手を翳して日の光を見ると
なぜだか分からないのだが
この地の上には希望が溢れているのだと
そんな想いに囚われる
それは感覚
詳しい説明などできぬもの
同じように
枝を翳して天空を見上げると
何かが私を愛しているのだといつも強く感じるのだ
ある者は それを神の愛だと言い
ある者は それを仏の慈悲だと言うのかも知れない
それは感覚
説明などできぬもの
この地の上では
糧を得る以外の財産も
人より抜きん出た才能も
私は何も持っていない
だけれど
枝を翳して天を見上げると
ちっぽけな風に吹かれる塵の様な命でも
天空と地の間に立って
確かに確かにあるのだと
我を想い我を感じるのだ
それは感覚
説明などはできぬもの