この前、近くの皮膚科の先生から高齢の女性患者さんが紹介された。足の爪が食い込んで指が化膿し抗菌薬にても炎症はおさまらないので切開、排膿をお願いしたいとのことだった。いつもご紹介いただくのでありがたく診察させて頂いた。みると親指の爪が内側に食い込んでおり、それが原因で化膿して膿がでている。確かに爪の食い込んだ部分を切除し、膿のたまった部分を剥破しなければならない。さて、いざ取りかかろうとしたところ患者さんは「ちょっと待って! 昔、私は指の処置の時に麻酔の注射が効かず看護婦さん3人に押さえつけられて切られたことがある。また抜歯の時も麻酔が効かないのでずっと痛く、抜歯後は歩いて帰れなかった。今度も麻酔は効かないのだろう?」と聞いてきたのである。さてと・・困った。