9月22日
朝目覚めると室内は15℃、外は10℃とさすがに寒い。
簡素な部屋ではあったけれど、ダブルベッドでも暖かい布団を友人と取り合うこともなく、よく寝られた。
また母屋へ行って朝食。
バターとチーズはおいしい。
シュコダルへ戻るバスの出発は10時半なので、それまで村の散歩。
谷間なので村にはまだ日が差さず、岩山の上だけがまぶしい。
昨日前を通った教会もまだ日陰になっていて、扉も開いていない。
石壁には1917年のプレートが見える。
駐車場近くまで歩いて、こぎれいなホテルのレストランでコーヒーを飲みながらしばしまったり。
写真を撮らなかったが泊まっていた宿とはだいぶ趣の違うしゃれたホテルで、こんな所に泊まっていたらまた印象も変わっていただろうと思う。ただしここは期待した「素朴な村」からはさらに遠い。
宿に戻る途中、この村で見かけた唯一の店を覗いてみる。
いろいろ加工食品が並んでいるが、残念ながら地元の食材や特産品などはない。
教会まで戻るとようやくここにも日が差してきた。
日曜なのでこれから礼拝があるのだろう、開いた扉から中を覗かせてもらうととても簡素。ここはアルバニアでは少数派のカトリックの教会だそうだ。
宿の部屋に戻って荷造りしながら外を見ると、一列になって歩く人たちの姿が。
ちょうどシュコダルからのバスが到着した時間、みんなブルーアイに向かうのだろう、昨日よりさらに混雑しそうだ。
宿のおじさんに車で駐車場まで送ってもらうと、昨日の運転手氏が顔を見ただけで「これに乗りなさい」とバスを指示する。他に東洋人などいないので名前をチェックする必要もないらしい。
10時半出発予定のバスは早く全員揃ったということで、10:15に満席で出発。
すぐに山登りに入ると谷底にテス村が見えるが、ものすごい勢いで観光客が増えているらしい村、5年後に来たらまたすっかり変わっているだろう。
昨日以上の晴天で山の景色も素晴らしいが
やって来る車の数も多くて、結構大きなバスまで来るのですれ違いが大変。この道も変わるだろうか。
2時間走った所でまた休憩。
カフェの向かいにはずらりと養蜂箱が並んで、ここでも蜂蜜が採れるらしい。
復路は往路とは違ってシュコダル湖の沿岸を走る。走ればとても大きな湖だと実感する。
出発から2時間半でシュコダルに到着。
これからティラナまで戻るが、ツアーを予約した時、車で帰りたいと言うとツアー会社のおじさんが、「僕がいるから大丈夫。60ユーロで手配してあげる」と言っていた。
そこでツアー会社に行くと扉が閉まって誰もいない。心配性の友人が「日曜でも大丈夫か」と確認したのに、ああ、またやられた感でいっぱい。
しかしいないものは仕方がない。
バスを降りた所にケバブの屋台があったので、今日のお昼はおじさんの焼くケバブサンド。
ケバブ3本にピクルス入りで150レク(約240円)だけれど、これはちょっと塩辛かった。
近くにはタクシーも待機していて、ティラナまでは80ユーロと言う。ツアー会社のおじさんが言っていた60ユーロと言うと「バスで行け」と言われたが、どこに着くかわからないのがいやなので75ユーロにせこく値切って交渉成立。するとおっちゃん運転手、すぐにスマホをよこして地図にホテルの住所を入力せよと言う。スマホアプリはまことに便利。
1時間半でティラナのホテルに無事帰還。
フロントのお姉さんに「おかえり」と迎えられて、
今度の部屋は最初よりちょっと広い。
ハプニングはあったがとにかく行きたかったテスに行けて良かった、ともうこのホテルが我が家のよう。
夕食は最初の晩の散歩で見つけた、ホテルのすぐ裏のレストランへ。
店の奥はツアーのシニアの皆さんに占拠されているのでちょっと不安になったが
お肉と豆の煮込みも、シーフード・パスタもとてもおいしくて、最初の晩のレストランの半額で済んだのだから大満足。
食後の腹ごなしにまた散歩に行くと、
近くの公園には錆びたバンカーが。
この周辺は共産党時代には党のエリートだけが住める特権的なエリアだったそうで、少し先にはホッジャの元邸宅もある。
が、これが意外にもすっきりとしたモダンな建築、これも娘が設計したのだろうか。
中にはなにもなく改装中のようで、これから何になるのだろう。
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