京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 ひと味加えて

2014年03月22日 | 日々の暮らしの中で
大きなふたつきの椀が目の前に置かれました。カウンター越しにそのふたがあけられましたが、雲海の底に沈んだがごとく、ドライアイスのけむにまかれてさっぱりお料理は見えません。ふーっと、そっと息をはいてみると…。
大きさといい、この仕掛け?と言い、「わぁ、すごい~」とだけの間の抜けた一言しか出なくって、意表を突かれました。1日20食限定という「大椀盛」です。

 
友人が予約してくれていて、待ち合わせ場所からミステリーツアーよろしく行き先も知らずに向かった先は、路地裏の一軒家。京割烹料理屋さんでした。
春の永代経勤行も間近です。昨日、尼講さんも終え、気分は心地よく解放されました。


風の冷たい一日でした。思ったほどには気温が上がらず、上に羽織るコートをどうするか、悩ましい時季です。
食事後は御所へ。寒さが厳しかったこともあって、梅の満開もまだ少し先。桃も桜も、そろって咲きそろいそうな気配です。

〇〇の手習いなどと言いますが、何歳であろうと何かに興味を持って学んでみようと思う気持ちは聞いていても刺激になります。かりに長続きしなくても、外との接点を持って、ちょっぴり新しい味を加えた日々が、人生が待っている気がします。そんなことを語り合える友がいることを嬉しく思うのでした。

「極楽は西にあらず東にも。北道さがせ、南にぞある」(一休宗純)― なるほど我が身にある、と都合よく解釈してしまっています。
コメント (2)
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