Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

「グリーンブック」@新宿TOHOシネマ

2019-03-08 18:54:17 | 機内食・映画・美術展
このところ妙に映画づいていて、また映画館へ足を運んだ。

 「グリーンブック」 Green Book

タイトルのグリーンブックとは何の事だろうと思ったら、黒人差別が露骨だった頃、黒人が入れるホテルやレストランを紹介したガイドブックがあったとのこと。ミシュランガイドや地球の歩き方の黒人版だ。

お話は成功した黒人ピアニストのコンサートツアーにイタリア系の運転手が雇われ、ディープサウスを一緒に移動するうちに心を通わせるというわかりやすいもの。

たぶんこうなるだろうという予想をまったく裏切ることなく、しかしよく出来ているのでそれがむしろ心地いい。
運転手役のヴィゴ・モーテンセンはいつもは骨に皮が張り付いたような容貌なのに今回は20㎏も体重を増やして粗野なイタリア人役を好演。
それ以上にピアニスト役のマハーシャラ・アリが実にエレガントで、オスカーは助演男優賞だったけれど、これは主演じゃないのだろうか。

伏線の張り方がうまくて、特に運転手が恋女房に出す手紙のくだりがすごくいい。
彼女が用意するクリスマス・ディナーがまたおいしそうで、フライドチキンの描写といい、監督もしくはカメラマンは食いしん坊なのかも。

旅するエリアと時代背景のせいで雰囲気は「ドライビング・ミス・デイジー」によく似ている。
ただし運転手とバックシートの人種が逆になっているところがミソ。

それにしても南部の警察ばかりを悪者にした描き方はいいのだろうか。
北が南を差別しているようにも見えて、いささか気になった。


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コメント (2)
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