今週の父は、ここ最近では一番元気だった。
病院に行くと食事の介助をしている方から「今日は口をあけてくれますよ」と言われた。
普段はずっとモグモグしてて、なかなかアーンと口をあけてくれない父だった。
食事を変わると、私ではなかなか要領を得ないのだが、それでもお茶をスプーンで2~3口与えて、「ご飯食べる?」と訊くと「うん」と言い、口をあけることがある。
それから「もう要らない」と言うこともある。
「もう要らない」と言葉で意思表示ができることも、最近の父では珍しいことだった。
テーブルの真向かいに座っている新入りのおばあさんが、「若いわね、あなたのご主人?」と言う。
「は?」と思ったが、どうやら私が父の嫁だと思ったようだ。
「私は娘です」と言うと、納得して、父のことを「若いわねぇ、おいくつ?」と言うので「82です。」と言うと、若いわ、私は10も上だもの、と言う。
ここに居る人達はものがちゃんと認知できてないので、どこまでホントか分からない。でも適当に話を合わせておくのにも慣れた。
隣のおばあさんは一緒に「若いわね」と繰り返し、私が話につきあって、なかなか父の食事が中断しているのをみると、「ごめんなさいね」と謝る。しかし、数秒するとまた話しかけてきて、「ごめんなさいね」と繰り返す。
このおばあさんは「ごめんなさいね」と繰り返すおばあさんなのだ。
ここにいるのは、みんな認知症のお年寄りなのだが、一人一人性質が違う。
このおばあさんのように「ごめんなさい」とひたすら謝り続ける人。
ずっとうなりながら、歩き続ける人。
いつも怒ってばかりいる人。
「○○してください、お願いします」とずっと訴え続けている人。。。。。
kekeが幼稚園にあがって、園児の性格がここまで個人差があるものかと驚いた。
にぎやかな子、飛び跳ねている子、自分の主張している子、kekeみたいにぼんやりおとなしい子。。。。
それから、学校に上がり、大人に近づいて、だんだん周りを見て社会を見て、規律や常識を覚えて成長していくのだが、年を取って認知症を患うと、そのタガがはずれてしまうのだろう、動物のように本来の性質が現れる。
こうしていろんな年寄りを見るたびに、自分はこうなったらどんな姿になるのだろう、と恐ろしくなる。
父やkekeのようにおとなしく、さらに欲を言えば、ニコニコ素直でカワイイおばあさんでいたい。。。
が、今こんなに鬱積したものがあると、そんな愛嬌のあるおばあさんにはなれないかも。
父が昼食を完食したのを見届けると、手をさすって、また来週来る事にした。
病院に行くと食事の介助をしている方から「今日は口をあけてくれますよ」と言われた。
普段はずっとモグモグしてて、なかなかアーンと口をあけてくれない父だった。
食事を変わると、私ではなかなか要領を得ないのだが、それでもお茶をスプーンで2~3口与えて、「ご飯食べる?」と訊くと「うん」と言い、口をあけることがある。
それから「もう要らない」と言うこともある。
「もう要らない」と言葉で意思表示ができることも、最近の父では珍しいことだった。
テーブルの真向かいに座っている新入りのおばあさんが、「若いわね、あなたのご主人?」と言う。
「は?」と思ったが、どうやら私が父の嫁だと思ったようだ。
「私は娘です」と言うと、納得して、父のことを「若いわねぇ、おいくつ?」と言うので「82です。」と言うと、若いわ、私は10も上だもの、と言う。
ここに居る人達はものがちゃんと認知できてないので、どこまでホントか分からない。でも適当に話を合わせておくのにも慣れた。
隣のおばあさんは一緒に「若いわね」と繰り返し、私が話につきあって、なかなか父の食事が中断しているのをみると、「ごめんなさいね」と謝る。しかし、数秒するとまた話しかけてきて、「ごめんなさいね」と繰り返す。
このおばあさんは「ごめんなさいね」と繰り返すおばあさんなのだ。
ここにいるのは、みんな認知症のお年寄りなのだが、一人一人性質が違う。
このおばあさんのように「ごめんなさい」とひたすら謝り続ける人。
ずっとうなりながら、歩き続ける人。
いつも怒ってばかりいる人。
「○○してください、お願いします」とずっと訴え続けている人。。。。。
kekeが幼稚園にあがって、園児の性格がここまで個人差があるものかと驚いた。
にぎやかな子、飛び跳ねている子、自分の主張している子、kekeみたいにぼんやりおとなしい子。。。。
それから、学校に上がり、大人に近づいて、だんだん周りを見て社会を見て、規律や常識を覚えて成長していくのだが、年を取って認知症を患うと、そのタガがはずれてしまうのだろう、動物のように本来の性質が現れる。
こうしていろんな年寄りを見るたびに、自分はこうなったらどんな姿になるのだろう、と恐ろしくなる。
父やkekeのようにおとなしく、さらに欲を言えば、ニコニコ素直でカワイイおばあさんでいたい。。。
が、今こんなに鬱積したものがあると、そんな愛嬌のあるおばあさんにはなれないかも。
父が昼食を完食したのを見届けると、手をさすって、また来週来る事にした。