出ました~、NHKお約束の幽霊。
でもこの幽霊シーンは、今回の涙ポイントでした。
江戸城を去らねばならなくなった天璋院は、仏間にて家定との「守る」と言う約束を果たせなかったのではないかと、謝罪し苦悩していました。
そこに現れた家定は、生きていた時と変わらない飄々とした雰囲気で、篤姫を慰めるのでした。
―守りたかったのは城でも家名でもない、徳川の心なのだ。
―好きに生きよ。いつでも傍にいて見守っている。
(セリフは不正確)
良かったですよー、このシーン。大河は幽霊シーンがいつも泣き所。上手だと思います。
その後、大奥の者一同を集め、大奥明け渡しの件を皆に伝えます。
天璋院の声が凛々と響き渡る大奥。
―ここに集いし者は、皆徳川の家族。最後の一人までその落ち着く先を見届ける。
一生奉公の大奥の女達にとって、その言葉はどれほど頼もしく胸に響いたことでしょう。この人が居てくれるのなら大丈夫。天璋院はそう思うことが出来る、本当の「上に立つ者」だったのですね。
だけど、
「守りたいのは城でもなく家でもなく、徳川の心。家定公がそう言われたのだ。」
それを聞いて、本寿院などは「家定が・・。」とか言っていましたが、いつそれを聞いたのかと突っ込まれなかったことが、ちょっと残念・・。そんなシーンじゃないけれど、ね。彼女には「いつ~。」ぐらい呟いてほしかったな。
順序は前後していますが、インパクトのあった順に書いています。
勝と西郷さんとの対面シーン。
手ごわい西郷に対面は終わろうとした矢先、勝は天璋院から託された最後の切り札を差し出します。
斉彬から篤姫に渡された手紙。
西郷にとって、斉彬は親以上の絶対的な人だったのでしょうね。ある意味、西郷にとっての神のような存在だったのかも知れません。その頃の斉彬との会話から昔の自分を思い出した西郷。
「生きる道を探す。」
随分前に伏線を張っていたんですね。
それでも
「この手紙は篤姫様にお返しいたします。」と西郷が言った時、
我が家の夫は、最初はそれさえも通じなかったのかなあと言いました。私は時計をチラリと見て、
「大丈夫、時間切れ。西郷の粘りもここまでよ。」と、言いました。
ドラマとは違って、そうなるまでには本当のあれやこれやがあったのでしょうね。
江戸を火の海にしないと決めた西郷は、京に報告しに行きますが、あまり良い顔をしない大久保がそこには居ました。先週から大久保の狡さは感じていましたが、彼の「鬼になる」と言うことはこんなことかとつまらなく感じました。西郷が先週幾島に見せた鬼っぷり、それと同等ぐらいのものが私の見たかった大久保の鬼でした。昔々のあのシーンが本当に良かったので、無駄な期待をしてしまいました。ああいうシーンを作るなら、もう少し彼のためにもちょっとした見せ場を作ってあげて欲しかったと思います。あと二回のうちにあるのでしょうか。
なんだかんだと言いながら、「篤姫・尚五郎・西郷に大久保の青春の物語」という視点が、この物語にはあったように思います。
後二回です。
不覚にも予告編で涙ぐんでしまいました。次週も楽しみです。
NHKのHPにて壁紙配布中です。素敵ですね。