Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

アルバニア周遊 8 ロザファ城

2024-10-27 14:16:06 | ヨーロッパ

9月20日

ホテルの朝食会場は大きなホテルらしい宴会場。
 
とは言えビュッフェの内容はパッとしない。
食べていると次々と東洋人がやってきたが、どうやら香港か台湾からのツアー客らしい。

さて、今日からは2泊3日でその名もおどろおどろしい「呪われた山」と呼ばれる山岳地にあるテスと言う村に現地ツアーで行く、はずだった。
Viatorというツアー紹介サイトで見つけ、お金を振り込んでピックアップのホテルも連絡してあったのだが、前日になっても迎えに来る時間の連絡がない。そのうち連絡してくるだろうと呑気にしていたこちらも悪いが、あわててメールを入れたり、電話をしても全く通じない。結局一方的にキャンセルされた形になってしまった。

Viatorの名誉のために付け加えれば、ヘルプデスクのチャットは親切だったし、連絡が付かなかったということですぐに返金はされた。現地ツアーの責任ではあるが、この辺り、まだ観光が本格化したばかりできちんとしていないのだろうか。

さて、申し込んだツアーは来なかったが、せっかくここまで来たのだからテスには行きたい。
昨日街を歩いた時に小さな旅行会社がたくさんあり、どこでもテスへのツアーを売り物にしているのを確認していたので、せめて1泊のツアーを申し込むことにした。

とは言えまだ早くて営業を開始していないので、ちょっと周辺を散歩。
 
ホテルの前の交差点はなにやら通行止めにして子供たちがいっぱい。どうもスポーツのイベントらしく、テコンドーの胴着を着た子供たちが可愛い。
 
昨晩ライトアップされていた市庁舎は昼間見るとだいぶくたびれた外観だけれど、その前の公園はきれい。
 こちらも何かのお役所。アルバニアの旗と共にEUの旗が見えるのは現在加入を申請中だから。とは言え東欧でも最貧国の一つ、簡単には認められそうにない。

 やっと営業開始したので、表通りに面したこちらで申し込んでみた。
すると当初予定よりだいぶ安く上がることがわかったが、直前、しかも週末なので宿の空きがないらしい。
デスクのお姉さん、20軒ほども電話をかけまくってくれて、なんとか一部屋確保。あとはこの旅行社を信用するしかない。

ツアーの出発は明朝、なので今日は一日空いてしまった。
シュコダルの見どころはお城のようなので交差点にあったインフォメーションで聞いてみると「地図?そんなものない。この前の道をまっすぐ行くだけよ。片道3.5キロ」とにべもない。

そこで言われた通り大通りを歩いて行くと
 
広い歩道に面して庶民的なお店がぎっしり。なぜか間口のひどく狭い店が多い。
 
やがていかにも共産主義時代のものらしいアパートが増えてきて、その前に市場を発見。
時間が遅かったのか、買い物客はほとんどいなかったが
  
野菜や肉の他にナッツ類やオリーブがいっぱいで、トルコの市場を思い出す。

 
やがて町の入り口のわけわからんモニュメントが見えて、ここから脇道に入ると目の前に丘の上の城が見えてきた。
 
周りには野生のザクロの木がいっぱい。この国はいたるところザクロだらけなのだ。

 
石畳の坂道を上がって行くと駐車場とチケット売り場があって、入場料は500レク。
  さらに急な坂を上がって城門をくぐる。
 ここはロザファ城と言って、はじめイリリア人によって紀元前4世紀ごろに築かれた要塞がその後もスラブ、ビザンチン、ベネチア、オスマントルコと主を変えながら維持されて来たらしい。


中は3.6haもあって広く、入ってすぐの展望台から周りを見ると

目の前を緑色のブナ川が流れ、その向こうに見える大きな湖はバルカン半島最大のシュコダル湖。
大汗かいて上って来たので、風が気持ちいい!

   
 
反対側にも川が蛇行していて、周りは畑の広がるのどかな風景。

城内に残っている建物は少ないが、予備知識もなく訪れたここは広々として期待以上。
  
 
一番奥のカフェでアイスクリームを買って一休み。

帰りも歩くが、車の多い大通りをまた戻るのはつまらない、とグーグル先生を頼りに裏道を行くことにする。
 
こちらは石壁の一般家屋が続く静かな通り。
 
途中、城の上から見えた銀色のモスクの脇を通るが、ここはまだ建築中。

どこの家も庭に果樹が植えられていて

気が付いただけでもオリーブ、イチジク、リンゴにブドウ、キーウィを植えている家もあった。
 
しかし圧倒的に多いのはザクロ、そして柿の木が多いのにも驚く。

途中、かなりの急坂を上ることになってびびったけれど、そこを降りると平坦な住宅地になってホッ。
 ここを歩いていると遊んでいた小学生ぐらいの男の子たちに声を掛けられた。「イタリア語しゃべれる?」というのはイタリア語がかなり通用するのだろう。
日本から来たんだよ、なんて話していると、一人のリーダーっぽい子が大きなザクロを差し出した。少し食べて返そうとするとみんなでノー、ノー、持って行けと言ってくれる。
 
このザクロが甘酸っぱくてすごくおいしく、かわいい子たちだったので写真を撮らせてと言ったがダメと断られてしまった。
あとで大人と話していたのは「変な外国人にザクロを恵んでやった」とでも言っていたのだろうか。

町の中心部に近づくにつれて一軒家はアパートに変わる。
 
学校が多くて、この辺りの女学生は保守的なイスラム・スタイル。

 
出発点まで戻るとモスクの前には屋台が出て週末らしい雰囲気。カフェで頼んだ生絞りオレンジジュースがおいしい!

この後はホテルでゆっくり休んで、夕食は昨晩ははずしたのでコル・イドロメノ通りではない方へ行く。
 入ったのはにぎわっていたこちらの店。外国人が多いようだったが
 
凝ったサラダも、アルメニア料理のコンビプレートもとてもおいしかった。これで二人で1,680レク(約2,700円)だからとてもリーズナブル。

思いがけずシュコダルで一日過ごすことになってしまったが、怪我の功名、楽しい一日だった。


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コメント (2)
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