吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

「日本だけでおこりうること」 その3

2013年08月07日 06時31分49秒 | インポート

海外のメディアがこの日本人の一致団結救出劇を賞賛する中で、米国のメディアだけは趣を異にした。見出しは「日本でのみ起こりうること」である。見出しのみしか見ていないので本意は分からない。この見出しのみから判断すると二通りの解釈ができる。まず諸外国と同様の論調で「賞賛」の意味である。しかしもう一つは「おーおーよくやるよなー、米国人だったらこんなリスキーなことしないのになー」とシニカルな意味の可能性もある。これが救出できたからいいのであるが、もし救出できず逆に大ケガでも負ったり最悪救命できなかった場合、米国では救助しようとした人達が訴えられる可能性があるのだ。土台、米国にはもともと「善きサマリア人」法(Good Samaritan Laws)という州法がほぼ全州にある。内容は「善意により救助しようとした行為は、重大な過失がない限り、法律で擁護される」というものである。こんな法律があること自体、よかれと思った救助行為がいままで揉め事になってきたという歴史を伺わせるのだ。