Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

最初で最後のアシアナ航空ビジネスクラス

2024-10-05 17:32:23 | 機内食・映画・美術展

アルバニアまでの直行便はない。
調べるとローマ経由が良さそうだが、アリタリア改めITA Airは高いわりにあまり快適そうではない。
そこでビジネス必須の腰痛持ちの友人のため、ソウル経由のアシアナ航空を選んでみた。
なにしろヨーロッパ行きのビジネスクラスとしては中国系の次に安く、来年には大韓航空に吸収されてなくなるはずなので最初で最後の機会だ。

始まりは羽田空港から、深夜も深夜、午前1時半の出発。
小さなA321neoの機材で、ビジネスクラスは8席のみ。
 古い座席でモニターも付いていなかったと思うが、深夜のわずか2時間半の飛行なので全く問題ない。

この時間、この短いフライトの間になんと機内食が出た。
お腹が空いているはずもないが、どうせ眠れないからと好奇心でもらってみると
 この五穀鶏粥が薄味ですごくおいしい。
時間を考えてなんとか半分にしておいたが、今回の機内食でたぶんこれが一番おいしかった。

ソウルからローマへは昼12:20の出発。
 機材はB777-200で
 
ビジネスクラスは1-2-1配列。9割は座席が埋まった。

  
ビジネススマーティウムと称するこの座席、座って足を延ばすと身長160㎝で前のオットマンになんとかかかとが届く。もちろんフルフラットになって、モニターはタッチも可能、反応もなかなか良い。
 座席にはスリッパとアイグナーのアメニティ・ポーチ。薄型の造りはタブレット入れにするためだろうか。帰路にはベージュ色をもらった。

ウェルカムドリンクのサービスはなく、飛び立ってほどなく昼食の始まり。
友人は韓国食をオーダーしたが、自分の時にはもうないと言われて、しかたなく洋食選択。
そこで両方を順番にお見せすると
 
洋食のアミューズはカニのパイ、韓食はそば粉クレープ。

  たっぷりのサラダはトロリーでやってきて
 韓食はケールで牛肉や野菜を巻いたもの。

 
濃厚なマッシュルーム・スープに対して、韓食はスープのような牛乳粥。

そして洋食のメインは
 韓国風のソースのかかったチキン。ご飯によく合って食べやすい。

韓国食は実はこれが食べてみたかったアシアナ自慢のサンパプ。
 
葉物野菜にご飯と肉、味噌だれを巻いて食べるものだが、きっちり巻かれた野菜は開くと驚くほど多種類が入っている。ただしこの料理、ニンニク嫌いの友人には匂いがきつく、肉も堅くて気に入らなかったらしい。

 
韓食のデザートは草餅とクルミであっさり。洋食の方にはチーズプレートが来たが、このチーズはすごくおいしかった。
 そして最後は両方にグレープフルーツ・ムースが出てお腹いっぱい。

と食べ終わった直後に、「次の食事は何にしますか」とCAがメニューを見せながら聞いてくる。
お腹いっぱいで考えたくないが、適当に選ぶと先の食事から3時間経っていただろうか、もう次の食事サービスが始まってびっくり。

 
鴨の燻製のサラダに、これは醤油味のおこわのようなものだっただろうか。
 最後はチョコレートケーキまでがっつり。

韓国時間では午後6時過ぎだったので夕食ということなのだろうが、二食の間が短すぎ、この後の6時間、着陸前にも何も出なかったのは異色。
食事はなかなかおいしかったが、この二食のおかげで友人ともども胃の調子をくずし、我々はこれを「アシアナの呪い」と呼んでいた。


そんな呪いにおびえつつ、帰路のローマは20:20出発。
 
今回もB777-200のビジネススマーティウムだが、座席は往路よりも古いタイプで、モニターが小さくリモコンの動きが悪い。

すぐに始まった夕食では今度は無事に韓国食をゲット。
 
きゅうりの上に牛肉などの乗った前菜に始まり、かぼちゃのお粥はほぼスープ。
 そしてこれが食べたかったビビンバ。たくさんの野菜にご飯とコチュジャン、ジャコも入れて混ぜ混ぜ。キムチも辛すぎにおいしく食べられて大満足。
 
ただしデザートは栗ようかんと揚げ餅で、これは空港の売店でも売っていたもの。その後にフルーツも出たが、ここはもう一工夫ほしいところ。

次の食事はいつ出るかと怯えていたが、帰路はちゃんと間が空いてフルフラットのおかげでゆっくり寝ることができ、着陸2時間前の常識的な時間(笑)に二食目の提供。

 
前菜のサーモンはおいしかったが、メインのメニューにあった鶏粥はまた「もうなくなりました」と振られてシーフード炒め。これもまあおいしかったからいいけど。
 デザートはピスタチオ・ムースだったが、アシアナのデザートはやっぱりいまいち。

ソウルで乗り換えて今度は成田行き。
 
今度はA330-300で座席はシェル型。また反応の悪い古いリモコンながらモニターが付いているので途中だった映画も無事に最後まで見ることができた。

2時間ちょっとの飛行時間に最後の機内食。
 
でやっとありついたサンパプ。お肉がローマ行きのそれに比べると薄切りだが、友人の言う通り、この方が食べやすくていいかも。野菜はエゴマなど結構くせの強いものも入っていて、これは面白い。次回韓国に行ったらお店の物も食べてみたい。

アシアナはもう20年以上も昔、ウズベキスタンからの帰りに乗って、機内に入った途端にキムチの匂いに圧倒されたことがある。
今回はもちろんそんな匂いはしなかったが、特色ある自国の食事が機内食として出るのはいい。
食事前の飲み物サービスがなかったり、食事提供時間が変だったり、座席まわりの古さも目立ったが、長時間のフライトにフルフラットはやはりありがたかった。
お安いアシアナがなくなってしまうのは残念だ。


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コメント (6)
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