラインを決めて行くのだが
この作業は大切
 
ワイヤーカッターで切ったアウターケーブルの先端は工場出荷時の
様には揃っていない こんなわずかな事がブレーキの使用感に影響する 
ヤスリで外被覆、金属、インナーの面出しをしてやる






面出しをしたアウターケーブル内部に マイクロロンの
メタルトリートメントをスプレー インナーワイヤーには
ルブリカントを使う これでブレーキの使用感はぐっと良くなる

出来る事は細かな事も なんでもしてやろう 
こんな事の積み重ねで 良い自転車になる






ここまで気を配ったブレーキ周り 何故かしっかりしたカチット感が無い
おかしい・・

これか パッドの被りが大きく レバーが戻った時にレバーと
ブラケットの間にパッドが挟まる様だ 
それなら 邪魔物はカットしましょう 余分な所を切り落としたら
ぐっと操作感が良くなった






先日クランクは取り付けたが 実は 5ピンの腐食が激しく使えなかった
5ピンも新しい物にして チェーンリングと前後の変速機も取り付け

自転車競技の選手をしていた頃は チェーンリングの歯数の刻印を
クランクの裏やテープを貼って隠しましたね 今回は見て綺麗な
位置にセット




友人から預かったサドルはもう使えなかったので サドルは新たに購入
裕福な友人はどう言うか分からないが 貧乏性の私はお値段と相談しながら
これに決定  サドル位置は前の物を事前に測り 全く同じ位置にして有ります




一気に組み上げたい処ですが 丁寧にしっかりと仕事をしたいので
今日はここまで 完成まであと一日かな 

でも組み上がったらこの自転車何処に保管するんだ? 私の部屋はもう
駐輪場状態で一杯だ・・(笑)

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

チューブラー タイヤ貼り ロードレーサー

2009-09-19 20:20:47 | 自転車 レストア ロード
前日にアランのフレームにヘッドと B.B小物を取り付け
自転車を組み上げる臨戦態勢が出来たが まだまだする事は有る
今日は先日組み直したホイールにもう少し手を掛け チューブラー
タイヤを貼りましょう




イタリアンに組み直したホイール そのリムは使用済みの物で
以前のリムセメントが風化して残っていた

このホイールの組み換え作業風景はこれ 
【 ロード ホイール組 緩み難いホイール 】




新しいタイヤを貼るのに 折角だから古いリムセメンを除去
これだけ劣化していると リムセメント リムバーを使うより
マイナスドライバーと真鍮ブラシで擦ってやる方が 仕事が早い






古いリムセメンを除去したリムや 新品のリムには床作りが必要
リムセメントを薄く塗り 速乾性なら半日も置けば良いでしょう






ベッド(床)も出来たので タイヤを貼りましょう
最近はクリンチャーに押され 商品も少なくなったチューブラータイヤ
選んだのは 主として練習用の Vittoria STRADA ビットリア・ストラーダ
295g の 21mm巾 普段乗りなら充分なタイヤです




リムにリムセメントを塗ります 私は指で塗ります
これが一番綺麗に塗れるし 汚れた指はシンナーで拭けば済むしね






ホイールのバルブ穴を上にし タイヤのバルブを差し込み
タイヤを左右に引っ張りながら ホイールの下へタイヤを
入れて行きます バルブが曲がらない様に注意して下さい

最近は何処も汚す事が無くなりましたが 慣れないとこの
作業で服やタイヤが リムセメンでコテコテになります(笑)




クリンチャーでは必要の無い作業ですが チューブラータイヤは
センター出しが必要です
タイヤに通常使用圧くらいの空気を入れ ホイールを回しトレッドを
リムのセンターに合わせ 振れが無い様に調整します

この作業は大変重要な事で 面倒だと思わずしっかりとしましょう
天ブレ(縦ブレ)まで取るメカニックが居るくらいです






タイヤ貼りが終わったホイール これはリムセメントが乾き
強度が出るまで一晩寝かします 使うのはそれからですね






タイヤの装着方向ですが 最近ロゴが右側と良く言われています
しかしタイヤはロゴで方向を決めるのでは無く トレッドを良く
確認して下さい

上からタイヤを見た時 V 字の先端、先の尖った方を進行方向へ
向けます これは濡れた路面での走行時、水捌けを考えての事です

トレッド重視でタイヤを装着したら 今回のビットリアのタイヤは
メーカーロゴは自転車の 左側になりました

さて タイヤも貼ったしもう少し細かな所を触れば ALAN アランの
ロードも組立です もう少しお付き合い下さいね

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロード フレーム ヘッド・B.B小物 取り付け

2009-09-18 20:15:01 | 自転車 レストア ロード
もうかなり長い期間 ALAN アランのロードレーサーを
触っています でもお陰様で研磨や磨きの作業は終り
いよいよ自転車の組立作業が出来ます 今日はフレームの
塗装をする時に取り外した ヘッドと B.B小物を取り付けましょう






フレームの塗装が完成してから もう 10日余り経っていますので
塗装も良く乾燥したでしょう 組み付け作業前にワックスを掛けて
やりました

この小物達は B.B小物も含め 事前に洗浄し マイクロロンで
事前処理を済ませています
ではヘッド小物とフロントホークから行きましょう






スライドハンマーを使い ホーク下 玉押しを かち込みます

ヘッド小物は長く使うと片減りします この小物もその症状が
出ています 今回の組み付けではその辺を考慮し 方向を考え
ながら圧入しました




ヘッドチューブに ヘッドわん圧入工具を使い 上下小物を
圧入します






ヘッド小物は駆動域は狭いのですが 思いの外、負担が掛かる所です
部品の耐久性を延ばしてくれる マイクロロンのルブリカントを使います






ホークを下から差し込み 上わん、舌付きワッシャー、袋ナットを
入れネジを締め込むのですが ここは薄型のヘッドスパナを使い
相ちゃんします それでないとワッシャーの舌で ホークコラムの
スレッドを舐めてしまいます






ヘッド小物は完了です この段階でシビアな調整は難しいので
またホイールを装着してから 再調整しましょう






次はハンガー小物です
まず右わんを取り付けますが このネジ部にマイクロロンを
使ってはいけません 右わんが緩んで来ます

今回はデュラのグリスを錆止めに使い 右ハンガーわん回しで
鬼の様に締め付けます




クランクシャフト、リテーナーを入れ 玉当りを調整します
カンパのわん にスギノのシャフトを使っていますが かなり
感触の良い玉当りです  グリスはマイクロロンを使いました






これでやっと自転車の組立作業が出来ます  ここまでが長かった(笑)




折角だから

磨きに磨いたクランクを付けましょう




さて今日はここまでです この後、一気に組み上げたい処なんですが
まだ部品の細かな所に手を入れたい物も有ります 折角ここまで手を
掛けたのだから 最後までしっかりとしてやりたいですよね
 
明日は足らずの小物を買いに行こうかな・・・

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロード ホイール組 緩み難いホイール

2009-09-17 20:31:05 | 自転車 レストア ロード
昨日はカンパ レコードハブの分解整備を済ませました
そのハブを使いホイールを組みます JIS の逆組なんて
組み方がして有ったホイール 今回はイタリアンで組みますが
私の技術を全て使い しっかりとした最高のホイールを組みましょう






ホイール組に使う道具です 申し訳ないですが
一部お見せ出来ない物が有ります






最初はノギスを使い ハブのセンター出しをし そのセンターに
小さく印しを付けておきます これが後に役に立ちます






スポークはイタリアンで通しました 片方のフランジのスポークは
この様にワッシャーで束ねておくと 仕事がし易いですね








スポークの綾取りが終わったら 触れ取台にセットするのですが
私の触れ取台は クイックシャフトでは しっかりセンターに固定
出来ません
そこで ピスト用のナットを削りこんな物を用意しています

これで触れ取台の固定用シャフトのセンターで 銜える事が出来ます






ニップルのネジ部とリムとの接点 スポークの交差部に
粘度が低く 乾燥の早いオイルを塗布します
これでスポークのテンションが上がって来た時 軋み感が
抑えられます




ホイールの触れ取 完成間近には ホールに愛のムチを与えてやります
ここでこのホイールを一晩寝かせてやると もっと良いんですけどね




スポークのテンションが上がって来たら ホイールは両手で
組みましょう








ホイールのセンター出しは 大変大切な事です
リムの対角に糸を張り 事前準備でハブのセンターに付けた印し
その上に糸が通れば O.K です




触れ取が完了したら ニップルとスポークの隙間に
ネジの緩み止剤を一滴使います 私は粘度の低い
LOCTITE 222 低強度を使い 塗布後、ホイールを回転し
その遠心力でニップルの奥まで ロックタイトを回します

これでホイール組は完成です




ここでもう一味・・



スポークの各交点 ここに針金を巻き 半田付けをする
ソルダリングでホイールにしっかり感を与えてやりましょう






このホイールの結線は 色々な方法が有ります
この時代の強度が無いリムは あまり硬いホイールが組めません
そんな時には大変効果的な方法です

今でも競輪選手の方達は ソルダリングをされる方が多く居ます




そしてホイールが完成しました






一度使っているリムで リムを突いた所が何ヶ所か有りましたが
それでも良いホイールに仕上がりました

ホイールはどの様な組み方をしても 絶対に振れないホイールは出来ません
しかし今回の様な隠し味を使う事で 緩み難いホイールを作る事は出来ます

さて これで自転車を組む前の作業は ほとんど終わりました
そろそろ組立が出来そうですね

今回はホイール組の要点だけで詳しく書けませんでしたが 詳しくは
過去日記 【 ホイールの組み方 基礎 】  【 1ランク上の ホイール組 】 などを
ご覧下さい

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カンパ レコードハブ 分解 整備

2009-09-16 20:10:45 | 自転車 レストア ロード
昨日から始めた ALAN アラン・ロードに使うホイールの整備
今日はリムの磨きと Campagnolo カンパニョーロ レコード ハブ
を分解し最高の状態に整備をしてやりましょう この時代のカンパ
のハブは良いですよ




このホイールに使われているリム スーパーチャンピオン
アルカンシェルです 後輪はばらし、イタリアンに組み替え
ますが 前輪はそのまま使います






前後のハブです これは今までに散々触って来ましたが
これ位の汚れなら カンパは新品の様に輝きを取り戻します




リムはハブの整備をする前に磨きました 今回は機械に頼らず 
全て手作業です




では ハブを分解しましょう
この後ろハブ 何か不思議な手応えを感じます この感触は
今まで カンパのハブで感じた事が無い手応えです






前後のハブをばらし 何時もの様にガソリンで丁寧に
洗浄 脱脂をします






構成部品を洗浄し ハブボディも一度磨きました
前後のロックナットですが 78年と75年の刻印が有ります
カンパのハブはこれで おおよその製造年が分かります






グリスアップをする前の表面処理は Microlon Metal Treatment
マイクロロン メタルトリートメント この商品を使う時の味噌は
熱 これはマイクロロンのサイトでも触れていない事です

これで準備が整いました では組んで行きましょう








回転部に使うグリスは Microlon Assembly Lubricant
マイクロロン アッセンブリー ルブリカント 摩擦係数を
減らし 耐久性も延ばす優れたグリスです

このシャフトに塗布した時点で 今までのグリスに無い
延びの良さに驚かされます

このグリスは粘度が低く グリスを利用してスチールボールを
並べる事が出来ません 最初はボールレースに鋼球を入れるのに
かなり手こずりましたが 最近はグリス無しでボールを並べられる
様になりました

何時もの手順でハブを組み上げ 玉当りの調整もしたのですが 
分解する前の妙な手応えが消えません  これは何なんだ・・・




これか原因は 玉押しにクラックが入っています
玉押し単体では気が付かなかったですが ロックナットを締めると
口が開く様です

しかし困ったなあ こんな部品をどうするんだ
ん、ちょっと待てよ・・・






ピスト用のハブの補修部品として リアハブの部品を一式
保管して有った シャフトの径も一緒だから使えるだろう

左:補修部品 右:クラックが入った玉押し 
ネジのピッチも合うし同じ形状だ これを使おう  
でも私のストックが無くなるのは辛い






クラックの入った玉押し この状態ではほとんど視認出来ない

カンパのハブの小物は玉押しに限らず 良く割れるんですよね
今までに割れた小物達 こんな物も捨てずに置いてある(笑)






そんな事が有りながら しっかりと整備が終わった CAMPAGNOLO RECORD ハブ

CAMPAGNOLO がクイックレリーズ ハブを最初に製造したのは 1933年
この時は 継ぎハブと呼ばれる 胴とフランジを別に製造し、後工程で一体化した物
アルミ合金で一体型のレコードハブが出来たのは 1960年 この当時から玉当りは
素晴らしかったらしいです

しかし綺麗なハブだと思いません? 機能的に優れた物は 容姿も綺麗
正にそれの見本の様な部品ですね

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする