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きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

上をむいて歩こう

2009-08-27 | 父の記録と母の思い出
父の病院で今日は「お歌の会」と言うのがあるらしかった。

どこでやっているのか尋ねてみると、「お父様はいつものホールにいますよ。」と言う話である。
お歌の会も全員が参加するわけではないようだ。

父の居るホールでは、そこらを右往左往する老人や、ボンヤリ口をあけたまま上を見ている老人、看護士さんに食べさせてもらっているほとんど寝たきりのような老人など、いつもの風景である。
その中でやたら怒っているじいさんがいる。
この人はいつもあちこち歩き回っているだけのじいさんなのだが、今日はなぜか怒って叫んでいる。
よぉ分からん。

父は連れられてトイレに行っているらしい。
やってくると「sakeだよ」と言ってみた。
「おぉ」と言う。

今日は眠い眠いと言い、話はイマイチ盛り上がらない。
kekeの年とか、学校とか、いつものように話を繰り返す。

と思ったら、あのおばあさんがよその所からやってきた。
父を「歌の神様」「歌の先生」と呼んでいるおばあさんである。

「今日はいろんな歌の歌詞プリントをもらった」と言う。
お歌の会から戻ってきたようだ。

「この歌、大好きなんですよ。【上を向いて歩こう】」
と言うと、父はジュークボックスのように♪上を向いて歩こぉぉぉ♪と歌いだす。

「ほら!やっぱり歌の神様は何も見なくても歌えるんだから!」と言い、また二人で歌いだす。

 ♪幸せは雲の上に
 ♪幸せは空の上に

次のプリントは「東京音頭」である。
大きな字で縦書きで歌詞が書かれている。

また父は♪スチャチャカチャンチャン、と言い出して
♪踊る踊るなぁか、チョイト東京音頭、ヨイヨイ♪と歌いだす。

「この紙、教科書みたい!」とおばあさんは喜んでいる。
大正生まれの彼女は、小学校は2年しか行ってないと言う。
漢字はあまり読めないけれど、この紙を見ると歌詞が分かるからここの漢字は読めます、と言う。

それは本当に幸せなことだ、と言う。

「歌はいいですよ。悲しい時も歌を歌えば元気になりますから。」
「ほんとうに歌はいいですね。」
と二人は言う。

ラジカセから音楽が流れてくる。
また二人は音楽に合わせて歌う。
♪花も嵐も踏み越えて~♪と言う歌である。

私はこの歌は知らん。

「待てばくるくる愛染カツラ」の「愛染カツラとは何ですか?」と尋ねると、「愛染カツラは愛染カツラよ?」と言う返事が返ってくる。
かつらの一種かと思いきや、どうやら映画のタイトルらしい。

地下街の暗い酒場のようなレトロ感。
レコードって言うか、蓄音機と言う感じ。
でも、昭和の香りにそそられる。

昔はセロハンみたいな色のレコードが本や雑誌のオマケみたいな感じでよくついてきていた。
あれはあれで、なかなかよかった(^^♪


私の中のバブル

2009-08-27 | 父の記録と母の思い出
今日からは短いけど、夏休みだ!(^o^)丿

天気は晴れてる。
いいぞいいぞ。

こんな晴れた平日に、今日は何をしてもいい。

寝っ転がってもいいし、カラオケもいいし、ビールを飲んでもカップラーメンでもいい。
図書館で本を借りてもいい。

こんなに晴れてて、サラサラしてて、暑苦しくもない。
こんな日は1年を通じてそんなに多くない。



昨日子連れの北澤を見た。

アイツは最近変わった。
もっとフラフラしているかと思ってたが、息子を得てから、やたらたくましくなっていった。

この前「ウルトラマンフィスティバルに行った」と言う話をしてた。

「行った行った!!私の頃はサンシャインシティだったの!もう15年以上前だけど!」
「今でもサンシャインシティっすよ。」
「そうなの!あれは男の子はうれしいよね。ウルトラマンと握手できるのよね。」
「すごい混んでましたよ。」
「私ね、何とかレンジャーだと1年でキャラクターが替わっちゃうから、なるべくウルトラマングッズを子供に買ってたの。」
「あははは。」

kekeがうんと小さい頃を思い出した。
もうすっかり忘れた昔のことなのに、どこかであの温もりがよみがえるのだ。
経験してない事だったら、こうはならない。
身体のどこかが覚えている。

私の生きてきた証。

でも、もううらやましいとか、戻りたいとか、思わない。
終わってしまったことだ。
私が次に進むのは、これからの自分。

アイツもこれから、まぁいろいろあるだろう。
私があれから15年でいろんな事を背負ってきたように、いろんな事を見るだろう。
そして、今の私と話が合うようになるだろう。


次に私は自分が大学生の頃を思い出す。

両親とパチンコやら寿司屋だの、カラオケスナックだのによく連れてってもらった。
私がノコノコついていっただけで、要するに親は毎日好き勝手に楽しく暮らしていたのだ。
時代はこれからバブルの頃だった。

あの頃も、それなりに悩んだり凹んだりしていたけど、楽しかった。
両親は元気だったし、何よりも二人は毎日楽しく暮らしてた。

「いつまでも親が元気でいるわけじゃないんだよ」
そんな事を母が言っていたような気がしたが、まだその意味が分からなかった頃だ。

いつまでも元気で居るわけじゃない。
だから、今を思いっきり楽しんでいた。
今なら、たぶん分かる。

今の私は、あの頃の両親の時代だ。
金がないから限界はあるが、好き勝手に毎日生きて、家のコトは適当に手を抜いて、子供はいるから、まださほど淋しくはない。
考えてみれば、これほどラクチンなことはない。

私の時代の一つのバブルだと思う。

私は自分に与えられたことを最大限に生かしたい。
この人生には大きな欠けている物もあるのだろうが、連れ合いもいない、親の介護も要らない。
これを最大限、利用させてもらおう。

私は次に行く。

1人で子育ては我ながら大変だったと思うけど、ごほうびに神様がこれからの自由をプレゼントしてくれたんだよね!


さえぎるものは、何もない。
この空のようにどこまでも、どこまでも自由なのだ。