京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

「鐘はひがし山」

2018年08月09日 | 日々の暮らしの中で
心なしか立秋とともに冷んやりとした心地よい風を感じさせてもらっている。


お盆に先祖の霊を迎えるとして「六道まいり」が東山区の六道珍皇寺で始まっている。この寺のある一帯は古くから鳥辺野と呼ばれる葬送の地で、門前は冥界と現世の分かれ道「六道の辻」と呼ばれる。
境内で迎え鐘を撞き、精霊が宿るとされるコウヤマキの葉に精霊を乗せて帰るのだという参拝者の様子が新聞やテレビで報じられていた。
  
   盆の月なりけり鐘はひがし山   完来

小野篁が寺にある井戸から冥途に通ったという話が伝わっている。
夢枕獏さんの「篁物語」、作り話と思うこともなく物語の世界に入り込んだ(『おにのさうし』収)。

真宗である我が家では、先祖の霊を迎えるためにという準備はなく、打敷を敷き、花を立て替え、お供え物を用意して…、などと内陣や本堂内を整えることが待っている。
そこに月半ば、二人の誕生日が続く。娘の夫、その5日後に娘、と。心ばかりのお祝いを贈ろうと思って見立てているが、なかなか思うように決められなくて…。
コメント (2)
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