もう随分と前に妹が種を買って育ててくれたカワラナデシコが咲き、
吹く風にゆらゆらと昔懐かしい風情。子供の頃、田んぼの畦に咲いていたつつましい光景が目に浮かぶ。
今やそんな光景はどこを探しても見つからなくなってしまった。
いつの間にか姿を消してしまった物に対する、愛着の気持ちは消えないのに。
この場所は去年確か1.2本しか咲いていなかった白いカワラナデシコが、
思いがけずに次々と沢山の花を咲かせて嬉しい驚きだった。
はて?モンシロチョウが好きな蜜がそんなにあるようにも思えないけど、
何度もなんども訪れては離れて、又、訪れる。やっぱり美味しい蜜があるのか!?
カワラナデシコの花びらの細く繊細な切れ込みの美しさを強調してみたくて、
少し背景の色を変えてみた。何とも言えないしなやかさが際立って鳥のように飛んでいきそうな。。。
種を買って育てた物とは言っても、1.2本のこぼれ種からこれ程たくさん咲くのは元々が
日当たりの良い草原や河原や山地や道べりに自生していた物だから、
条件の良い場所で発芽すれば、本来の野生の強さを発揮するってことなんだな。
そう思ってみると、一昨年までは鉢植えであまり日当たりの良くない場所に置いていて、
その種が飛んだみたいで、去年気が付いたらこの場所で1.2本だけ咲いていたのだった。
なんといっても、生育環境が整っているかどうか次第なんだな~と改めて思う。
来年もこんなに沢山咲くと良いんだけどなぁ~。