京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 『はだしのゲン』

2013年08月08日 | 日々の暮らしの中で
間もなく、オーストラリアで暮らす娘の夫・Jayの誕生日がやってきます。その5日後には娘も、二人ともがそれぞれに一つづつ齢を重ねて、Jayは娘のあとを追い続けるのですが1年の年の差が埋まることはありません。

若い男性向けに何を選んだらよいものか、贈り物を決めるたびにあれこれ思い悩みます。何度かJayと同い年の我が息子に相談したこともありました。具体的に、使い勝手の良い、しかも新しいタイプでの品定め、最後の見極めをまかせてみたり、と。

 

8月6日、ある新聞記事が目にとまりました。【「はだしのゲン」国境、世代超え】【翻訳20言語、広島では教材に】と見出しにあります。イラン人女性によるペルシャ語版での翻訳が出版にこぎつけたというテレビ報道もありました。
これにしようか、という気持ちが膨らみだし、さて、どうしたら手に入るのか…。『はだしのゲン』の英訳本『BAREFOOT GEN』(全10巻)が「プロジェクト・ゲン」によって出版されていることを知り、早速に申し込みました。広く海外への普及を目的に、翻訳、出版をしているボランティアグループだそうです。「今ちょっと忙しいのですが、3日の内にはお届けできると思います」

5日あれば、おそらく誕生日に間にあいそうです。彼には“広島”を見せてあげよう。弟のショーンや従兄弟のクリス、若い彼らに「ゲン」を知ってもらうよい機会になりそうです。おじいちゃんは、どうでしょう…。第二次世界大戦中、パプアニューギニアが戦火地となり、ココダの戦いで撃たれて負傷したと聞いています。
日本軍の上陸を許さずに守ったことを思えばオーストラリアの勝利。ではあっても、「nobody winners」だと言ったJayが、どのような思いで読んでくれることか、いつか感想を聞いてみたいものです。

 「はだしのゲンは広島・長崎市長の名代を務める“核兵器廃絶を訴える反核大使だ”」

 






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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
裸足のゲン (ryo)
2013-08-09 06:43:31
おはようございます。
私は「裸足のゲン」のことを
しりませんでしたが
Keiさんのぶろぐで初めてしりました。
なんだか意義深いプレゼントになりそうですね。
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鎮魂とお喜びの八月 (yattaro-)
2013-08-09 10:56:08
広島・長崎の平和祈念式典、そして終戦記念日がやってくる八月。
核兵器の恐ろしさと無残さを、後世に伝える1カ月ですね。
そんな中で、誕生日を迎えられる婿殿に「裸足のゲン」英訳版を、誕生日のお祝いとして贈られるkeiさん。
素晴らしい選択だと思います。
暗い思い出を二度と現実として繰り返さない思いを込めてのお祝いになりそうですね。
我が家の8月15日生まれの孫は、平和が来ることに思いを込めて「和来」君です。
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はだかのゲン (さんたろう)
2013-08-09 16:44:36
 娘さんのご主人Jayさんへの暖かい思いやり心に沁みました。

 Jayさんの誕生日の贈り物「はだかのゲンの英訳本全10巻」これはKeiさんらしいすばらしい贈り物だと思います。

 お恥ずかしいことですけど大正生まれの私「マンガは悪書」という間違った考えを骨の髄までたたき込まれております。知識としては間違っているとわかっていても心が許さないのです。心がマンガを受け付けないようになってしまっているんです。いつも息子たちに頑迷を笑われていますけどどうにもなりません。

 ということで「はだかのゲン」についてはつい最近まではまったく知りませんでした。
中沢啓治さんの被爆体験をもとにした力強いゲンの生きざまを通して反戦反原爆を40年も訴え続けられ、今やそのマンガはアメリカを始め世界的に愛読され大きな反響を呼んでいると息子たちに言われたのに頑迷な私はそれを受け付けずまだ読んでいないのです。

 息子たちは「じいちゃん、マンガは小説以上なんだよ」といわれてもだめなんです。固陋のじじいにはこまったもんだとは思うんですけどどうもなりません。
 
 でも、「はだかのゲン」がすばらしいマンガでJaiさんへの贈り物としては最高の、そしてKeiさんらしい贈り物だということはよく理解出来ます。

 別なことですけど、今日の長崎原爆の日の長崎市長さんの挨拶ひしひしと心に沁みました。右傾化の今の日本の中で本当に勇気ある真実の言葉だと私は感動しました。
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意義深い、ryoさん (kei)
2013-08-09 18:26:15
「黒い雨」の英訳本があるのは聞いていましたが、
今の若い世代にはコミックで、「はだしのゲン」はいいかもしれないと、ふっと感じたのです。
「広島、原爆の日」のことでした。何かの巡り合わせかもです。

他国へ、私にもできる小さなとっかかりです。
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これからを託される「和来」君ですね、yattaro-さん (kei)
2013-08-09 18:44:19
広島へは行ってみたいと言っているそうですから、
彼の目で、直接見て感じることが出来れば、それが一番ですね。
リクエストがない時は本当にあれこれ悩んでしまいます。
広島、原爆の日にひらめきが生じたのも何かの縁? 
日本への関心がとても大きいJayには喜んでもらえる…と思うことにします。

身近にある米軍基地に対する子供らしい興味関心から、きっと次第に考え方も深まり視野が広がっていくのだと想像します。
平和な世にしていくために、和来君も未来を担う一人ですね。
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「勇気ある真実の言葉」、さんたろうさん (kei)
2013-08-09 19:03:35
日本の祝祭日や文化、歴史にと、とても関心を示してくれるJayです。
日本語ではどうにもなりませんが、英訳本ですので、この本は喜んでもらえそうだな…、という思いが強まってきました。ありがとうございます。

長崎市長さんのメッセージに対して、私もそう感じます。
被爆国として、原点に立ち返る。核が拡散されるべきことでないのは自明の理。態度で、行動で示すことは大事ですね。

田中正三がすべてをかけて闘った足尾銅山の鉱毒問題、あれは未だに白くぽつぽつと…だそうですね。
先日高野山帰りにバスの中で群馬県の女性に教えられました。みて見ない振りをしているとも。
被爆、汚染、鉱毒公害… いつになったら解決できるく問題なのでしょう。

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プレゼントに (菜の花)
2013-08-09 19:31:14
はだしのゲン、私読んだことが有りません。
ぜひ読んでみたいと思います。
広島、長崎にも訪れた事がなくいつも行きたい気持ちをどこかに・・・keiさんのお陰で前に進めそうです。

プレゼント、きっと喜ばれると思います。

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広島、長崎…、菜の花さん (kei)
2013-08-09 20:50:36
長崎では大浦天主堂、平和記念像も訪れているはずですのに、記憶が飛んでしまっています。
原爆ドームなど広島へは、娘にも知ってい置いて欲しいと思い、連れて行ったことがあります。
聞くと見るとでは大きな違いがあります。

日本に対する関心も高い子ですので、喜んでくれると思いたいです。
福島のいわき市に住む叔父が学生時代に被爆しているんです。
広島・原爆の日に思いついたことも何かの巡り合わせでしょうか。
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