きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

父と兄弟

2009-08-09 | 父の記録と母の思い出
父の様子はまた一段と進んだように思う。

今日は、自分の兄弟の事を何度も繰り返し思い出そうとしていた。
一番上のお兄さんはどうしているか?と訊かれたので、分からないと答えておいた。

もうとっくに亡くなっている叔父さんだった。

男兄弟の名前は出てくるが、叔母はもう思い出せないようだ。

一番近い兄さんの事を訊いてきたので、「元気だよ。たまにここにも(妹と)来てるよ。」と答えた。
誰と住んでいるの?と言うので、叔母さんの名前を言った。

二人は兄弟かい?と言うので、違うよ夫婦だよ、と答えた。

お前はどこで誰と住んでいるのか?と言うので、kekeと二人だよと答えた。

それからまた、兄弟を一生懸命思い出そうとしていた。
何度も何度も繰り返していた。
どうしているか?と言われると困った。

「ここはどこなの?」も何回も言われた。
舌の感覚がおかしいのか、野菜や魚が口からなくならないと出していた。
痛いわけではないらしい。口からなくならないのが気になるようだった。

母が祖母の介護をしている時に「年を取ると子供に戻る」と言っていた。
今の父は「あれは何?」「これは何?」の2歳児のようだった。
でも、まだ今は意志の疎通はできている。

「お前の兄弟は誰だ?」と言うので、妹の名前を言った。
二人だけかと言うので、そうだよと言った。

自分の母親の名前を思い出そうとしたが、思い出せない。
私も、そう言えば思い出せなかった。
どうしているのかと言うので、「いないかなぁ」と小さくつぶやきながら、「よく分からないけど」と言い替えた。すると「お前のお父さんとお母さんは?」と私に訊く。

昨日の夜は寝られなくてオムツをちぎったり歩き回ったり、介護士さんも大変だったらしい。
昼と夜が逆転するのは、家に居た頃もよくあったのだが。。。

そろそろ帰るねと言うと、何度も話しかけてくる。。。



帰りのラジオで長淵剛の歌が流れてきた。「蝉」と言うらしい。
この歌は、きっと父がハマったに違いない。
父の声でリアルに聞こえてきそうな歌だ。

元気だったら。。

こんな時メソメソするのは、何か違うと思う。
ウソっぽいような気がした。
本当に可哀想だと思えば、即効病院から父を連れ出すのだけがホントだと言う気がした。それ以外は、みんなウソっぽかった。

♪蝉が泣く・・・チキショウと・・・


私は父が元気だった、得意だった時代を思い出すことにしよう。
実際に、父はいつも楽しそうだったし、好きなことをしたから悔いは何もないと言っていた。
この歌の方がよっぽどそれっぽい気がした。

そして、私も元気で楽しく暮らしていよう。
その姿をkekeにしっかり見ていてもらおう。