きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

彼の人生は彼のもの

2014-05-14 | 今の会社
会社はまるで蕎麦屋の出前のようである。
秀クンはAさんがとってきた案件、某建物の仕事をすることになっていた。Aさんも早いうちから社長にそれの仕事を秀クンつかせてほしいと頼んでいたのである。

しかし、社長の案件がここにきて着工が決まり、何やかんやで秀クンを自分の下に置きたいと思っているようで、地祭りに声を掛けたり、何かとからんできて、その様子はまるで蜘蛛が巣を張って、じわじわと獲物を狙っている様のようである。

「sakeさん、工事のお知らせを作って。」と秀クンは言う。「それでね、地図で周りに何件の家があるか調べて、その枚数コピーしてよ。」と言い、「それで地祭りの時、それを一緒に社長に持ってってもらって。担当は社長の名前でね。」と言う。
私はそのお知らせを作りながら、「社長の名前だけって言うのは、それはそれでまた角が立ちませんかねぇ。」と言うと、秀クンはしょうがないなぁと言う感じで「それじゃオレと連名でいいよ。」と言う。

「オレだって体が二つあればやるよ。」と言い、1つしかないんだからできないものはできないよ、と言うので、「せめて残業代でも出ればいいのにね」と相づちを打つと、「そうだよ!オレだって金が入ればまた違うよ。」と言う。
という事はやろうと思えばできるのか?!というツッコミはさておき、地祭りの酒を用意してないことに気がついた。安いし急ぐので直接スーパーに買いに行ったが、これから時間が無い時は少々高くても酒屋さんに持ってきてもらおうと思う。

今日もそんなんで午前中がつぶれた。外に出る用事はなるべく出た時に一気に済ませたいと思って、酒を買ってから、銀行に寄って預かっていたお金を入れたり、郵便局で印紙や切手を買った。ついでに自分の軽自動車税も払ってきた。それから秀クンが昨日「甘い菓子が無い」と言うのでそれも買った。帰りに吉野家に寄って息抜きにカレーを食べた。昼休みのおっちゃん達が作業着で定食を食べている。一緒だなぁと勝手に思う。
1時前にようやく帰ってきた早々社長に「行けたら金おろしてきてよ。」と言われる。結局二度手間か。。。

午後になっても時間が取れず、また今日も定時過ぎから自分の仕事に入った。秀クンも忙しいようで一緒に残って仕事をした。午後秀クンに「ハンコを買ってきてよ」と言われた時はムッとして、私より早く帰るようだったら、「帰りに100均に寄って買ってくださいね」と言ってやろうと思ったが、秀クンも仕事が山積みのようでそんなことはなかった。
7時を回って「そろそろ帰りますよ」と私は言い、秀クンも「それじゃオレも帰る」と言う。

ここ数日こんな感じだ。土曜も父の面会の帰りに仕事をしに行った。
(GWで無駄休んでしまいこうなることは分かっていたのだが)
消費税値上げを機に、なるべく惣菜類を買わないで作るようにしてきた。
本来料理を作ることは「よいこと」と思われているが、これで体を壊すようだったら「よいこと」とはとても言えない。

ということを踏まえて、本当に「よいこと」「悪いこと」ということがあるのだろうか、と最近思う。
例えば、kekeの引きこもりだって、世間的には「悪いこと」に該当するのだろうが、もしかしたらそのことで、何かの事故や事件に巻き込まれない済んでいる可能性もある。

この前の土曜もジャージ(パジャマ姿)のkekeについ怒った。
しかし、私はkekeを怒る権利があるのだろうか。
彼は成人を過ぎている。この先仕事がなければ死ぬ覚悟もできている。
自分の選んだ人生を自分で引き受ける覚悟はしているのである。

それについて、ああしろこうしろ、こうでなければいかんだの、言う権利があるのだろうか。彼の人生は彼のもの、私の人生は私のものなのだ。

彼を養うのも、彼を見捨てるのも私の勝手。
kekeは私がここから出て行っても、文句1つも言わないだろう。
その代わり彼は怒る。私がああしろこうしろ、お前のここを変えろと言った途端に怒り出す。アンタには関係ない、どうしようとオレの勝手だ、例え死んだって。

そんなことを私達は何年繰り返してきたのだろう。

五木さんの本には「引きこもり」について一言も書かれていない。
だけど私はこの本を読んで、はっきり悟る。
人を変えようとするのは、その人を認めていないということだ。
自分の方が正しいから、あなたは私の言うとおりに変えなさい、と遠まわしに言うことだ。
その考え方の裏に「驕り」がないだろうか。

私の考えのどこが「正しい」と言えるのか。それを押し付けた所で私は先に死んでしまう。その後の責任は取れないのである。
自分の好きに生きさせ、その結果も自分で引き受けさせる。
彼はもういい大人なんだから。

火曜にして、今週は疲れた。
この週末は誰が何と言おうと、いっぱい眠って休んでやろう。
それは「悪い」ことでも「怠ける」ことでもない。

ハンコも忘れてしまえばいいのに、覚えていたのであれから買ってきた。くそ。