本日7/19、慶応大学 熱帯医学・寄生虫学教授 竹内勤氏の
講演を聴講する機会を得た。
新興感染症:新たに発見され、脅威とみなされた感染症
例えば、ロタウイルス、HIV、C型肝炎、
ちかいところで、SARS、そして新型インフルエンザ
再興感染症:再度、脅威とみなされた感染症
例えば、マラリア、コレラ、麻しん、結核、百日咳
ひとつ、大切な知識として持っておくべきことは、
地球温暖化により、気温が上昇し、熱帯地方の感染症が、
たとえば、蚊が媒介するなどして、日本などに発生するというような、
シナリオは、考えにくいということ。
地球温暖化というのは、50~100年とか、
長いスパンの中で、考えるものであり、
温暖化がいわれはじめたかが10年程度で、
そのような感染症が発生するとは、
考えづらいとのこと。
それよりは、気象異常に伴い、感染症が発生する事実はある。
たとえば、エルニーニョに伴い、南米でコレラが大発生したことなどから。
時々「温暖化」に直接結びつける報道を見かけると思うが、
「気象異常」でとらえていくべきであるとご理解いただきたい。
さて、現在、感染症の脅威はどの程度であろうか。
現在、新興・再興感染症により、全世界で多くの人命が失われている。
急性呼吸器感染症で年に350万人(半分が5歳以下の子)
エイズ 230~270万人(たいていが成人)
下痢感染症で220万人(たいていが5歳以下の子)
結核 150万人(たいていが成人)
マラリア 110万人(3/4が5歳以下の子)
麻しん 90万人(5歳以下の子)
そして、それらの死の大部分が開発途上国で起こっている。
開発途上国の子どもの死亡率を下げるには、
竹内氏は、教育の重要性を強調されていた。
教育を行い、少産少死の構造をつくる。
この後に、経済発展がついてくるという。
その例が、メキシコだという。
開発銀行の総裁は、その逆で、
経済発展があって、少産少死の構造が、
ついてくるという。
教育の大切さをつたえるもう一つのエピソード。
寄生虫である回虫をなくすため、
小学校で、回虫駆除の教育をする。
その子ども達が、
学んだことを、母親の伝える。
母親同士、村のコミュニティーで話す。
それにより、コミュニティー内で、
知識が広がり、村全体の寄生虫駆除につながった。
また、
竹内氏に講演後の質疑応答で、
私も、
「エイズに対しての、対策として何が有効ですか?」と
質問させていただいた。
タイの初期教育、保健事業により、
エイズを減らすことが出来ていると。
ここでも、教育が功を奏していた。
発展途上国の人々を、感染症から守るのは、
医療で出来ることが限られている。
それよりは、教育をはじめ、医療外のことが、
たくさんある。
そして、日本は、その援助をする計画は持つという。
是非、有効な援助をしていきたいものである。
講演後の質問で、
私は、日本脳炎の日本の現状に関し、
「日本脳炎ワクチンが事実上中止の形になっているが、
この状況であると、日本脳炎が発生してくるのでは?」と
質問させていただいた。
この件では、以前、まるさんからもこのブログに質問いただいていた。
(2007-05-27 00:46:05)
「最近なのかは分からないのですが、熊本で日本脳炎により死亡した人がいるのは本当でしょうか?日本脳炎のワクチンのことですが、H20年頃に新しいワクチンが出来上がるかもしれないのは本当ですか?」
竹内氏は、やはり日本脳炎の発生を危惧されていた。
日本のワクチン行政の立ち遅れがあると思われる。
日本脳炎ワクチンは、西日本、アジアに関係する方は、
是非、接種すべきと私は、考える。
また、マラリアのワクチンの開発の見通しに関する質問があった。
全然免疫のない人がワクチン接種して、
現地でマラリアの発症を軽症に抑える効果のあるワクチンは、
開発される段階にある。
ただし、現地の子ども達は、
ある程度のマラリアの免疫があるが、
中には、重症化して死亡する。
免疫のある程度ある人にうち、
重症化をふせぐようなワクチンは、
開発の目途がないとのこと。
よって、ワクチンで、
マラリア制圧は、現段階では無理とのことであった。
講演を聴講する機会を得た。
新興感染症:新たに発見され、脅威とみなされた感染症
例えば、ロタウイルス、HIV、C型肝炎、
ちかいところで、SARS、そして新型インフルエンザ
再興感染症:再度、脅威とみなされた感染症
例えば、マラリア、コレラ、麻しん、結核、百日咳
ひとつ、大切な知識として持っておくべきことは、
地球温暖化により、気温が上昇し、熱帯地方の感染症が、
たとえば、蚊が媒介するなどして、日本などに発生するというような、
シナリオは、考えにくいということ。
地球温暖化というのは、50~100年とか、
長いスパンの中で、考えるものであり、
温暖化がいわれはじめたかが10年程度で、
そのような感染症が発生するとは、
考えづらいとのこと。
それよりは、気象異常に伴い、感染症が発生する事実はある。
たとえば、エルニーニョに伴い、南米でコレラが大発生したことなどから。
時々「温暖化」に直接結びつける報道を見かけると思うが、
「気象異常」でとらえていくべきであるとご理解いただきたい。
さて、現在、感染症の脅威はどの程度であろうか。
現在、新興・再興感染症により、全世界で多くの人命が失われている。
急性呼吸器感染症で年に350万人(半分が5歳以下の子)
エイズ 230~270万人(たいていが成人)
下痢感染症で220万人(たいていが5歳以下の子)
結核 150万人(たいていが成人)
マラリア 110万人(3/4が5歳以下の子)
麻しん 90万人(5歳以下の子)
そして、それらの死の大部分が開発途上国で起こっている。
開発途上国の子どもの死亡率を下げるには、
竹内氏は、教育の重要性を強調されていた。
教育を行い、少産少死の構造をつくる。
この後に、経済発展がついてくるという。
その例が、メキシコだという。
開発銀行の総裁は、その逆で、
経済発展があって、少産少死の構造が、
ついてくるという。
教育の大切さをつたえるもう一つのエピソード。
寄生虫である回虫をなくすため、
小学校で、回虫駆除の教育をする。
その子ども達が、
学んだことを、母親の伝える。
母親同士、村のコミュニティーで話す。
それにより、コミュニティー内で、
知識が広がり、村全体の寄生虫駆除につながった。
また、
竹内氏に講演後の質疑応答で、
私も、
「エイズに対しての、対策として何が有効ですか?」と
質問させていただいた。
タイの初期教育、保健事業により、
エイズを減らすことが出来ていると。
ここでも、教育が功を奏していた。
発展途上国の人々を、感染症から守るのは、
医療で出来ることが限られている。
それよりは、教育をはじめ、医療外のことが、
たくさんある。
そして、日本は、その援助をする計画は持つという。
是非、有効な援助をしていきたいものである。
講演後の質問で、
私は、日本脳炎の日本の現状に関し、
「日本脳炎ワクチンが事実上中止の形になっているが、
この状況であると、日本脳炎が発生してくるのでは?」と
質問させていただいた。
この件では、以前、まるさんからもこのブログに質問いただいていた。
(2007-05-27 00:46:05)
「最近なのかは分からないのですが、熊本で日本脳炎により死亡した人がいるのは本当でしょうか?日本脳炎のワクチンのことですが、H20年頃に新しいワクチンが出来上がるかもしれないのは本当ですか?」
竹内氏は、やはり日本脳炎の発生を危惧されていた。
日本のワクチン行政の立ち遅れがあると思われる。
日本脳炎ワクチンは、西日本、アジアに関係する方は、
是非、接種すべきと私は、考える。
また、マラリアのワクチンの開発の見通しに関する質問があった。
全然免疫のない人がワクチン接種して、
現地でマラリアの発症を軽症に抑える効果のあるワクチンは、
開発される段階にある。
ただし、現地の子ども達は、
ある程度のマラリアの免疫があるが、
中には、重症化して死亡する。
免疫のある程度ある人にうち、
重症化をふせぐようなワクチンは、
開発の目途がないとのこと。
よって、ワクチンで、
マラリア制圧は、現段階では無理とのことであった。