この意地悪な高齢婦人達の「するどい目線による真綿で首を絞めるような攻撃」に敵うわけがない。キレた私は「なんなんだよっ、その目線はっ!」と言いたかったのであるが、情けなく「はぁ~、じゃあ~、どうぞ、お座り下さい」と席を立った。もちろん彼女達の思考背景など確認もしていないしそれが正しいかどうかもわからない。でも2人の態度はみればわかる。そして確かに私は「じゃあ~」と吐き捨てるように言った。何が「じゃあ~」なのかは経過を知らない局外者にはわからないであろう。この意味は「後ろに二人分の優先席が空いているんですよ。そっちに二人で座ればいいでしょ? なんで私に『席譲らないの?』という視線を投げかけるのですか? はぁ・・・、でももういいです、ハイわかりました、じゃあいいですよ・・」という意味なのである。この無抵抗でおとなしい子羊のほんの些細な抵抗のつもりで言った言葉が「じゃあ」なのである。もちろん彼女達にはそんな私の心の奥底からの吐露を感じるわけもない・・・。