吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています

個人情報? その5

2013年08月29日 06時10分44秒 | インポート

まず自殺未遂でも完遂でもいいのであるが、いわゆるそれら傷病者が病院に搬入されてきた場合の療養費は誰が払うのかという問題である。医療保険は自殺は反社会的行為としてとりあつかわれるので保険診療にはならない。つまり患者本人に自費請求される形になる。一時期(今でも?)リストカットなどで病院に搬入される青年層が多発した。まさに流行り病のように、マスメディアで報道されればされるほど「後追い模倣犯」のように増え続けた。なかには狂言自殺も多かった。本来は全員が自費での診療費の請求なのであるが、ほとんど払えるような額ではない。またそれにともなう救急車や警察などの公的出動による社会経済の負担も馬鹿にならない。これら負担は国民の税金であったり、病院の持ち出しであったりする。狂言であろうと本気であろうとこれほど社会的基盤に打撃を与える自殺行為というものはやはり精神性云々ではなく実社会では反社会的行為として抑止しなければいけないことになるだろう。