「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

社会保障制度の精神

2008-11-30 11:10:00 | 医療

 最近の首相の失言をたしなめ、適確にアドバイスする文章が、本日の読売新聞のコラム『編集手帳』に載っておりましたので、転載します。
 どうか、社会保障制度の精神をご理解いただき、正しい方向へと導いていただきたいと思います。
 下線は、小坂が引きました。

****『編集手帳』より転載****

 貝原益軒の「養生訓」に〈聖人は未病を治す〉とある。もとは古く中国の書物に出てくる言葉だ。心がけのよい人は病気に至る前に体を治す。予防の大切さを説いている◆〈私は毎朝歩いたり何かしているから医療費がかかってない。たらたら飲んで食べて、何もしない人の分の金(医療費)をなんで私が払うんだ…〉◆これは麻生首相の最新語録から引いた。おそらくは益軒のようなことを言いたかったのだろうと推測はつくが、社会保障制度は国民相互の助け合いで成り立ち、個人レベルの損得勘定とは違うはずである◆医療費がかからないのは幸せと感謝し、必要な人に必要な医療費を使ってもらうために一日でも長く健康を維持する努力をしたいと思う――といった優等生の言辞は首相好みではないのかも知れない。だからといって、制度のイロハを知らぬ劣等生を気取ることもなかろう◆今回のみならず、首相は酒場でつぶやく愚痴のごとき迂闊(うかつ)な発言が過ぎる。控えた方がご自身の健康のためにもよろしい。〈言語をつゝしむも、亦(また)、徳をやしなひ、身をやしなふ道なり〉。これも養生訓に書いてある。 (2008年11月30日01時52分 読売新聞)

****転載終わり****

【参考】麻生首相が、発言された場面:
http://www.keizai-shimon.go.jp/minutes/2008/1120/shimon-s.pdf

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