「木のさま憎げなれど、楝の花、いとをかし。」(『枕草子』第34段)
どむみりと樗や雨の花曇り 芭蕉
今日は朝からどんよりと重たげな空で、午後に雨がひと降りした。そのあと小一時間ほど歩きに出て、薄紫色の花をびっしりとつけた楝の花に出あった。
枕草子で言われるほどには、花の状態は憎げな様ではない。
けぶったように咲いて、微かなにおいも漂うが、脇は山の斜面で、墓地が広がっている。
とにかく今日は空も花も重たげだ。
そして墓地に楝の木というのも、やはり重い。
海を背景に、高々と伸びて空に枝を広げた楝の花が美しく映し出されたのが、映画「獄に咲く花」のラストシーンだった。印象深く残っている。
「本を多く読むのと深く読むのとは、全く異質な経験である」と書く若松英輔氏の文章に触れながら、枝ばかり広げている。
『夢も見ずに眠った』(絲山秋子)を呼んでいる合間に、手に入れた葉室さんの本のページを繰っていたら、『ひねくれ一茶』へといざなわれ…。
またしても一冊追加してしまった。
積んでおくだけじゃありませんわ。次の楽しみに積んでいる。雨の日が増えそうだし?
どむみりと樗や雨の花曇り 芭蕉
今日は朝からどんよりと重たげな空で、午後に雨がひと降りした。そのあと小一時間ほど歩きに出て、薄紫色の花をびっしりとつけた楝の花に出あった。
枕草子で言われるほどには、花の状態は憎げな様ではない。
けぶったように咲いて、微かなにおいも漂うが、脇は山の斜面で、墓地が広がっている。
とにかく今日は空も花も重たげだ。
そして墓地に楝の木というのも、やはり重い。
海を背景に、高々と伸びて空に枝を広げた楝の花が美しく映し出されたのが、映画「獄に咲く花」のラストシーンだった。印象深く残っている。
「本を多く読むのと深く読むのとは、全く異質な経験である」と書く若松英輔氏の文章に触れながら、枝ばかり広げている。
『夢も見ずに眠った』(絲山秋子)を呼んでいる合間に、手に入れた葉室さんの本のページを繰っていたら、『ひねくれ一茶』へといざなわれ…。
またしても一冊追加してしまった。
積んでおくだけじゃありませんわ。次の楽しみに積んでいる。雨の日が増えそうだし?
栴檀は双葉より・・・の栴檀の古語とありましたが?
「本を多く読むのと深く読むのとは、全く異質な経験である」>
乱読の私には耳が痛いです。
深く読んではいないからです。
それでも本を読むことは大好きです。
↓
「丘の上の本屋さん」どこかで知っていましたが
名古屋は飛ばされたようです。
「名古屋飛ばし」は有名ですから。
楝は獄門の木として使われたこともあって、嫌われたようですね。
葉室さんの読書遍歴…、こういう作品も好きですし
つい手が出てしまいました。
そこからまた次へ…。そうですよね。読書が好きなのですから
読みたいと思ったら読んでみることにしています。
読んでみないことには、浅くも深くも何も言えません。