大昔、彼の最初の参議院選挙のときの演説を聴いた。「消費税に延髄切りっ!」といって頭に「消費税」とかいた紙を貼ったマネキンの頭を廻し蹴りしていた。またその時、池袋での演説であったが、元阪神の投手で「フロントがアホやと野球やっとれんわ」といってクビを切られた江〇氏も選挙カーに同乗していた。選挙カーが動き出す時に、演説を聴いていた少年達に向かって、「君達はどうでもええから、家に帰ってお父さんお母さんに猪木を宜しく言っとってな」と言い放ったのを覚えている。確かに選挙権のない年代には無意味な選挙演説なのかもしれないが、何かしらとても後味の悪い感じがした。参議院は数の論理に集約された政党の頭数確保にすぎないといったら怒られるであろう。しかし当時はそんな雰囲気であった。最初に参議院議員になった時の猪木氏は「世界最強の国会議員」といわれた。