アグラ城に滞在していた時から、ちょっとだけ現地ガイドさんが時々険しい顔をしていました。たぶん、アグラ城の後のスケジュールの事を考えていたのかも知れません。ホテルに戻ってみんなに夕食を食べさせた後、夜の「タージマハル」に連れて行かなければならないし、それだって結構テキパキしなくてはならないのに、彼にはもう一つ「大理石のお店」にみんなを連れて行くと言う(そして小銭を稼ぐ)ミッションがあったのでした。
タージ・マハルは大理石で出来た素晴らしい霊廟です。この地で大理石の工芸品とその技術が栄えるのは当然だと言えるでしょう。
大理石加工の詳しい説明なども受けましたが・・・・・・・
なーんか忘れてしまいました。とにかく大変で、高い技術力と時間がかかる事は分かりました。
と言うわけで、お値段はすこぶるお高いのです。でも美しいですよね。惚れ惚れとしました。
それでしみじみと見ていると、店員さんがしつこく付きまとうと言う流れになっているのです。
だけど、「私はpoor Woman だ。」と言うと、それからは相手にもされず・・・・ まあ、はっきり言ってそれはその方がありがたかったのです。
ところでこのお店では、愛子さんが親戚の方の新築祝いかそれとも日頃お世話になっているかのお礼とかでかで、素敵な花瓶を買い求めました。
インドではちゃんとしたお店でも定価で買う事はありません。
値切り交渉がものを言うのです。上の花瓶は買い求めたモノと同じと言うわけではありませんが、似た雰囲気のもので、8万以上はしたと思います。画像だと結構な大きさのようにも見えますが、高さは13センチくらい。小ぶりの花瓶でそのお値段です。
もう少し小さめの花瓶でしたが、値段交渉。(私以外の人が。)
私はあまり値段交渉って得意ではないのです。やる気が起きればやるんだけれど、ちっともそのやる気が起きなくて・…まあ自分のではなかったからかもしれませんが、その値段交渉を傍観していました。
店員の人は、なんというかなかなかのイケメン。
値段はあまり下げないんだけれど、象の置物をおまけに付けると言うのです。
電卓を持って、このお値段と見せてから、必ず言うのです。しかも真顔で。
「and、ゾウサン !」と。
このお店を出るまでに何回聞いたことか。
「and、ゾウサン。」
「andぞうさん。」「あんどぞーさん。」
日にちが経ってくると、早くも記憶があいまいになってきたこともありますが、不思議な事にこのイケメン店員の顔は、この「and、ぞうさん」の言葉と共になぜか忘れられないのです。
今でも街を歩いていて、まったく関係のない象の置物などがあると、ただそれだけで私は二人の友達と顔を見合わせ共に笑ってしまいます。この「and、ゾウサン」が耳に残ってしまったのは私だけではなかったのでした。
インドのイケメーン!
元気でいるかや ?