自慢じゃないが、うちのマンションに咲く紫陽花たちは、本当に綺麗なんだよ。
(実は自慢してます!)
マンションの花咲かおじさんたちの手の入れ方がすこぶる良いからと言うのも、その一因だと思います。
毎年毎年、その風景に慣れる事なく見るたびに感動しています。
感動できるものが身近にあるという事は、幸せな事なんだと思います。
感動は実は若さのエッセンスでしょう・・・。
だけど、最近の私は、実は昨年からずっとずっと膝の痛みと戦い中。痛みと闘ってるだけで、治療中ってわけではないんです。薬の副作用で、けっこう早くから骨の薬を飲みだして、整形には掛かっているんです。だから自分の現状を医師に言うと、
「運動してね~。」で、湿布薬をくれて、ハイ、終わり~。
「ヒ」の文字が付く注射をする病院は結構あると思うのですが、「痛いだけで効かない。」「癖になるから止めた方が良い。」とか言う人も多いんですよね。
私が気休めでも「ロ」が付くなんかを飲むのはどうかしらと、その医師に言ったら「そんなの意味がないですよ。それにお値段も高いじゃないですか。美味しいものを食べた方が良いですよ。」と言うのです。
どうしようかな~、どうしようかな~と悩んでいるうちに数か月たってしまいました。
それに加えて、最近は太ももの辺りが神経痛になってしまって・・・・
ああ、泣くわ~(ノД`)・゜・。
足が痛いので、歩き方がヨチヨチ。それっていわゆるおばあさん歩きでは ?
だけど6月6日の日曜日、マンションのサークルの集まりがあったんです。
そこで私は、近況報告のつもりでグチグチと言ったんです。膝が痛いだの神経痛だの・・
すると88歳になられた方がおっしゃいました。
「何言ってるの。若いのに。そんなのどうってことないのよ。私たちくらいの歳になると、痛くない所を探すのが大変なのよ。」
この方は頭もすっきり、ユーモアたっぷりの方で、会話も面白いのです。
「そうなんですか ? じゃあ、指とかは ?」
あまり痛くなりそうもない所を、私が言ってみると
「痛いの。」と可愛らしい声で即答。
それで思い出したのですが、この方は全部の指が痛くなる病気だったのです。シマッタシマッタ !!
「肘は ? 」と又聞くと
「痛いの。」
ー 肘なんか、痛くなりそうなところだったな。もっと痛くなりそうもない所を思い浮かばなかったのか、自分。ー
と、とっさに反省。
「とにかくね、本当に痛くない所なんかないのよ。」
すると80歳近い方々が、皆一様に頷いたのです。
もう参りましたと言う感じがして来て
「分かりました。私のコンナノ、大したことがないんですね。」と、思わず言ってしまいました。
するとまた皆一様に頷いたのでした。
※ ※ ※
6月7日は母の誕生日でした。しかも母も米寿だったのですよ。
今は「こんな時代」なので(またスノウさんの体力不足なので)、今は集まる事はせず、またみんなで集まれた時に改めてお祝いをしようという事になっています。
それでも私は、そのサークルの集まりから帰って来て、姉妹のみんなでラインにメッセージを残そうと提案しました。サークルの88歳の方と会話をしていて、母の事を強く思ったからでした。そして次の時を待たずに、今できる事をしたいと思ったのでした。
私はこの紫陽花たちの画像と共に送りました。
昔から耳が悪くて、今はもっと悪くなって、片方の耳は全く聞こえず、もう片方の耳も良く聞こえない母。
もちろん普段は補聴器を付けていますが、それでも時々会話がトンチンカンになると姉は言います。
「ボケて来たんだ。」とも言います。それを聞くと、私はとても悲しくなります。月並みな言い方ですが、本当にそんな言葉しか思い浮かびません。
だけど私たちのメッセージを見て、母は涙が出るくらい嬉しかったと言ってくれました。姉の蝶子さんが母の動画も撮って送ってくれました。
その動画の最後に「またね。」と言って手を振る姿が写っていたのですが、ちょこっと首を傾げて手を振るしぐさが、本当に愛らしく見えたのです。きっとそれが本当の母の姿なのだと思え、思わず微笑んでしまいました。
耳は遠くなってしまいましたが、きっと母は、痛くない所を探すのが大変と言う事だけはなさそうです。