「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

市場移転候補地豊洲土壌汚染のリスクコミュニケーション

2008-11-26 23:00:00 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 年末から年始にかけて、都政・区政の一大争点になることが、豊洲土壌汚染に関して、土壌汚染のある場所に生鮮食料品をあつかう築地市場をつくることが、ゆるされることなのか、どうかの都と都民とのリスクコミュニケーションです。

 本日11/26、まさに『土壌汚染地域の開発に伴うリスクコミュニケーションに関する研究ー築地市場移転問題を中心にー』という研究を行う大学院生から、2時間ばかりインタビューを受けました。

 厳しい(難しい)質問の数々でした。

 彼と話していて、気付かされたこと(あらためて気付かされたことも含め)は、以下、三点が特に印象に残っています。

*築地市場の移転に関して、『合意形成』が図られることなく、計画が進められているという事実。

*7/26に第9回の会議において「報告書」を出して終了した「豊洲新市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議」いわゆる「専門家会議」に対する認識の違いが存在するという事実。
 認識の違いとは、「専門家会議」は、「移転の是非」を論じた会議ではないが、そのように認識をしている人が多い。

*『合意形成』が図られることなく、非民主的に移転計画が進められた背景があるが故に、「専門家会議」で明らかにされた土壌汚染の真実を契機に、土壌汚染問題以外の合意形成が図られなかった様々な問題も再度、噴出している事実。

 
 
 私は、社会問題の課題を検討していくに置いて、学問的考察、学識経験者による分析は、欠かせないものであり、貴重な視点を提供してくれるものだと考えます。
 中央区を12のエリアに区分して存在している「まちづくり協議会」に学識経験者を委員として入れることを中央区に求めているのも同様の観点から言っています。
 彼からいただいた、有意義な質問の数々は、以下でした。あらたな気付きを与えてくれる質問の数々でした。

*土壌汚染問題が起きた後に移転整備の議論にどのような変化が起きたか。

*土壌汚染問題を検討していく過程において、影響を与えた因子はあるか。あるとすれば、どのようなものか。

*情報交流の場や調停する立場(ファシリテーター)の存在は、土壌汚染問題の解決に重要だと考えられるか。

*今後、土壌汚染問題をめぐるコミュニケーションを行う場合に課題と思われる点は何か。

*移転問題がなければ、土壌汚染問題は現在ほど混乱せずに済んだと思うか。逆に土壌汚染問題がなければ移転問題はどうなっていたと思うか。

*移転問題で解決すべき論点のうち、土壌汚染問題は何割ぐらいを占めていると考えられるか。

*土壌汚染問題以外で、市場が豊洲に移転することによって発生すると考えられるリスクはあるか。あるとすれば、どのようなものか。

*築地市場の価値とはどのようなものか。

などなど。

 

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