京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

背中に目が!

2009年04月01日 | JESSICAの日本滞在記
私には両目のほかにあと三つ目がついているのです。
まず、背中に。背後が自由に見えますし、急に襲われたりしない用心も兼ねています。さらには、夜でも足元を誤らないために膝頭に一つ。あとひとつは、手の中指の先にあります。見物に出かけたときなど、手を差し上げれば前が何の障害もなく見えて大変便利です。

実はこれ、『醒酔笑』(安楽庵策伝著)の「似合うたのぞみ」の章に収められた“ぶっとびの小話”から拝借したうそ。数人の者たちが集まって、自分の心に秘めた望みを語り合うことになり、ある者が、両目のほかにあと三つの目が欲しいと言いだした、と。策伝さんは、人間はいろんな願いを持つうちに極端にヘンなことになったり本末転倒してしまったりする、という歌を二首つけて書いているという。

これを読んで、数日前から計画、Jessieをからかうことにする。
「Jessie~、いつから背中に目がついてるの~?」
「大きなお目めがついてるよ~」
「後ろで何をしているかよくわかるの?何しているのかあててみて?」
「あっ、笑ったよ~、」
「Jessieは見たことあるの?」
さんざんからかわれ―、しかし自分で自分の背中は見えません。結局、上着を脱いで確かめますが……、「脱いだら隠れちゃうみたい。お洋服を着てないとあかんみたいやわ~。」

3歳児、いい迷惑のようでした。「罪のないうそ」で終わっただろうか。
万愚節(ばんぐせつ)とも言うそうな。今日はエープリルフール。

百花繚乱。
花の色香に誘われて公園に飛び出す幼子の頬も、さくらいろに優しく染まっている。花冷えなどなんのその。
コメント (6)
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