枕草子 第二百十五段 月のいと明きに
月のいと明きに、川を渡れば、牛の歩むままに、水晶などの割れたるやうに、水の散りたるこそ、をかしけれ。
月がとても明るい夜、牛車で川を渡りますと、牛が歩むにつれて、水晶などが壊れ砕けているかのように、水玉が散ってるのは、実にすばらしいものです。
この章段も、和歌で表現できそうな内容です。少納言さま、本当に和歌はあまりお好きではなかったのでしょうか。
ただ、短い文章ですが、おそらく所用で出掛けた時のものではなく、風流からのものだと思うのですが、意外に活動的だったことがうかがえます。
月のいと明きに、川を渡れば、牛の歩むままに、水晶などの割れたるやうに、水の散りたるこそ、をかしけれ。
月がとても明るい夜、牛車で川を渡りますと、牛が歩むにつれて、水晶などが壊れ砕けているかのように、水玉が散ってるのは、実にすばらしいものです。
この章段も、和歌で表現できそうな内容です。少納言さま、本当に和歌はあまりお好きではなかったのでしょうか。
ただ、短い文章ですが、おそらく所用で出掛けた時のものではなく、風流からのものだと思うのですが、意外に活動的だったことがうかがえます。