枕草子 第二百三十七段 雲は白き
雲は、
白き。紫。黒きも、をかし。
風吹くをりの雨雲。
明け離るるほどの黒き雲の、やうやう消えて、白うなりゆくも、いとをかし。「朝に去る色」とかや、詩(フミ)にも作りたなる。
月のいと明かき面に、薄き雲、あはれなり。
雲は、
白い雲が良い。紫も。黒い雲も、風情があります。
風が強く吹く時の雨雲も、良いものですよ。
夜が明けきる頃に空をおおっていた黒い雲が、少しずつ消えていって、空全体が白くなっていくのは、とても良いものです。「朝(アシタ)に去る色」とかいって、詩にも作られているようです。
月がとても明るいところに、薄い雲がかかっているのも、とても情緒があります。
雲ということになりますと、天候との関連も強くなります。
ここにも挙げられているように、少納言さまは、嵐の時の雲も含めて、黒い雲がお気に入りのように思われます。
「朝に去る色」の部分は、白楽天からの引用のようです。
雲は、
白き。紫。黒きも、をかし。
風吹くをりの雨雲。
明け離るるほどの黒き雲の、やうやう消えて、白うなりゆくも、いとをかし。「朝に去る色」とかや、詩(フミ)にも作りたなる。
月のいと明かき面に、薄き雲、あはれなり。
雲は、
白い雲が良い。紫も。黒い雲も、風情があります。
風が強く吹く時の雨雲も、良いものですよ。
夜が明けきる頃に空をおおっていた黒い雲が、少しずつ消えていって、空全体が白くなっていくのは、とても良いものです。「朝(アシタ)に去る色」とかいって、詩にも作られているようです。
月がとても明るいところに、薄い雲がかかっているのも、とても情緒があります。
雲ということになりますと、天候との関連も強くなります。
ここにも挙げられているように、少納言さまは、嵐の時の雲も含めて、黒い雲がお気に入りのように思われます。
「朝に去る色」の部分は、白楽天からの引用のようです。