雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

月のいと明きに

2014-07-06 11:00:22 | 『枕草子』 清少納言さまからの贈り物
          枕草子 第二百十五段  月のいと明きに

月のいと明きに、川を渡れば、牛の歩むままに、水晶などの割れたるやうに、水の散りたるこそ、をかしけれ。

月がとても明るい夜、牛車で川を渡りますと、牛が歩むにつれて、水晶などが壊れ砕けているかのように、水玉が散ってるのは、実にすばらしいものです。


この章段も、和歌で表現できそうな内容です。少納言さま、本当に和歌はあまりお好きではなかったのでしょうか。
ただ、短い文章ですが、おそらく所用で出掛けた時のものではなく、風流からのものだと思うのですが、意外に活動的だったことがうかがえます。
コメント
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