巨人が宿敵中日を破り、リーグ3連覇を達成しました。V9以来の偉業にも関わらず、それだけのインパクトがないのは、初年度の2007年に優勝しながら、日本シリーズ進出を中日にさらわれるという不本意な結果もあったからでしょう。で、昨年はクライマックスシリーズの第2ステージは、優勝チームが1勝のアドバンテージを持った4勝勝ち抜けに変更され、巨人が勝利を収めました。
そして、3連覇の今年ですが、最近は辛口な見方をしている元巨人ファンの私としても認めざるを得ない安定した強さを見せました。投手では上原が抜け、エース内海がピリッとせず、攻撃でも高橋由、イ・スンヨプを欠きながら、この圧倒的な勝利です。
若手の東野の成長、途中昇格のゴンザレスの安定した活躍、育成枠からのオビスポ、昨年同様しっかり終盤を担った越智・山口コンビなど、投手力は安定していました。それに輪をかけてすごかったのが、やはり打線です。小笠原・ラミレスという他チームなら4番間違いない主砲を二人並べ、その脇を生え抜きの坂本、亀井、阿部が支えましたが、坂本・亀井の成長が著しかったです。また、育成枠出身の松本もフレッシュな活躍をしましたし、谷も渋い活躍でした。
小笠原・ラミレスとも30代後半にさしかかりますが、あと2~3年は大丈夫でしょうから、巨人の黄金時代はまだ続くでしょうが、前にも書きましたが、問題はやはりエースと4番でしょう。今のエースは、グライシンガー・ゴンザレスであり、4番(主軸)は、小笠原・ラミレスです。しかし、真の王者はやはり生え抜きのエースと4番が欲しいですね。選手育成を放棄していたかのような巨人が、東野、越智、山口、松本、坂本、亀井などの選手を育ててきたことは大いに評価できますが、あとはエースと4番をどうするかですね。ただし、野村監督に言わせると、4番は育てられないそうです。つまり、4番になれる人を獲るしかないということです。他チームから4番を獲るのは、もう止めにしてほしいので、ぜひ新人として獲ってほしいものです。あるいは、既に獲得した大田泰示がその力を持っていればいいですね。
何はともあれ、とりあえずは優勝おめでとうです。あとは、クライマックスシリーズと、パ・リーグの楽天の動向から目が離せません。