京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

一般解を越えて

2009年04月10日 | 日々の暮らしの中で
モンシロチョウのゆくえを目で追ううちに、小さな飛行機雲の先に輝く機体…、本日も青天。昨年より12日早い夏日となった九日。だから、なのだろう、外出先から戻ると、
「ど~お?このぼうし、にあう~~?」Jessieだ。まだ顔も合わさないうちから声だけが届く。はや初夏の装いで、買ってもらった帽子とサンダルを身につけている。誰かモデルにスカウトして~。冬から春、そしてさらに季節は移ろうなかすくすくと成長の姫。

全く対照的な人物を思い出している。昨年秋、「奇想の編集者」、明治・大正・昭和を駆け抜けたジャーナリスト宮本外骨を紹介する企画展が、京都の思文閣美術館であった。

亀四郎改め「外骨」。亀は骨を外にし肉を内にする、と記した中国の辞典を読み、18歳での、反骨ゆえの改名だという。
「筆禍による入獄4回、罰金15回、発禁処分14回」
パロディ精神で時の権力を痛烈に笑い飛ばし、徹底的に批判する。
「過激にして愛嬌あり」がモットー。
…小気味よい。

時代を今に戻して―
単一(同一)の論点からは見えにくい部分を、違った読み筋で切り開いてもらう。
一般解を越えるところで、事実を掘り起こし提供してくれる。
視野の狭い私にとっては、単なる情報提供でとどまらない次元で、関心や興味を呼び起こされる。気づかされることが多い。

打ちのめしてしまう?ほどの強さがあるくせに、とてもやわらかい。
ちょっとした弱さも、愛らしさもこぼれてくる。
まぶしすぎることもなく、昨夜の輝く月のようにウキウキした心にもさせる。
“過激にして愛嬌あり“、のあなた。
どう社会を人間を見るか、そんな目を養うのを手伝ってくれている。感謝。

これって新聞の担う一面でもありますか。

コメント (5)
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