Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

明るいポーランド 7 クラクフで買い出し

2019-11-08 17:32:49 | ヨーロッパ

9月30日 続き

アパートに落ち着いたら、これからの滞在のための買い出しに出かける。

 
駅前を通り、城壁の北端にあるバービカンの向かい側、大きな銅像のある広場から左に入る。
 と、そこにあるのが12世紀からあるというStary Kleparzという市場。

もう午後も3時ごろだったので買い物客はまばらになっていたが
 
屋根のかかった下にまだ八百屋さんや果物屋さんが営業中。おかげでここにいる間に突然雷と大雨になったが濡れずに済んだ。

 
八百屋にはひまわりの種を売っていたり、乾燥ポルチーニもたくさんぶら下がっているが
 
期待通り、採れたてのキノコ類がいっぱい。
ポルチーニが1キロ38ズロチ(約1200円)、アンズタケはそれより高くてキロ45ズロチ。

 
蜂蜜屋さんもいるし、肉や魚、パンなどは屋台ではなくもっとしっかりした店舗で売られている。

 ということで、キノコはポルチーニとアンズタケを合わせて17ズロチ分、プルーンにラズベリー、ブルーベリー、ハムやパンを買って全部で53ズロチ(約1600円)。どれもとても質がいい。

さらに駅の下にはスーパーが2つ入っていて、ここのカルフールは小さくてあまり品揃えがよくなかったのでもう一つ、てんとう虫印のBiedronkaと言う方に入るとここは安くてびっくり。
 これだけ買ってたったの12ズロチ(360円)!
どおりでいつも混んでいるわけだ。

さて、食料品は買い込んだがクラクフ一夜目のディナーはちょっと良さそうな所を予約しておいた。
  
そこでトラムに乗って旧市街の南側へ。
トラムは20分までの乗車で3.6ズロチ、100円ちょっと。停留所か車内にある券売機でチケットを買うが、回数券がないのがちょっと不便。

 
停留所から暗くなり始めた旧市街を歩いて行くととてもいい感じ。

 
予約しておいたのはネットで見ておいしそうだった Art Restaurant
落ち着いた雰囲気で、おデートらしい若いカップルなども来ている。

まず出てきたパンの中にはベーグルの原型というクラクフならではのオブヴァジャネックもあるが、ベーグルほどモチモチ感はなくて割と普通のパン。
 
突き出しはお肉をカリカリに揚げたもの、だったかな?

 1品目は鹿肉のタルタル。
癖はなく、牛肉同様おいしくいただけるが、上に乗せられたクッキーのようなものが硬すぎて、これはいらないんじゃないか。

 次はBryndzaという羊のチーズを使った皿とメニューにあったが、緑のラビオリのようなものが登場して、中はなんだったか記憶になし。

 Letchoとはシチューのようなものらしいが、この店ではズッキーニの皿にスープを注ぎに来た。スープと思って食べると味が濃すぎて、ズッキーニは食べ応えなし。

 お口直しのシャーベットはちょっとアルコールも入っておいしかったけれど
 メインのマスもなぜか記憶にない。

こちらのお店、ビジュアルはとてもいいし、出し方も煙を使ったり凝っているのだが、どうもいじりすぎて素材の味が生かされていない。だからどの皿も結局味の記憶がなくなってしまって、どうもいまいちだったという印象しかない。

ただしデザートシェフはなかなか優秀なようで
 
結局この、中にチェリーとホワイトチョコが入ったさくらんぼ型のケーキが一番おいしかった。

一人8000円近くと、今回の旅では一番お高いディナーだったが期待の割に残念な内容。
Artは見た目だけだったか。


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明るいポーランド 6 クラクフの宿

2019-11-06 13:39:09 | ヨーロッパ

9月30日

お城でたっぷりの朝食をいただいた後、少し回りを散歩しようと外に出たとたんに雨が落ちてきた。
そこで部屋でのんびりとして、早めにUberを呼んでチェックアウト。

次の宿泊先にはまだ入れないので、駅まで送ってもらって構内の荷物預けにスーツケースを置き、まずは旧市街の下調べをすることにする。

 駅から旧市街に入ると元々城壁があった周囲は公園になっていて、落ち葉が散り敷いた景色はすっかり秋。

ここを抜けてしばらく行けば中央広場。
 聖マリア教会に 織物会館。
広場は大きすぎて写真に納まらない。

天気があまり良くないので、まずは織物会館の中へ。
 
中はぎっしりとおみやげ物のストール、外の回廊にも店やカフェがあり
 
ひやかしてみると意外に気の利いたものも売っている。ユダヤ人も今やクラクフの土産物。

 
織物会館の隣には旧市庁舎の高さ70mの塔だけが残されているので、まずはここに登ってみることにする。

 
ライオンに守られた入り口から入ってチケットを買おうとするとなぜかこの日は入場無料。
 
狭い階段を上っていくと途中の部屋には中世の食事などに関する展示もあるので疲れない。
 
窓から見えてくる景色もいかにもヨーロッパの古都という風情があって
 最上階には時計の機械などあるが

ここからなら広場の全景が見え
 遠くにヴァヴェル城も見える。

旧市街を上から眺めたら駅に戻り、駅前で本日のお昼はアイスクリーム。
 
Good Loodというこのアイスクリーム屋さん、クラクフ市内に何店舗かあるようだが、フルーツたっぷりでおいしくて、しかも1スクープ4ズロチ(約120円)もうれしい。

荷物をピックアップしたら駅のバスターミナル側から出て、今夜からの宿までは徒歩5分。

クラクフには5泊するのでまたアパートを予約したのだが、元はビール工場だったという敷地に新しいアパートが何棟も建っている。
 
入る機会を逸したが同じ敷地内にはビア・レストランもあり、レンガ造りの古い建物の一部はオフィスにもなっている。

  
我々が指示されたのは煙突のすぐ脇の1棟。門を暗証番号で開けて中に入り、部屋の入り口も暗証番号になっているのでオーナーと鍵のやり取りをせずにすむ。

 
玄関を入るとすぐにゆったりとしたリビングスペースとダイニングキッチンがあって
 
食器や鍋釜類も豊富。食洗器や洗濯機もあって素晴らしいのだが、なぜかオーブンはあるけど電子レンジがないのだけが玉に瑕。

 
2つあるベッドルームのそれぞれにも大きなテレビがあり
 
バスルームには浴槽こそないがレインシャワーにダブルシンク。
 
ベランダの向こうはオフィスビルだが、おかげでその向こうの線路の音も聞こえず、アパート内はとても静か。

独身男性の住まいといった感じの内装のこちらは75㎡もあって、ポーランドの住環境はこんなにいいのか、ここに住み着きたくなるほど居心地抜群だった。


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19年秋の関西 4 正倉院展@奈良国立博物館

2019-11-04 15:12:52 | 国内旅行

奈良のお寺巡りを終えて、ようやく今回の旅のメインイベント、奈良国立博物館の「第71回 正倉院展」へ。
 

もう暗くなり始めた午後5時過ぎ、仏像館前でtrin様と無事合流して、いざ本館へ。
 するとtrin様の読み通り、日曜の夕方にはチケット売り場にも入場口にもまったく行列なし。
事前にネット購入していたオンラインチケットをスマホで見せて、これは楽だわ。

会場は本館2階の1フロア。
東京よりも会場は小さいと思うが、壁が多くていろいろと演出のあるトーハクよりも解説も最小限、お宝を360度ぐるりと見られる展示が多くて、入場者もそこそこ、みんなで譲り合って快適に見学出来て素晴らしい。

入り口でもらった資料によると今回の奈良の出品数は41件、東京の方が43件と多いのだが、目録など紙物の多かった東京よりこちらの方が厨子や棚など大きなものが多く、なんと言っても一番のお宝は
 20年ぶりに全6扇がお出ましになったと言う鳥毛立女屏風!
顔と手だけが彩色された美女たちはふっくらとたおやかで、「この子は石原さとみっぽい」とか、「こっちの方がきりっとして賢そう」とか、かぶりつきでじっくり見られて、これだけでも奈良まで来た甲斐があると言うもの。
衣服の部分はかつては羽毛で覆われていたので下絵だけが見えるが、この下絵の線がまたおおらかでいい。

もう一つ奈良で面白かったのは冠残欠。聖武天皇や光明皇后が東大寺大仏完成の折にかぶった冠をちゃんと立派なハットボックスに入れていたのに、鎌倉時代に引っ張り出して壊してしまったのだそう。その残骸がきれいに並べられ、ゴマ粒のような色石がつなげられているのはトーハクで見た作業のおかげだろう。復元したらどうなるのかも見てみたいもの。

香炉や鏡など、東京にも同じような物が来ていたがこちらの展示品の方が華やかで立派。
しかも東京の入場料1700円に比べてこちらは1100円とお得だわ、と言ったら、「そりゃ道路一つ隔てた所から持ってくるのと、お江戸まで運ぶのとでは運送料だけでも大違い」とtrin様に指摘されて深く納得。

trin様持参の解説書にも助けられ、41点の見学に2時間かけて大満足。
こちらのグッズ売り場も品数豊富だったが、もう一つピンとくるものがなくて
 
今年の出品作だけを集めたカレンダーのみ記念に。
これにも取り上げられている象牙の物差しのデザインがすばらしくて、このグッズもたくさんあるのだが、それらのデザインはいまいちなのが残念。

 博物館を出るともうとっぷりと日は暮れて、入る時には周りに大勢いた観光客もまったくいなくなり、仏像館のまわりでは鹿たちが遊んでいる。

 涼しくもなっているので、夜はtrin様とお鍋などいただき
 
今夜の宿はJR奈良駅前のホテル日航奈良。
 ホテルスタッフはさすがにきちんとしているし、部屋も広くて、これで1泊1万円もしないのだから京都に比べて奈良はお安い。

奈良の朝ごはんをうたう朝食ビュッフェがまた充実していて
 
特にtrin様おすすめの興福寺の粕汁がおいしい!
 茶粥もあるが茶飯に奈良漬けなどを乗せてだし汁をかけるものがおいしく、柿の葉ずしもしっかりいただいた。

 
駅ビルで柿のお菓子を物色したらいまやすっかり影の薄くなったせんと君に見送られて奈良を離れ、 
「奈良の大仏巻」なる太巻きをいただきながら京都から新幹線で帰京。

2泊3日、大充実の関西旅行であった。

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19年秋の関西 3 長谷寺・聖林寺・安倍文殊院

2019-11-03 17:26:53 | 国内旅行

関西2日目は京都から奈良へ移動。
先日、東京国立博物館に「三国志」展を見に行った時、同時開催されていた「奈良大和四寺のみほとけ展」を見て現地に足を運びたいと思ったのだ。

 
まずは近鉄・長谷寺駅で昨晩のグルメお嬢と落ち合い、15分ほど歩いて長谷寺の門前へ。

 
仁王門から本堂まで、屋根のかかった石段は399段あるそうで、以前両親を連れてここに来た時には母親は途中で脱落して上まで行けなかった。お寺回りも自由に動ける今のうち。

 
本堂に着くとちょうどお勤めの最中、さらにこの時期だけ追加料金を払えばご本尊の足に触れられると言う特別キャンペーン中で、こちらのお寺はなかなか商売がお上手。
 
しかし外からも10mある大きな十一面観音は十分に拝めたので、おみ足に触るのは遠慮しておいた。
※以下仏像はすべて撮影禁止なのでネットから写真を拝借しています。


紅葉にはまだちょっと早いけれど、正面の舞台からの景色が気持ちよくて、ここまで上がってきた甲斐があるというもの。

階段を降りたらちょっと早めだけれど参道の一軒で、ここに来たら三輪そうめんでしょう、とお昼ご飯。
 
しかしこの参道のお店、どこも日曜日と言うのになんだか閑散として、桜と紅葉の時期以外はこんなものなんだろうか。

昼食を終えたらお店の人にタクシーを呼んでもらって、次は聖林寺へ。
 
収穫を終えた田んぼや柿の木がたくさん見えるのどかな景色の中を15分ほどで高台にあるお寺に到着。


門前から三輪山と大和盆地が見下ろせて、ここも素晴らしい景色。

山門をくぐるとすぐに本堂があって
 こちらのご本尊は頭の大きなお地蔵さま。
しかし申し訳ないが目当てはこちらではなく
 
本堂からスリッパを履いて出た先にあるこのコンクリート造りの倉庫のようなお堂。
 こちらにいらっしゃるのが天平時代に作られた国宝の十一面観音菩薩。
均整の取れたお姿で、特に右手の指先がなんとも優雅。
他に参拝者もなくゆっくり拝観できたが、昭和30年代に作られたと言うお堂はなんとも味気なく、観音様もガラスの向こう。国宝を守るためではあろうが、もうちょっといいお住まいが用意できないものか、と本堂に戻ると寄付金募集中だった。

ここから次の目的地、安倍文殊院までは2キロほどなので歩いて行くことにする。
 水が流れていたりとても気持ちのいい道。
 
格子のきれいな家などもそこここにあって、暑くもなく寒くもなく、ちょうどいい散歩コース。

安倍文殊院へは30分で到着。
 
拝観券を買っていると若いお坊さんが「これから説明しますからすぐ入って」とせかせる。
こちらのお寺ではある程度参拝者が集まると説明をしてくださるようだが、立て板に水の見事な語り口、別のお坊さんはまるで噺家のような口調で感心してしまった。

と、その説明を聞きながら拝見するのは渡海文殊群像。
 
 
快慶作の文殊菩薩がとにかく美しくて、お堂に入ったとたんに息をのむ。
善財童子はトーハクの「日本国宝展」でもお目にかかったが、大きな獅子から逃げているような姿もかわいい。

こちらの拝観券にはお茶が含まれていて
 別室でお薄と落雁をいただく。
お菓子には五芒星が刻まれていて、それと言うのもこのお寺が安倍倉梯麻呂によって創建された安倍一族の氏寺であり、安倍仲麻呂、安倍晴明が一族のスターだから。

 この二人のスターは池の中に建つ金閣浮御堂にその像が収められていて、
 
このお堂の周りを「あんな災難、こんな災難にあいませんように」と唱え、1回りごとに魔除おさめ札をおさめながら7回回る。
お寺さんも色々考えるなあ。

最後は駐車場脇の売店で「亀パン」なるものを買って
 
桜井駅まで15分ほど歩いたらお寺巡り終了。

広々として古いお宝仏像がいっぱいの奈良がやっぱり好きだ。

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19年秋の関西 2 京都で懐石ディナー

2019-11-02 12:30:28 | 国内旅行

姫路からはまた新幹線に乗って京都へ移動。

京都での食事は毎度地元のグルメお嬢におまかせ。

今回連れて行ってもらったのは五条にある渋い日本家屋。
 
店名は「杦」これで「せん」、また「すぎ」とも読めるのだそうだ。
 個室もあるようだが、今回通されたのは8名ほどが座れるカウンター席。カウンターの向こうはシンプルの極みですっきりモダン。

何が出るかな~、とワクワク待っていると、まず登場したのはカニの甲羅。
 
その下から現れたのはワタリガニと生うにの飯蒸し。もっと食べたい。

 お椀はノドグロと松茸。松茸の香りもいいが、脂ののったノドグロのおいしいこと!

 お造りはクエ!軽く締めてあるものを塩か塩昆布、わさび醤油をお好みで、と言われるので塩昆布でいただいてみる。こういう食べ方は初めてだったが、甘みが感じられて気に入る。
 お造りはもう一つ、戻りガツオのたたき。カツオはやっぱり戻りガツオがおいしいね。

 焼き物は鴨にイチジク。
しっかり厚みのある鴨はしかしちょっと食べ応えがありすぎて、申し訳ないがのどに詰まらせてしまった。
すでにお腹もだいぶいっぱいになってきたので、この後の牛のしゃぶしゃぶは残念ながらパス。

するとここで八寸が登場。八寸は前菜として初めに出るものだと思っていたが、茶懐石などでは食事の前に出るものなのだそうで。
 秋らしい稲穂などを添えられた下に初めていただく琵琶湖のもろこ。頭からいただいても苦みなどまったくなくて食べやすい。
そしてその上に載っているオレンジ色のものはばちこ。くちことも呼ばれるナマコの卵巣を干したもの、と聞いたことはあるがいただくのはこれも初めて。乾物だと思っていたがこちらのは厚みのある中央が柔らかくて、タラコやカラスミ系の味と言うべきか、おいし~。酒の肴系はなんでもおいしいな、飲まないけど。

 食事はいくつもの選択肢の中からぐじ(甘鯛)ご飯にカラスミを削ってかけたものを。これがおいしくないはずがない。

  
 最後は水菓子と甘いもの、お薄をいただいて大満足。
グルメお嬢の選択に間違いはない。

と、贅沢な食事をいただいた後の宿はぐっとリーズナブルに京都駅八条口から徒歩3分のビジネスホテル。
 
ホテルエクセレンスはイオンモールのすぐ隣。
部屋はベッド1つでいっぱいいっぱい、窓の外は壁で眺望はまったくないけれど
 こんなシンプルな朝食も付いて、週末の京都で1泊9000円はリーズナブル。
次の京都もここに泊まろう。

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