「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

都会の子ども達に大学生中学生そして地域の大人との自然の中でのかかわりの体験『わんぱくKIDSin宇佐美』

2011-08-09 18:30:22 | 教育
 開業以来10年間、毎年恒例の医療支援のご協力をさせていただいている行事。『わんぱく相撲 中央区大会』、企画が始まって新しい『もらい湯』そして、『自然とふれあおう わんぱくKIDS in 宇佐美』

 8/5-8/9の日程で、今年も『自然とふれあおう わんぱくKIDS in 宇佐美』が、無事開催されました。(主催: 特定非営利活動法人フレンドシップキャンプ 後援: 中央区教育委員会、NPO法人東京中央ネット )

 第12回ということです。もちろん、大きな事故なくいままできています。
 静岡県伊東市にある中央区立宇佐美学園で、小学校3年生から6年生が、4泊5日を過ごします。今年は、小学生94名の参加でした。
 きっと、家に帰った子を見て、親御さんは、ひとまわりもふたまわりも大きくたくましくなっているわが子を感じられるのではないかと思います。

 それほどに、内容の濃いキャンプです。


 今年は、8/6-8/7で、医療支援に入りました。8/6海、8/7山と両日とも怪我や体調不良の子が多くでることが考えられるからです。
 私のブログで8/6-8/7に多くの写真を掲載していますが、子ども達に帯同して状況をレポートしてみました。

 
 帝京大学を中心とした大学生ボランティアが、子ども達をしっかりとリードそしてケアをしています。キャンプの全体の進行自体も、4年生や院生の大学生ボランティアが務めていました。(大人のNPOフレンドシップスタッフは脇役です。)
 このキャンプの成功の秘訣はここにあると踏んでいます。
 親身になって子ども達をみることのできるお兄さん、お姉さんの存在です。
 大学生ボランティアの参加がリピーターが多いのもこのキャンプが充実していることの表れです。
 ボランティアそして大人もまた得ることが多いキャンプです。

 私もキャンプの最中に、一度、子ども達の就寝後になされるスタッフミーティングに参加させていただきました。
 93分、その日の反省、次の日の目標を真剣に話し合い、議論していました。

 キャンプの最中には、参加している子ども達への十分な配慮がなされていました。

 たとえば、

 *ホームシックにならないように、キャンプの最初に十分に周りの子ども達や大学生、中学生リーダーとのコミュニケーションの時間をとること

 *班行動がとれるように、一日のはじまりの時間に、一日の活動の流れを打ち合わせる時間をとること

 *あいさつの励行

 *子ども達が自発的に、班の中や全体の中で、貢献する行動が取っていくことの場作り
  そのような子ども達の自発性に気づいての、ほめる声かけ。

 *熱中症や怪我など子どもの病気に対しての事前のリスクマネジメント

 *地域の大人のそれぞれプロフェッショナルを生かしての子どもへのかかわり
  例、築地市場仲卸、NPO石丁場遺跡、NPOきづかい、 

 *あまり障害物のない浜辺の選択と水泳範囲の監視員

  などなど。


 あと、今後に楽しみなところは、今年から、中学生ボランティアが5-6名参加し始めたところ。
 中学生は、そんなに出来ることは大学生ほどないけれど、大学生のリーダーシップや、真剣なミーティングの場に参加することで、今後の学生生活のよい刺激になったと思います。
 
  中央区のみなさん、一度は、ぜひぜひ、参加をしてみてください。
  絶対おすすめの企画です。

  来年もまた、宇佐美学園でお会いしましょう!

  宇佐美学園寮や給食のスタッフの皆様、NPOや地域の皆様、JCの皆様
  大学生ボランティア、中学生ボランティアの皆様、
  企画されたNPO法人フレンドシップキャンプの皆様
  本当にお疲れ様でございました。

*****NPO法人フレンドシップキャンプホームページより*****
写真は、当日のもの使用
http://www.tokyochuo.net/meeting/kids/jigyou/wanpaku2/wanpaku_2011.html

第12回 自然とふれあおう わんぱくKIDS in 宇佐美



自然とふれあうことの少なくなった都心の子供たちに、自然とふれあうための社会体験実習を行います。
磯遊び・ひものづくりなどの体験を通して、自然の尊さ環境の大切さを感じてもらいます。
4泊5日の長期にわたる行程ですが、子供たちが自然体験やグループ行動を通して
様々なことを学んでくれることを願っています。ぜひご参加下さい。



日  時: 平成23年8月5日(金)~9日(火) 4泊5日
場  所: 中央区立宇佐美学園
静岡県伊東市宇佐美545

参加費: 21,000円
(往復のバス代、食費、自炊体験費含)
募集定員: 80名(※応募多数の場合、抽選となります)
区内在住・在学の小学校3~6年生の健康な男女
※保護者の皆さまには7月21日(木)に説明会を予定しております。

主  催: 特定非営利活動法人フレンドシップキャンプ
後  援: 中央区教育委員会
     NPO法人東京中央ネット



お申込方法

締切:2011年6月16日(木)

お申込は、インターネットにて受け付けます。
必要事項を入力してお申し込みください。
モバイルの方はPCからの返信を受信できるように設定しておいてください。(ドメイン解除)
受付の返信がない場合は、6月17日(金)までにお問い合わせください。

お申込みは締め切りました。

[パソコンの方]
お申込フォームよりお申込下さい。

[モバイルの方]
携帯サイト とぽナビ http://www.tokyochuo.net/mobile よりお申込下さい。

[上記以外の方]
E-メールkids11@tokyochuo.netまで下記の必要事項を記載してご送信下さい。


(1)学校名、(2)学年、(3)生年月日(西暦)、(4)性別、(5)児童名、(6)児童名(フリガナ)、(7)保護者名、(8)自宅郵便番号、(9)自宅住所、(10)自宅電話番号、(11)携帯電話番号、(12)E-メールアドレス

※開催期間中に計画停電が実施される場合、中止する可能性があります。
※定員をオーバーした場合は、抽選となります。
※抽選結果を6月30日(木)までに登録頂いたアドレスへE-メールにて全員にお知らせいたします。
※受付完了メールの配信は2~3日かかる場合があります。
※当選しなかった方は、自動的にキャンセル待ちとなります。(繰り上げになった方には事務局より連絡致します)

[お問い合わせ]

kids11@tokyochuo.net

※皆様からお預かりいたしました個人情報は「第12回 自然とふれあおう!わんぱくKIDS」の運営以外の目的には一切利用いたしません。





行程予定
(天候等により変更する場合があります。)
8/5(1日目) 7:30 東京シティエアターミナル集合
7:45 出発
9:30 小田原着(班別体験/昼食)
14:30 小田原出発
16:00 学園到着
17:00 夕食
18:00 入浴
19:00 オリエンテーション
21:00 消灯

8/6、7(2、3日目) 7:00 起床、ラジオ体操

8:00 朝食、掃除
9:00 班別体験




12:00 昼食
13:00 班別体験



18:00 夕食
19:00 入浴
20:00 自由時間(読書、絵日記)

21:00 消灯

希望者は、テントも


8/8(4日目) 7:00 起床、ラジオ体操
8:00 朝食、掃除
9:00 ひものづくり
12:00 昼食
13:00 班別自由行動
14:30 カレー作り開始
18:00 カレーコンテスト
19:00 入浴
20:00 発表会
21:00 消灯

8/9(5日目) 7:00 起床、ラジオ体操
8:00 朝食
9:00 大掃除(退所式)
10:00 宇佐美学園出発
11:30 小田原到着
昼食

14:00 小田原出発
17:00 東京シティエアターミナル到着


******小坂メモ*****
医療支援の備忘録としてメモさせてください。

切り傷など:イソジン消毒液、消毒綿棒多数、絆創膏

異物刺入:刺抜きピンセット

虫刺され:リンデロンVG、塗布用へら

蜂刺され:エピネフリン

熱中症:氷、うちわ、OS-1

日焼け:保湿ローション

車酔い

体調不良:風邪薬、胃腸薬、解熱剤

心肺蘇生:アンビュー、AED

その他:ライター、懐中電灯、つめきり、体温計

大人用:風邪薬、血圧計
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法はひとを守るために存在する。立法や行政に頼れなくても、司法は最後の『市民の砦(とりで)』

2011-08-09 05:40:56 | シチズンシップ教育
 「法は、ひとを守るために存在している。」私の命題のひとつです。

 「正義はあっても力を持たない人間が、立法や行政に頼れないとき、救済できるのは司法だけです。つまり司法は最後の『市民の砦(とりで)』であるべきです」
 東京新聞社説で書かれていましたので、こちらでも掲載をいたします。

 築地市場が、都民やそこで働く市場関係者の皆様への十分な説明やリスクコミュニケーションをすることなく、日本最大規模の土壌汚染地である東京都豊洲6丁目東京ガス工場跡地へ半ば強引に移転が進められています。
 先日の都市計画決定も、住民への意見縦覧も無く行われました。(実際は、土壌汚染問題がクローズアップされる前の、平成19年度実施の住民意見を使用)
 食の安心安全が危機に瀕しています。
 リスクコミュニケーションや公開討論会を実施しない都の姿勢に対し、都民消費者市場関係者が疑義を抱き、東京地方裁判所という法廷の場でも、築地市場移転問題に関連した事項の審議が行われているところです。
 
 東京新聞社説では、原発問題でも法廷で審議されているとのことです。
 しかし、原発訴訟で『原告勝訴』の判決が出たのは、わずか二件だけ(志賀原発の一審判決と、福井県の高速増殖炉『もんじゅ』の二審判決)であり、両者上級審で敗訴に逆転している現状があります。
 
 それでも、最後の最後、ひとを守る事ができるのは、法しかありません。
 「法は、ひとを守るために存在している。」信じています。


*****東京新聞(2011/08/08)*****
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2011080802000043.html

【社説】
週のはじめに考える 司法は「市民の砦」か
2011年8月8日


 過去の原発をめぐる住民訴訟はすべて、結果的に「原告敗訴」で終わっています。福島第一原発の事故を境に、裁判官の考え方は変わるでしょうか。

 「相対性理論」で名高いアインシュタイン博士は一九四五年、「アトランティック・マンスリー」という雑誌に次のようなことを書いたそうです。

 《原子力が将来、人類に大きな恵みをもたらすとは、いまのわたしには、考えにくいのです。原子力は脅威です》(講談社刊「科学の巨人 アインシュタイン」)

◆覆った差し止め判決
 福島第一原発事故で、金沢地裁の元裁判官・井戸謙一さんはその脅威をしみじみ感じました。

 「いよいよ起きてしまった。まずそう感じました。全国の原発に共通する危険性が、現実化したのだと思いました」

 二〇〇六年、石川県にある北陸電力・志賀原発で、全国初の「運転差し止め」を命じた当時の裁判長だった人です。

 この裁判では、どんな揺れが原発を襲うかが争点の一つでした。原発近くの断層帯全体が一度に動けば、マグニチュード(M)7・6の地震が起こる可能性が指摘されていました。電力会社は断層は別々に動くと主張し、もっと小さな揺れを想定していました。

 井戸さんらは「予測される地震は最大想定値として考慮すべきだ」と考えたのです。

 しかし、この判決は〇九年の二審で取り消されてしまいます。新しい耐震設計審査指針に基づく見直しが実施され、「安全」という国のお墨付きが出ていたのです。

 名古屋高裁金沢支部は国の安全判断を認めました。「M6・8で十分。断層帯が連動して動くことはない」とする電力会社の想定を妥当とし、最高裁も原告の上告を退ける決定をしました。

◆最高裁は「二重基準」
 井戸さんはこう続けます。

 「原発に問題点があることを感じていても、多くの裁判官は過酷事故を起こす現実感を持てなかったのではないでしょうか。今回の事故は、事実をもって、問題点の証明をしたと言えます」

 長く原発訴訟に取り組んできた海渡雄一弁護士も「日本の司法は原発の安全性に向き合ってこなかった」と厳しく指摘します。

 「そもそも数々の原発訴訟で『原告勝訴』の判決が出たのは、わずか二件だけです。志賀原発の一審判決と、福井県の高速増殖炉『もんじゅ』の二審判決です。それも上級審で敗訴に逆転します。これまでの裁判を見通すと、最高裁はまるでダブルスタンダード(二重基準)を用いているのではないかと思われるほど、常に国の判断に追随してきたのです」

 「もんじゅ」の設置許可を「無効」とする判決が出たのは〇三年です。判決は「安全審査に重大な誤りがある」と述べました。それを最高裁が〇五年に覆します。

 「最高裁は事実認定しないのが原則ですが、『もんじゅ』では、高裁判決にはない事実認定を書き加え、矛盾する高裁の認定はすべて無視して、国の安全審査に過誤・欠落はないと結論づけたのです。逆に東京電力の柏崎刈羽原発の訴訟では、最高裁は法律上の判断しかしないとして、上告理由はないと退けました」(海渡さん)

 裁判官は国や専門家の判断を尊重し、手続きに重大な誤りや落ち度などがなければ「問題なし」としてきたのが実態なのです。

 中部電力・浜岡原発の裁判では、後に原子力安全委員長となった班目(まだらめ)春樹氏が中電側の証人として、「(原発の設計は)どこかで割り切る」と証言しました。班目氏は原発事故後の国会で「割り切り方が正しくなかった」と珍妙な答弁をしました。専門家もあてにならない証左です。

 この浜岡原発訴訟の弁護団長・河合弘之弁護士を中心として、今年秋から全国各地で「脱原発訴訟」を起こす動きがあります。既に約百人の弁護士が名乗りを上げています。3・11を受けて、国民の認識も裁判官の認識も変わったという風を感じています。

 元裁判官の井戸さんも「第二のフクシマを想定し、裁判官の発想も影響を受けるでしょう」と語ります。「正義はあっても力を持たない人間が、立法や行政に頼れないとき、救済できるのは司法だけです。つまり司法は最後の『市民の砦(とりで)』であるべきです」

◆原点に立った目で
 人間が発見した原子力をなぜ人間が管理できないのか。アインシュタイン博士は皮肉を込めて「政治が物理学より難しいからですよ」と答えたそうです。

 科学の巨人が「脅威」と語った原子力について、やすやすと最高裁が容認してきたことに驚かざるを得ません。原点に立ち返って、「市民の砦」の役割を期待したいと思います。

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福島小中生:震災後1万4000人転校(公立生徒約16万5000人の1割近く)

2011-08-09 04:44:05 | 防災・減災
 低容量といえでも放射線被ばくの影響については、安全と言い切る事はできません。

 その中で、親御さんは大いに迷われているところです。

 私自身、かかりつけの親御さんからご相談を受けることが多くなっています。
 どうぞ、日ごろの外来診療の際に、御不安な点を述べていただければと考えます。

 原発に近い福島県の場合、公立生徒約16万5000人の1割近く、1万4000人転校するということです。

 留まられる方の支援とともに、疎開と言う選択肢もまた選ぶ事ができる両方の支援が必要であると考えています。


*****毎日新聞(2011/08/09)******
http://mainichi.jp/select/today/news/20110809k0000m040168000c.html?inb=tw

福島小中生:苦渋の転校選択「子どもの将来のために」
2011年8月9日 2時30分


 福島県内の小中学校に子供を通わせる親が、夏休みを機に転校させる動きが広がっている。仕事を持つ父親は福島に残り、別居生活を選択する世帯も多い。「放射線量の数値や評価は、専門家の間でも分かれている。子どもの将来のために後悔はしたくない」。原発事故から5カ月近くがたっても、子育てへの不安は収まらず、やむにやまれぬ思いで、ふるさとを後にする母子が相次いでいる。【安高晋】

 ◇夫は残り別居生活
 福島市内でも線量が高い御山地区で、小学3年の長男(9)と1歳の長女の2児を育てる女性(36)。長男が通う小学校の1学期が終わった7月下旬に、母子3人で京都府に引っ越した。公務員住宅を1年間無料で借りられ、家電や生活用品など支援も充実していることを知り、縁のない土地だったが新居に選んだ。高校教諭の夫は福島に残る。

 福島第1原発から約60キロ。安全性を疑ったことはなかった。爆発後にテレビで放射線の測定値を見て不安になり、4月末に市民団体の集まりに出席してみた。そこで、長男が通う小学校で他の地区より高い放射線量が計測されていたことを知る。県の調査なのに、それまで結果を知る機会はなかった。長女が庭の枯れ葉を口に入れていたことを思い出し、ショックを受けた。

 機器を借りて自宅内の放射線量を調べてみた。毎時0.4~0.7マイクロシーベルト。屋外で測った平常時の数値の10倍以上だ。2階の線量が高いと分かり、それ以来子どもは1階で寝かせた。自宅の庭も表土や草花を掘り起こし、土のうに入れた。緑であふれていた庭は、赤茶けた土だけになった。

 5月末ごろから、登下校時の小学校は送り迎えの車で渋滞が目立ち始める。雨が強い日には、念のため学校を休ませた。「いつになったら外で遊べるの」という長男の問いに返答できないまま、時だけが過ぎた。

 「不安をあおらないで」「冷静な対応を」。行政や学校が言う通り、長袖にマスクでの通学を続けて外出を控えれば、影響はないのかもしれない。それでも「太陽を浴びたり草花を摘んだりすることが、子どもの成長にどれだけ大切なことか」と思う。

 「『あの時は、やり過ぎだったね』と後で思ってもいい。子どもの健康には代えられない」。33年のローンが残るマイホームを離れたが、夫と離れて暮らすことには不安が消えない。福島に残る同級生の母からは「私も避難を考えたい。これからも連絡を取り合いましょう」と声を掛けられているという。

 ◇退職してでも・・・
 原発から西へ約60キロの同県郡山市に住む早野直子さん(49)も、中学1年の長女とお盆明けに東京都品川区の雇用促進住宅に引っ越す予定だ。

 将来子どもを産む可能性がある娘の体が何より心配だった。中学2年の長男は「今の友達や部活動を大切にしたい」と夫とともに地元に残る。4人家族は2人ずつに別れて暮らす。「思春期の息子と顔を合わせないことには不安が残る」と打ち明ける。団体職員だった早野さんだが、8月中に辞職する。「これまでと同じ条件の仕事は見つからないと覚悟しており、東京ではパートの仕事を見つけて働くつもり」。見通しがつかない「疎開生活」の厳しさを心配していた。

*****以上*****

*****毎日新聞(2011/08/09)*****
http://mainichi.jp/select/science/news/20110809k0000m040166000c.html

福島小中生:震災後1万4000人転校 放射線不安などで

 福島県内の公立小中校に通っていた児童・生徒のうち、東日本大震災と福島第1原発事故以降に転校したか、夏休み中に転校予定の小中学生が計約1万4000人に上ることが、県教委のまとめで分かった。夏休み中に県外に転校予定の小中学生は1081人で、4分の3は放射線への不安を理由に挙げた。当初は原発から30キロ圏など避難区域からの転校例が多かったが、区域指定されていない県央部(中通り地方)からの例が多くなっているという。

 県教委によると、震災発生から7月15日までに県外へ転校した児童・生徒は7672人。県内への転校が約4500人。夏休み中に県外へ転校を予定しているのは1081人、県内への転校予定が755人。

 文部科学省によると、県内の公立小中校の児童・生徒は5月1日現在で約16万5000人だった。1割近くが転校を余儀なくされた形だ。私立学校生や就学前の幼児、高校生らを含めると「疎開」した未成年者の数はさらに増える。

 原発事故後、同県では、原発30キロ圏内の学校の多くが県内他校の校舎を借りて授業を行っている。県教委の分析では、7月15日までの転校者計約1万2000人の半数以上は、元々は原発30キロ圏内の学校に通っていた児童・生徒とみられる。今回、1学期終了に合わせて実態を調査した。調査に携わった関係者によると、夏休み中の県外転校予定者の半数以上が福島、郡山両市など中通りの学校に通学していたという。

 一方、夏休み中の県内転校予定者の約半数は「仮設住宅などへの転居」を理由に挙げた。同県相馬市に避難先から戻るケースもある。県教委は「子供の負担を考えて、区切りとなる1学期終了後の転校を決めた人が多いのでは」と推測している。【安高晋、関雄輔】

毎日新聞 2011年8月9日 2時30分



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