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きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

それでも客

2013-09-24 | 息子keke
kekeと私は墓参りを終えて中華料理店に行くことにした。
まだいただいたポイントが残っていて、ポイントで料理が食べられるのだ。ジバラではまず行かない店である。例えば、中華料理のおかず2人前ぐらいのが1800円位で大皿でドン!と出てくるような店である。

私とkekeはこのポイントカードを頂いてから、何回か来ているので頼むものも決まっている。
カニレタスのチャーハンひとつと、中華のおかず1品、それから餃子かシュウマイ(1人分)。だいたい合計3,500円ぐらいである。私はチャーハンではなくてライスでいいのだが、ここのチャーハンはkekeが好きでそれだけは譲れないのだ。中華のおかずの1品ももういつも同じものを頼んでいる。

しかし、この日は偶然、取引先の社長さんや実家の近所の(何々君のおばさん的な)人に会ってしまう。何々君のおばさんはテーブルがトイメンであり、たまにスーパーで会うから私がこの街に戻ってきた事は知っていても母子家庭だとは思ってなかったかもしれない。ちょっとバツが悪い。
しかもこちらに背中を向けているのは息子だろう。私、あの子に5年生まで意地悪されたんだっけ。。。
 
服装も、他のお客さんはどこかパリッとしてるのに、私とkekeだけはそこらで買った安い服装のような気がする。しかも私のはくたびれている。
こう言う店は、こんな親子が食事するような店ではない。
しかもポイント。
店の人はいいかげん、いったいどう思っているのだろう、「あのポイント親子がまた来たよ」と思われているのではなかろうか。そんなことを想像するとますます肩身が狭くなってくる。

一昔前だったら「だってしょうがないじゃない、女手一つで子供を育ててるのだから」と思えたけれど、今は厳密には母子家庭ではない。旦那に逃げられた母親とニートである。世間一般の言葉で置き換えれば結局はそうなる。 

 
周りのイタイ視線が気になる中、しゃべってないテーブルはうちらだけなので、私は会話をする。
「keke、寒くなるけど服はあるかね?このあと一緒に買いに行ってもいいよ。」と言うと、「行かない」と言う。そして服の話から、とんでもない事実が分かった。

kekeは「この前部屋を整理した」と言い、昔の服がたくさん出てきたと言い、「小学生の頃のアンタが買ってきた服のサイズを知っているか?」と言い、「Lだった」と言う。

「今着てる服のサイズはMなんだけど。」とkekeは言い、「どうして小学生にLを着せたのか」と言う責め文句である。

え?そんなことないでしょ、それは中学の間違いでは?小学生ならせいぜい140とか150じゃないの?と私は言うけど、kekeは一歩も譲らず「あの服は小学生だ」と言い張る。私はもしもそれが事実なら、たぶんいずれ大きくなると思って、大き目の物を買ったのだろう当時の私ならありうるかも、と言うと、また「かわいそうなボク」等と言い、いつもだぶだぶの服ばかり着せられてカッコ悪かった、肩幅だってこう言う風にピッタリじゃなかった、これだから貧乏はイヤだねと今さらながらに言う。
 
そして料理は運ばれて、トイメンの何々君のおばさんの視線も気になりつつ、パクパク食べた。
最後に少しづつチャーハンもおかずも、シュウマイ1個も残ってしまい、「これ折に入れてもらおうか」と言うとkekeは「えっ!」と言い、「これだけを?みっともないでしょ」と言う。

そしてバクバク食べながら、「アンタはそう言う所がある」等と言い、「きのこの山もそうだ」と言い、「どうして最後にきのこの山を1個だけ箱に残しておくのか」と言う。
「だって、どうしても食べたい時に1個あるとうれしいじゃない」と言うと、「あると思って1個しかないとがっかりする」とkekeは言う。「食べるなら3つは食べたいでしょ」と言う。

そして私達は席を立ち、会計コーナーに行く。
「これでお願いします」とバツが悪いそうにポイントカードを出すと、店員のおじさんはそれを丹念に見ながら、「まだ7,000円以上残ってますね」と言い、「でも使わないと今年で期限が切れてしまうので、その前に使った方がいいですよ、コーヒー1杯でも使えば期限が延びますから。」と笑顔で教えてくれた。
 
私達は、それでも客だったんだ。。。
私はホッとして会計を済ませて、kekeと店を出た。